そこで貧困に取り組む慈善団体"ザ・パイロン・トラスト"では、貧困に対する人々の姿勢を知るため、ある実験を敢行した。
ロンドンの街角に立つ1人の男性。その胸と背中には「Fuck the Poor(貧乏人なんてクソくらえ)」と過激な文言が。男は「おはようございます。これ、受け取ってください」と声をかけながら、同じく「Fuck the Poor」と書かれたチラシを通行人に手渡していく。
案の定、チラシを受け取った人々からは「Fuck the Poorなんて、どういうことだよ?」「ひどい言い方じゃないの」「俺なんか2年もホームレスだぜ!」と怒りの声が続出。そして「私たちにはわかっています。あなたが(貧困や貧しい人々を)気にかけているのは」というテロップが。過激なやり方ではあるが、実験によって、多くの人が貧困にある程度の関心を持っているのがわかった。
それから一転、次の場面では「Help the Poor(貧しい人を救おう)」と書かれたプラカードを下げた男性が登場。小銭に入ったコップをかざし、「貧しい人のためにお願いします」と道行く人々に寄付を呼びかける。だが先ほどとは打って変わって、全くといっていいほど反応がなかったのだ。
https://www.youtube.com/watch?v=eBuC_0-d-9Y
「与えるくらい(寄付するくらい)気にかけてください」というメッセージと、団体への寄付の呼びかけで終わるこの映像。「貧困に関心があるのならば、今度は行動に移してみましょうよ」ということのようだ。
映像は公開から4日あまりで180万近くのPVを記録。1,300を超えるコメントは
「人って、激怒するのが好きなのよね。だけど自分では何ひとつしない。誰か他の人に社会問題を解決させるのよ」
「確かにそうね。私も含めて。いいきっかけになったわ。今こそ必要なところに手を差し伸べなければ」
「路上で『貧しい人々にお願いします』なんてやられても、小銭をあげる気はしない。その金が実際にどこに行くのかわからないからだ」
「貧しい人々に小銭を与えるのは解決策にならない。問題を先延ばしするだけだ」
と賛否両論の嵐。関心はあっても経済的な支援は難しい人もいるだろうし、"口は出すけど手は出さない"と批判するのも微妙なところ。「何かしなければ解決にも近づかない」と訴えるこの映像をどう捉えるかは、あなた次第だ。
【参照リンク】
・Fuck The Poor? - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=eBuC_0-d-9Y
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