美デンジャラス・ミステリー『イノセント・ガーデン』でハリウッド映画デビューを果たした奇才パク・チャヌクが、近作の監督作『サイボーグでも大丈夫』(06)、『渇き』(09)、そして本作を"人間ではない存在の三部作"というテーマでくくっていることを明かした!
まずハリウッド進出の話! キム・ジウン監督の『ラストスタンド』(13)が日本では先行お披露目になったが、実は冒頭にパトカーが登場する共通点が! ハリウッド進出の暁には冒頭にパトカーを出すことを示し合わせていたかのような偶然だが、「そういう事実はない(笑)」と巨匠は笑って否定する。「しかし、本当によく観ていますね。パトカーが出たことに気がつかないで見逃してしまう人がいますが、よく観ていただいてうれしいです」。
次にマシュー・グードの話! 一説によれば、ジェームズ・フランコやマイケル・ファスベンダーが謎の叔父チャーリー役の候補に挙がっていたが、「確かに候補でしたが、本当はコリン・ファースに任せようと思っていました」と真の実情を説明。「結果的に、予定が合わなかったわけですね。ただ、マシュー・グードとコリン・ファースは『シングルマン』(09)で同性愛の恋人役で共演済みで、実際に友人関係です。マシューはコリンが抜けて本当に良かったと、インタビューで語っていたそうですよ(笑)」というオチまでありがとう!
そして、肝心の映画の話! 本作は「プリズン・ブレイク」のウェントワース・ミラーの脚本を基に、父親が不審死した18歳のヒロインが突如出現した叔父と情緒不安定な母親と共同生活を始めるも、不可解な事件に巻き込まれていくミステリーだ。流麗なバイオレンス描写やすべてを映像で語るチャヌク"メソッド"が炸裂で、主たる目的で扱った愛情や感情のテーマが観る者を刺激する。前作『渇き』(09)にも通じるテイストがあるが、チャヌク監督は主題の継続性を否定した上で、「さかのぼること『サイボーグでも大丈夫』(06)、『渇き』(09)、そして『イノセント・ガーデン』の三作は順番として連続しているので、半分冗談で"人間ではない存在の三部作"と皆の前で言ったことがあります(笑)」と、"復讐三部作"に続く新章の幕開けを宣言! 映画ファンよ、うかうかしてはいられないよね!
映画『イノセント・ガーデン』は、2013年5月31日(金)より、TOHOシネマズ シャンテ、シネマカリテほか 全国ロードショー
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