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トーホウジャッカル、完全復活へ手応え/札幌記念

2015/08/20 13:48 投稿

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<札幌記念:追い切り>

 北海道シリーズの大一番、札幌記念(G2、芝2000メートル、23日)へ向けた追い切りが19日、函館、札幌の両競馬場で行われた。昨年の菊花賞馬トーホウジャッカル(牡4、谷)は札幌芝コースの併せ馬で2馬身先着する絶好の動き。酒井学騎手(35)はG1馬完全復活へ手応えをつかんだ。

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芝コースを併せて追い切るトーホウジャッカル(手前)(撮影・黒川智章)

 北都の風に金髪がなびく。午前6時半、ウオーミングアップを終えたトーホウジャッカルが芝コースの2コーナーからスタートを切った。初めての洋芝を豪快に蹴り上げ、2馬身先行したサンビショップ(3歳500万)の外を上昇。3、4コーナーで滑らかに加速し、残り100メートルで鞍上から合図を送られると、スッと突き放してG1馬の貫禄を見せた。5ハロン65秒2-50秒4-36秒4-ラスト11秒8。「先週とだいぶ雰囲気が違う。ピリッとしたし、1週間で何があったのかというくらい息遣いもいいです」。1週前追いに続き、札幌に駆けつけた酒井騎手が声を弾ませた。

 北から捲土(けんど)重来を期す。デビューから149日、従来の数字を1秒7詰めるレコードで昨年の菊を制した尾花栗毛(※注)の狼。右前足の爪を痛めるアクシデントで始動が遅れ、ぶっつけ本番の前走宝塚記念は7番人気の低評価だった。中団待機から4着まで押し上げたが、鞍上は「順調じゃないなかであれだけの競馬をしてくれて、僕が思う以上の器だと実感した。前回は馬に申し訳ないと思っているし、信じて乗らないといけない」と振り返る。

 この日の動きに谷師は満足げ。「前走は本数をやっていたけど、まだフワフワしていた。順調に来ているので、今回の方がいい」と言い切った。酒井騎手は「どのコースが、相性がいいとかそういうのはないんです。高速馬場をこなしているけど、重馬場が駄目だとは思わない。僕が対応しなければいけない。次元の違う馬だと思ってますから」。初の北海道、タフな芝を危ぶむ周囲の声を一蹴した。

 主戦は激白する。「目指すのはもっともっと上。負けたときに言い訳できる馬じゃない」。週明けの雨で冷え込んだ札幌も週末の大一番へ天気も競馬もヒートアップ。秋G1へつながる好走を…。金髪ジャッカルの熱い走りが見逃せない。【木南友輔】

 ※注 尾花栗毛(おばなくりげ)とは 毛色の種類で栗毛の中でも前髪、たてがみ及び尾毛が白いもの。尾がススキの穂(尾花)のように見える。トーホウジャッカルの父スペシャルウィークは黒鹿毛。今年の京都金杯を制したウインフルブルームは同じスペシャルウィーク産駒で尾花栗毛だった。

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