96年に発生した『神戸連続児童殺傷事件』で逮捕された当時14歳の少年が、先ごろ、同事件について綴った本を出版。被害者遺族はもとより、現在、巷の人々からも数多くの批判の声が巻き起こっているが、そうした中、昨日6月14日に放送されたTBS『サンデー・ジャポン』に出演したデーブ・スペクターが、今回の騒動に関する自身の見解をコメント。その内容が正論すぎると、視聴者の間で話題となっている。
これは、同番組の中盤で、かつて発生した『神戸連続児童殺傷事件』について触れつつ、「酒鬼薔薇聖斗」こと「元・少年A」氏が本を出版したことについて紹介した際に行われたコメントで、実際に同書を読んだというテリー伊藤が「言い訳がましい本でしたね。見終わった後、不愉快な気分になりましたよ」と酷評まじりの感想を切り出すと、それを聞いた西川史子もまた、「身勝手な本だなってすごく感じましたね」と同調。
そうした流れの中でデーブは、珍しく怒気を押し殺したような表情で、「後書きにもね、殺害された二人の子供を「さん」付け「君」付けしていながら、自分の名前は出してないんですよね」と、著者が事実上「雲隠れ」した状態の中で出版されたことを指摘。
続いて、「(元・少年Aは)少年法によって実刑といったものはなくて、医療施設とか、そういう施設だけにいたんですけども、今言ったように啓蒙的な内容がないんですよ。つまり建設的内容であれば、あるいは専門家の文章があったり、それも全くないんですけど」とその内容についても批判。
さらには「よく最近この本が出てから、アメリカなどで、アメリカに限らずいろんな国で、やっぱりこれで、自分がやったことで、儲けてはいけないっていう、印税は渡さないようにしているんですよ。言論の自由があるから、憲法上、日本も差し止め、本出すなとはできないんですけども、せめてその収益、映画化の権利なりとかそういったものも、渡さないように日本もちょっとここまで来たらやるべきかなと思うんですけど」と、現在、巷で物議を醸している「出版によって元・少年Aが多額の印税を手にすること」についても、強烈な批判を行った。
こうしたデーブ氏の披露した持論に、ネット上の視聴者たちは「思いっきり正論だな」「真面目モードのデーブが言うと説得力があるからいい」「そうだよ、ドヤ顔出版社も一緒に処罰しろよ」「さすが隠れインテリだな」と言った賛同の声が相次いで巻き起こった。なお、番組中、こうした世論についてコメントを求められた細野敦弁護士(50)からは、「出版差し止めというのは難しいが、損害賠償というのはありえる」との実に興味深い見解が。現在、著者である「元・少年A氏」や、販売元である太田出版に対する怒りの声がネット上でも一向に収まる気配がないだけに、今後、両者の対応が注目されている。
文・福原優也
【参照リンク】
・http://www.tbs.co.jp/sunjapo/
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