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映画や小説、アニメは作品? それとも商品? 「水どう」ディレクターが持論を展開

2013/12/25 12:30 投稿

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「テレビ番組や映画、小説やアニメ、マンガ、ゲームなどは『作品』だと、思いますか? それとも『商品』だと思いますか?」

誰だって、自分が好きな作品が「お金儲けの商品」にはなって欲しくないもの。ただ、この問いにハッキリと「商品」と答えるのが、HTB北海道テレビ「水曜どうでしょう」チーフディレクターとして「藤やん」の愛称で親しまれる藤村氏です。書籍『人生に悩む人よ 藤やん・うれしーの 悩むだけ損! 』での上記の質問に対して、自身の体験を元にその考え方を紹介しています。


藤村氏は、幼少期から絵を描くのが好きで、家でよく描いていました。その姿を見て、おじいさんが大変喜んだそうですが、驚くべきことに藤村氏は、おじいさんにその絵を1枚100円で売っていたのです。

かわいい孫が純粋な気持ちで一生懸命描いた絵だと思っていたおじいさん。そのおじいさんが喜んでもらった上で、自分も100円がもらえたら、それがベストだろうと、藤村氏は考えていたのです。

この過去について、藤村氏はこう振り返っています。

「今、思うことは『おれは商売がヘタだった』。私はその時点で、おじいさんの気持ちを少なからず傷つけてしまったからです。自分が好きになったものが『お金儲けのための商品であってほしくない』。人は誰しもそう思うのです。でも、製作者からすれば『お金を儲けなければ創作を続けられない』という当たり前なことがあるわけです。製作者はだから、お客さんに気付かれないように、失望させないようにしながら、一方でお金を儲けるという両輪を回さなければいけないんです」(藤村氏)

藤村氏にとって「商品」という考え方は変わらないようですが、その上で、相手には気付かれないようにするというサービス精神も必要だと言います。

現在、自分が作っている番組についても、もちろん「商品」という見方をする藤村氏。

「作り手には『モノを作るセンス』と同様、いやそれ以上に『商売人としてのセンス』が必要だと私は思います。モノ作りの基本は、自分の持つセンスに信念をもつこと。商売の基本は、お客さんの信頼を裏切らないこと。この両輪があったら、それは間違いなくいいモノですよ」

テレビ番組や映画、小説やアニメ、マンガ、ゲームは作品なのか、商品なのか。あなたはこの問題について、どう考えますか?

【書籍データ】
・『人生に悩む人よ 藤やん・うれしーの 悩むだけ損!』 藤村忠寿・嬉野雅道著 アスキー・メディアワークス


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