不動産投資コラム

【マンション経営コラム|第40回】ワンルーム投資で税金が安くなる? 節税のカラクリは?

2017/10/23 07:53 投稿

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ワンルーム投資が節税手段として注目を浴びています。所得税と相続税の節税効果について解説し、投資する際の注意点について説明しましょう。

そもそもワンルーム投資がなぜ注目されているのか?

個人の投資先としては株式、債券、不動産など、いろいろなものがありますが、不動産投資でマンションやアパートを一から建てる場合、数億円の資産が必要となります。そこで、個人で用意できる初期投資額が数千万円でも、ローンを組めば月々数万円から行える投資手段として注目されているのが、ワンルームマンションに対する不動産投資です。

ワンルームマンションは不動産の中でも比較的安価であり、物件の家賃収入でローン返済ができます。また、節税効果も期待できるので、不動産投資の入門者向けとして、注目を集めているのです。

ワンルーム投資は減価償却と相続財産圧縮

ワンルーム投資の節税効果は、所得税と相続税の二つあります。

所得税に関しては、一例として建物本体価格3,000万円の鉄筋コンクリートのマンションを購入した場合を考えてみましょう。建物本体の耐用年数は、2016年9月現在の税法では47年と決められているので、1年あたり建物比率70%の場合であれば毎年45万程度の減価償却費という帳簿上の支出が発生します。この減価償却費は確定申告の時に申告できる赤字なので、所得から47年の間、毎年45万円分が控除されるのです。

相続税に関しては、ワンルームマンションと現金を相続する場合を比較してみましょう。マンションの評価額は現金の約3割程度になるので、相続税がかかる財産を圧縮する事ができます。相続した後も空室でなければ家賃収入が期待できることに加え、期間内であれば減価償却による節税効果も期待できるのです。

相続税の納付で現金が必要になった際に、マンション1棟よりも現金化しやすく、部屋単位で相続できるので、不動産の共有で発生しやすいもめ事を回避することもできます。

ワンルーム投資にも3つの注意点あり

節税効果というメリットがある一方、注意しなくてはならないこともあります。

1. 投資するワンルームマンション選びは慎重に
ワンルームだとしても、投資する際には数千万円の費用が発生するものもあります。節税効果が期待できたとしても、家賃収入が見込めなければ結局トータルで損をしてしまう可能性があるのです。

物件を選ぶ際には、家賃収入や修繕など維持管理費の試算、家賃収入が見込める期間、物件の耐用年数、売却時にすぐ借り手はつくかなど、先々のことまで総合的に判断しましょう。

2, 借り上げ・家賃保証に過剰な期待は禁物
「不動産会社が借り上げるので、確実に家賃収入が保証されている」という宣伝文句にも注意が必要です。

マンションは建ててから時間が経過していくにつれて、物件が劣化していくのはもちろん、それに伴って家賃も下がっていきます。借り上げで家賃が保証されている場合でも、契約更新の際には家賃の値下げ交渉が発生します。折り合いがつかなければ、契約が解除されてしまう可能性もあります。家賃保証や借り上げの条件があっても、よく吟味しなくてはいけません。

3. 共同購入は避けるか、売却のルールを決めておく
資金を複数人で出してワンルームマンションを共同購入する場合にも、注意が必要になります。ワンルーム投資をするメリットは節税効果だけではなく、売却のしやすさにもあるからです。

共同購入の場合、購入者全員の合意がなければ売却することができないので、単独で購入するよりも現金化に時間がかかる可能性があります。投資に失敗した場合、売却について全員の合意が取れず、損切りできずにズルズルと保有し続けるリスクもあります。複数人で購入する際には、売却のルールを決めておく必要があるでしょう。

注意点にはしっかりとした対策を取り、計画的に家賃収入と節税効果を自身の資産運用に取り入れましょう。

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