スパイや秘密警察の捜査官が、捜査中に潜入先の女性と恋に落ちる...そんなシーンは映画ではお馴染みの一幕だが、そうした光景を彷彿とさせる騒動が、ロンドン警視庁を舞台に発生した。英・BBCなどが伝えている。
問題となったのは、ロンドン警視庁の男性捜査官で、彼は覆面捜査官として、左派系の環境団体や動物保護団体の内偵のため、約5年間にわたって潜入捜査を実行。しかし、そうこうしているうちに、潜入先の女性と肉体関係に陥り、女性との間に子供が生まれてしまったのだという。しかも、彼以外にもそうした事例を引き起こした捜査官は複数存在することが判明。現在、激怒した女性たちによって、多くの訴訟が行われているという。
先頃、訴訟により、慰謝料42万5000ポンドの支払いを受けることが決まった女性・ジャッキーさんも、かつて「ボブ・ロバートソン」と名乗る捜査官との間の子供を産んだ一人 。ボブは、二人の間の子供が2歳になる頃に、任務終了で姿を消し、彼女はあまりのショックで、それ以降、精神科に通うこととなってしまったという。
潜入捜査官と潜入先の女性とのラブ・ロマンス。その結末は、どうやら映画のようなハッピーエンドにはならないようだ。
文・山田浩一
【参照リンク】
「Met pays £425,000 to mother of undercover policeman's child」 BBCNews http://www.bbc.com/news/uk-29743646
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