早速、キッズタウンマニアに乗ろうと、移動する一同。

 

しかし、のぼりの余計なブッコミのせいで、俺の当初のもくろみは大幅に崩れてしまった。

動揺をかくせず、その後の受け答えもしどろもどろに。

 

ファストチケットを使い、並ばずにスイスイと進み、いよいよ俺たちが乗る番になった。

 

「あ、これって2人ずつ乗るやつなんだな、ペアどうするべ?」

 

なにぃ!?

ここで藤島と2人にされるのはヤバすぎるぅぅぅ〜〜〜

間を持たせるのもママならないと判断した俺は、必死で弁解する。

 

「あ、あ、あのさ、キッズタウンマニアは、おなご達2人が乗りたいって言ってたじゃん?なら、のぼりたちで一緒に先に乗りなよ。殿方には殿方の楽しみがあるからさ。な?武志?」

 

「お、おう。」

 

あまりの俺の動揺ぶりに、さすがの武志も困惑ぎみだ。

 

「あはははー。やっぱり健斗って変ー(笑)。

今どき、おなごとか、殿方ってw」

 

し、しまった!!藤島も一緒になって笑っている。

狙っている女子は、"笑わせる"もので、"笑われる"ものではないと、お笑い芸人の動画で学んだばっかりだったのに…。

 

そして、男子・女子ペアに別れてアトラクションがスタートした。

 

でも、ここでようやく武志と2人きりになれたのはデカい。

朝の電車でできなかった作戦会議を、今こそやるしかない!

 

ギュルルるるるる〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「・・・す、すまん、武志。トイレ…。」

 

まさかの腹痛で、地獄の5分間に耐えた俺は、全く作戦会議もできないまま、アトラクションを降りるや否や、一目散にトイレへと駆け込んだ。