ニューヨーク・ヤンキースからFAとなっていた黒田博樹投手が、古巣である広島に復帰することが12月26日に明らかになった。広島での年棒は4億円とみられているが、メジャーではかねてから噂となっていたロサンゼルス・ドジャースやサンディエゴ・パドレス、さらには再契約の目論んでいたニューヨーク・ヤンキースなどメジャー各球団が最高額21億円強のオファーも視野に入れていたということから、黒田の行動はファンやアメリカ・メディアにも驚きをもって迎えられている。
ネット上では「(この知らせに)落胆したが、彼の幸運を祈る」「黒田のことを恋しく思うだろう、間違いなくチーム力は落ちる」「俺たちには黒田が本当に必要なのに」などヤンキース・ファンから再契約を結べなかったことを落胆するコメントがズラリ。
「彼はアジアのマーク・バーリーだった」というファンの発言通り200イニング投げれる黒田のようなピッチャーを探すのは中々難しく、打線の援護が少なく勝てない試合が黒田の場合多かっただけに「勝敗で投手を判断しちゃだめだっていうことだろ」と、この放出が思いのほかヤンキースにとって大きなダメージだったことが伺える。
また大幅な年棒ダウンにも関わらず広島を選んだことについて「大金を提示されて断った。ホームシックだったのだろう」「テーブルにお金を置いて出て行ったようなものだ」と皮肉るアメリカ人のファンがいる一方で、「大金よりも古巣でプレーを選んだ」と多くのMLBファンには、この選択が若干奇異に感じながらも、日本のスポーツ紙のソースを紹介し「男気あふれる決断で古巣に復帰」という説明にも理解を示しているようで、「彼のようなプレイヤーがもっと多くいればいいのに」といった意見もちらほら出始めている。
黒田のようなメジャーで安定した成績を収め、数多くのオファーを受けながらアメリカを去る選択を自らしたNBP選手は前代未聞といえる。「義理」や「古巣に恩返し」というキーワードが黒田特有の気質から来る特殊なものと捉え、その他の選手たちに同様の事を求めるのは酷だとは思うが、古巣など複数球団を巻き込んで"銭闘"一辺倒で日本球界に戻る選手や、価値に見合わない高額元メジャー・リーガーなどが闊歩する世の中だけに、黒田の生き方がより輝かしいものに見えるのは確かだ。
【動画】http://youtu.be/L9cdCR7JruU
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