ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンが提唱する、まったく新しい映像コンテンツのパッケージ「MovieNEX」が誕生する。それは、従来のブルーレイでもDVDでもなく"作品を所有するというコンセプト"。ディレクターの今井康恵氏に詳細をうかがった。
今夏メガヒットした『モンスターズ・ユニバーシティ』の11月20日（水）の発売を機に、『トイ・ストーリー』シリーズ、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズといった過去の人気作も新しい映像コンテンツ「MovieNEX」として再始動する。これは通常のブルーレイ、DVDではなく、「パッケージにディスクは入っていますが、映像作品を所有していただくというコンセプトになります」と今井氏は説明する。「たとえばタブレット型端末でも『モンスターズ・ユニバーシティ』が楽しめるように、本編を外に持ち出すデジタルコピーもあります。クラウドのストリーミングやダウンロードで鑑賞可能なので、インターネット環境と対応デバイスさえあれば、どこでもコンテンツが楽しめるようになりますよ」。
今井康恵氏
まるで土地の権利証のように、"作品を観る権利"を所有するという概念が斬新。ユーザも意識改革が必要になりそうだが、日本だけのサービスである「MovieNEX」は映像ファンの満足度を満たすパッケージという形式も残す。「日本人にはコレクター魂と言いますか、映像作品をパッケージで持っていたいという欲求がありますよね（笑）。その市場も実はまだまだ大きくて、『MovieNEX』でデジタルサービスに特化しなかった理由はそこにあります」。
また、一作品で企画やバージョン違いの複数パッケージが存在することはなく、買う時に消費者が迷うこともない。「価格は4,000円で、『MovieNEX』一種類だけです。今後のディズニーの方針ですので、もう店頭で何を買うか迷うことはない。お求めやすいと思います」。
そして、今回の「MovieNEX」という新しい価値の創造を、同社では"新しいディズニー体験"という言葉で表現しているという。「わたしたち独自の商品を作りたい、という想いの表れです。『MovieNEX』に入らなかったボーナス・コンテンツやプレミアム・グッズのプレゼント、限定DLアイテムなどを『MovieNEX』専用サイトを介して行っていく予定もあります」と今後の展開を明かす今井氏。ディズニーが想像する新しい映像コンテンツ「MovieNEX」は、現在のパッケージ市場へ確実に一石を投じそうな新機軸アイテムだろう。
【参照リンク】
・ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
http://disney-studio.jp/
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