アメリカにおける労働者の日(9月の第1月曜日に当たる休日)にちなみ、劣悪な労働環境で勧められた建設プロジェクトや、ワケありの建築物が<break.com>で紹介されている。
2022年にカタールでFIFAワールドカップが開催予定だが、招致のための票を多額の賄賂で集めたという疑惑が持たれている。さらに、過酷な労働環境と異常な暑さの影響により、スタジアムや関連施設の建設プロジェクトに関わった出稼ぎ労働者からは犠牲者も出ているようだ。
https://www.youtube.com/watch?v=0bQxH54kkDE
北朝鮮・平壌に立つ柳京ホテルは、宇宙船のような見た目を持つ105階建ての高層ホテル。1987年に建設開始され、当時世界一の高さを誇るホテルになる予定だった。しかし、1992年に建設費の不足により工事中止。外観が完成し内装は未完成のままで放置されていたが、2008年に建設が再開された。ところが、2013年に再び建設が中止され、いまだオープンに至っていない。ホテルの建設が中止された理由は正式発表されていないが、金正恩が世界と対立する政治情勢を考えると、いまのところ北朝鮮のど真ん中に立つ高層ホテルに宿泊客が殺到するようなニーズはないだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=HMHcnlNlAIQ
カラコルム・ハイウェイはその名の通り、カラコルム山脈を横断し中国とパキスタンをつなぐ道路で、1978年に完成。国境をまたぐ舗装道路としては世界一の高所を通ることでも知られており、道中に広がる荘厳な大自然は『風の谷のナウシカ』の舞台の元ネタになったほどだ。しかし、地滑りや土砂災害で道路が封鎖されることが多々あり、建設中にも両国の労働者が犠牲になったという。また近年では、治安の悪化などにより避けて通る観光客が増加しているらしい。
https://www.youtube.com/watch?v=w_pWpREo2hE
中国・陝西省・西安市の都市開発プロジェクトでは、公園を作るためにアパートの住民が退去を命じられたという。代わりに新しいアパートの部屋が与えられたが、なぜか建物の一部が8車線の高速道路にはみ出しているという環境だった。都市開発の関係者はアパートを改修するために再び住民たちに一時退去を依頼したが、引っ越しを済ませたばかりの住民たちは二度目は拒否したらしい。現在、高速道路を走る車は、アパートを迂回して走行する必要がある。
これらの他にも、巨大ダムを建設するために約10万人が政府によって移住を強いられたエジプトのアスワン・ハイ・ダムやロシアの白海・バルト海運河などがある。
■参照リンク
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