と首をひねられながらも
『パニックセブンゴールド』に連載している
『大王訓』というコラムは
現在発売されている号で第71回を数えている!
月刊誌なので
6年近く続いていると考えていいだろう!
これまで『ひろぐ』でも
何度かその雑誌の事を書いてきたし
その雑誌の編集長である
「慶徳(けいとく)」さんは
たびたび記事内に登場した!
中でもヒット記事は
「慶徳」さんとは書かずに
「編集長」の名で登場していただいた
2009年の記事2編
『楽しい熱帯魚』
『「置き」と「去り」の美学』
だったのではないだろうか?
「慶徳」さんはとてもユニークな人物で
私は彼が大好きなのだが
一つだけ!
消し去る事のできない問題を抱えて生きている!
彼は「群馬県」の出身なのだ!
私の戯曲作品には
しばしば「群馬県」が登場する!
それはあたかも
”後藤ひろひと作品”の目印であるかのように
作品中に意味もなく刻み込まれる!
先日上演した
『ドーナツ博士とGo!Go!ピクニック』
にも架空のローカルテレビ局
「群馬がんばんべぇテレビ」
なるものが登場した!
しかしあれは
脚本家である「あっくん」こと「西野亮廣」が
さも”後藤ひろひと作品”に見せかけるべく
再演用に故意に書き込んだ物だった!
(たしか原作では
「和歌山くじらテレビ」
だったと記憶する!)
そんないたずら心で「群馬県」を挟み込んだとしても
それだけで”後藤ひろひと作品”のように見えてしまう!
それほど私の作品と言えば
どこかで必ず
「群馬県」をいじめる構造になっているようだ!
私の作品をよく知る人は
ある歌を歌う事ができる!
それはこんな歌詞だ!
♪ざんざざざざん
こんにゃく畑に春が来た
パリッと歯ごたえ旅がらす
海がなくとも水産学ぶよ
群馬水産高等学校
この歌詞を見て
すぐに歌ってしまった
もしくは
頭の中でメロディを一切間違わず奏でた
そんな人は多いのではないだろうか?
(同時にこの記事を読んでしまったせいで
一日中この歌が頭の中をループする人も
多数いる事だろう!)
この歌は私の作品
『ダブリンの鐘つきカビ人間』
の劇中で不必要に幾度となく歌われた歌だ!
しかしこの歌を愛唱してくれる人の中で
この歌の本当の意味を知る人は
恐らく半数もいないだろう!
歌詞の2行目に登場する
「蒟蒻畑(こんにゃくばたけ)」は
全国的に有名な「群馬県」発信のヒット商品だ!
その上で
そもそも「こんにゃく」を特産品とする「群馬県」だ!
商品とは関係なく
本来の意味での”こんにゃく畑”は
無数に存在する!
なので歌詞を理解するのはたやすい事だ!
ところが!
3行目を理解できる人は少ない!
「パリッと歯ごたえ旅がらす」!
当時この歌詞にメロディを付けた
Piperの「山内圭哉」は
3行目が持つ未知の力強さに
腰がくだけるほど笑っていた!
君は意味を理解して笑っているのか?
と尋ねたところ
「知りません!
けどすごいパワーを持った一行です!」
と言って笑い崩れていた!
「パリッと歯ごたえ旅がらす」!
これを唐突な一行と受け取らない
そんな騎馬民族がこの世には存在する!
「群馬県民」だ!
「僕はねぇ!
大王が群馬をいじるの大好きなんですよ!」
編集長の「慶徳」さんは語った!
「最初の頃は
ははぁん
雑誌かインターネットで仕入れた浅い知識で
群馬を馬鹿にしてるんだなぁ
と思ってました!
でもね!」
それに続く言葉に
私は思わず毛玉を吐いた!
「”旅がらす”を出したでしょ?
あの時に
これは本物だ!
って思ったんです!
いじめっこが家の中まで入って来た!
って感じたんです!」
「パリッと歯ごたえ旅がらす」!
「旅がらす」とは
「群馬県」の家庭に
必ず常備されているという
お菓子の商品名だ!
”必ず”などという言葉は
今の世の中では軽々しく使うべきではないのだが
「旅がらす」は「群馬県」の家庭には
”必ず”あるのだ!
私が歌に詠んだように
「旅がらす」は
こぼさずに食べるのが難しいほど
パリパリなお菓子だ!
パリパリした物で何か白いクリームをはさんだ
そんなお菓子だ!
甘党の中では気に入る人もあろう!
ところが!
「群馬県民」の中で
「旅がらす」が大好物という人はいない!
「俺は旅がらすさえあれば何もいらない!」
などと言う人は一人もいない!
「おい旅がらすが切れてるぞ!」
と怒鳴るお父さんもいない!
