歴史上、世界で最も有名なスケートボーダーであるトニー・ホーク。彼でさえも、ポール・マッカートニーやボブ・ディランといったアーティストとコラボレーションするためには、いくつかのコネを使わなくてはいけないようだ。ホークは、彼のチャリティ・プロジェクト「Boards + Bands」を続けていくうち、この事実に気づかされることになったと言う。
「Boards + Bands」とは、ホークが主催するトニー・ホーク基金のプロジェクトとして、グラミー賞受賞アーティストであり自身もスケートボーダーであるベン・ハーパーと一緒に行っているユニークな企画だ。同プロジェクトは、世界中にスケート場を作るための資金集めとして行われえるもので、有名なアーティストに彼らの絵や代表曲の歌詞をスケートボードに描いてもらい、それをオークションで売るというものである。
その "有名な" アーティストの名前は錚々たるもの、リストにはマッカートニーとディランはもちろんのこと、トム・ペティ、メタリカのジェイムズ・ヘットフィールド、ジミー・クリフ、そして故アダム・ヤウク(ビースティ・ボーイズ)などの名前が、そして、ジェイミー・トーマス、ロドニー・ミューレン、バッキー・ラセック、ボブ・バーンクエストといった有名スケートボーダーもこの企画に参加している。「ウィッシュリストは中々凄いよ。(プロジェクトを実現させるために)本当に多くのコネクションを要したし、電話をかけまくったんだ」と <Spinner>に話すホーク。さらに彼は「ディランは直ぐに対応してくれたな。知ってる限り、今のところまだうまくいってないのはエルトン・ジョンく らいかな」と現状を語った。
有名アーティストたちに歌や演奏を披露してくれと頼むのではなく、あくまで彼らの有志でオリジナル作品を作ってもらうという形をとったという点でホークの企画はとてもユニークだ。また、彼は作品を4つも提供してくれたという故アダム・ヤウクとの想い出を振り返り、「当時この企画をお願いしている時、僕の知る限りではヤウクの病気は回復に向かっていたんだ。ツアーをキャンセルしたんじゃなくて延期しただけだと思っていたから、彼が末期がんだなんて本当に知らなかったよ」と語っている。
なお、スケート場を1つ作るために必要な資金は5,000ドル(約41万円)から50万ドル(約4,100万円)以上とされている。「ビッグなアーティスト達の作品にどの位の高値がつくか楽しみだよ」とホークは意気込みを語っている。
様々なアーティスト達が提供した作品の数々は下のギャラリーからどうぞ。
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