アメリカの音楽フェスで、セキュリティとガチンコバトルを繰り広げたアーティストが非難を浴びている。
https://www.youtube.com/watch?v=zARECma966Y
6月半ば、米オレゴン州ポートランドで開催されたエレクトロ系フェス「What The Festival」にDJデュオ、ヒッピー・サボタージュが出演。彼らのパフォーマンス中の様子を背後から撮影した動画には、ステージから降りるように迫ったセキュリティと取っ組み合いとなった挙句にチョークスリーパーを極め、スタッフが慌てて仲裁に入る一部始終が映っている。
セキュリティの顔は真っ赤になっており、もし止められなければ気絶していたか、命に危険が及んだ可能性もあるというくらい最悪の状況だ。乱闘になった原因はハッキリとしていないが、どうやらライブ中のサウンドシステムに問題が起こったことが発端らしく、現場にいたオーディエンスの1人がFacebookに当時の様子を投稿している。
「ヒッピー・サボタージュが、ステージ上で突然"オレたちは気合の入ったハードなライブセットをやってる。それが気に入らねえってんならファック・ユーだ、知ったこっちゃねえ。Facebookにでも批判投稿アップしやがれ!"とか言い出したんで、みんな状況が飲み込めずに戸惑ってたんだ。でも彼らは"じゃなかったら、そこでクソみてえなツラ下げて突っ立ってろよボケ!"とか言い続けてた」
そんな状況を見かねたサウンドマンが落ち着くよう促したところ、彼らは「ファックユー!」を連発。仕方なくマイクの電源を強制的に落としたが、それにブチ切れた彼らは使用していたマイク3本を客席に放り投げ、ステージ放棄のような状況に陥ってしまったという。
ついにイベントのオーガナイザーが登場し説得を試みるも、ヒッピー・サボタージュはFワードを繰り返すばかり。最終手段としてセキュリティに彼らをステージから下ろすように命じたところ、このチョークスリーパー事件が起こってしまったようだ。
https://www.youtube.com/watch?v=yAE6M70Q8og
この動画がネット上に拡散されると、世界中の音楽ファンから非難が殺到。「P.A.W.D (People Against Wack DJs)」なるユーザーが発起人となり、あらゆるライブ会場の"ブラックリスト"に入れるべきという署名活動が起こる騒動にまで発展した。署名サイトには「機材を破壊し、セキュリティに暴力を振るい、雇い主であるオーガナイザーや音楽を聴きに来たオーディエンスをも裏切り、踏みにじった。そんな彼らが今後、公の場でパフォーマンスすることを許すことはできない」とあり、賛同者からは「ゴミみたいなパフォーマー」「プロ意識のないクズどもに今後ライブする権利は一切ない」といった厳しいコメントが寄せられている。
一方ヒッピー・サボタージュ側は、事件直後に「俺たちは危険に晒され、まったく望んでいない不幸な出来事が起こってしまった。そしてライブを途中で中断しなくてはならなかったことについて、ファンのみんなには心底申し訳なく思っている。でも、俺たちはポートランドでライブするのが大好きなんだ。絶対にまた戻ってくる、約束するよ」と声明を発表。しかし、ツイッターで自分たちに好意的な発言をRTしたりと脳天気な様子で、ネット上では「空気が読めてなさすぎ」というリアクションが大半のようだ。
Hippie Sabotage fighting security is....kinda hot
- elaine (@importaance) 2016年6月21日
たしかにステージ上でエキサイトすることで生まれる名演もあるが、最低限のルールとマナー、モラルを持ってライブに挑むのがプロのミュージシャンの鉄則である。(おそらく)シラフではなかったとはいえ、暴力事件が世界中に配信されてしまった影響は決して小さくないはずだ。
【参照リンク】
夏フェスに集うセレブたち【フォト集】
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