「旅がらす」でお腹をいっぱいにする人など
間違っても存在しない!
そのため
”あなたはなぜ旅がらすを食べるのですか?”
という問いには
以下のような回答しか返って来ない!
「まぁ・・・あったし・・・。」
驚くべき事に
どうやら「群馬県民」は
「旅がらす」をたいして好きではないのだ!
ならばなぜ?
どの家庭のお菓子鉢にも
「旅がらす」が存在するのか?
ここから追うべき謎はあまりにも大きい!
かつて多くの「群馬県民」にインタビューを行ってみた!
まず一つ目の質問はこうだ!
Q1:あなたの家に「旅がらす」はありますか?
回答はYESが100%だ!
そこで次の質問をしてみる!
Q2:ならばその「旅がらす」は誰が買った物ですか?
この第2問に即答できる「群馬県民」がいない!
一人もいない!
返って来る言葉は
どれもあいまいで完全に力を失っている!
「あぁ・・・誰でしょう・・・。」
そしてある時には疑問文だったりもする!
「おばあちゃんですかねぇ?」
知らない!
「わざわざ”旅がらす”買わないですからねぇ!
誰かにもらったんだと思います!」
それが大方の回答だ!
ならばどうだろう?
その”誰か”が「群馬」以外の人だとすれば
手土産に「旅がらす」を持参するのは暴挙だ!
受け取る側からすれば
外人から
「これ便利よー!」
と説明されて割り箸をもらうようなものだ!
当然のことながら
「こんなのいいから
お前んとこの名産品持って来いよ!」
となるだろう!
ではその”誰か”は「群馬県民」という事か?
それも私には納得がいかない!
「群馬」であれば
どの家庭にもあるはずの「旅がらす」!
そのいにしえからの掟を知っていながら
県民同士が手土産として
「旅がらす」を取引するだろうか?
手土産として持参すれば
そこでは恐らくお茶に呼ばれるだろう!
そうなればたいてい
持参した手土産が開封され
お茶うけとして出され振る舞いを受ける!
それが通常ではないだろうか?
ならば!
自分の家にもあるし
そもそもたいして好きでもない「旅がらす」を
なぜ手土産に選ぶだろう?
そう考えれば
「誰かにもらったんだと思います!」
という回答はあまりにも深い矛盾に満ちている!
「旅がらす」を介してそこにいるはずの”誰か”が
どういうわけか
決して見つからないのだ!
「群馬県民」は私が解いたこの謎の答えを
誰も聞きたがらない!
恐らくそれが
知りたくない真実だからだ!
「群馬」の家庭には
なぜ誰が買ったかもよくわからないのに
必ず「旅がらす」があるのか?
それは
「群馬県」の最上層部しかその存在を知らない
秘密機関「藪塚スネーク団」が
こっそり置いて行くからだ!
もしくはその下部組織
「るなぱあく10円木馬会」などが
勝手に置いて行くからだ!
知らぬ間に家に入り込み!
もしくは
よく知っている人の姿で!
彼らは「旅がらす」を知らぬ間に置いていくのだ!
一体何のために?
恐らくは”地産地消”作戦の末端計画として
「群馬県」で生産された食材を
「旅がらす」という加工品にする事で
県民に消費させている!
もしくは!
「ハッピーターン」の「ハッピーパウダー」に対抗し
心の底から「群馬県民」にするための
「群馬パウダー」的なおいしい粉が
含まれているのではないだろうか?
「実家に帰ったので
私も何か”正しい事”をしようと思い
贈らせていただく事にしました!」
昨日我が家に「慶徳」さんから
手紙付の小包が送られて来た!
「正しい事」が何なのか気になったので
恐る恐る開封してみた!
「旅がらす」だった!
しかも「旅がらすゴールド」だった!
なんだゴールドとは!
「旅がらす」の謎もまだ完全には解けていないのに
ゴールドが登場したのか!
しかも2箱届いた!
箱にはゴールドと書いてあるのに
中身はゴールド半分ノーマル半分だった!
細身の女性と甘い物が何より苦手な私だが
1枚だけ食べた!
何か字か絵が描かれていたが
一口食べたらバリバリになって
判別できなくなった!
特にもう1枚食べる気も起こらなかったので
残りはお菓子鉢に入れておこうと思う!
そして来客があれば
必ず1枚以上ふるまおうと思う!
そのうちに我が家を訪れる全員の心に
「群馬心」が生まれ始め・・・
あれ?
本当に送り主は「慶徳」さんか?
さーて!
来月はワークショップ「Royal Plant」で
「新潟」に乗り込む私だ!
まだまだ受講者を募集中!
詳しくは『ひろぐ』のトップページをご覧下さいな!