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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「超能力者は実在した!」

2015/09/04 06:00 投稿

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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/09/04
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おはようございます。

今日は『解決!ズバッと』はお休み。
情報サイト『探偵ファイル』に掲載したコラムをお届けします。


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「超能力者は実在した!」

(元記事はコチラから)


 「ミュータント遺伝子」をご存じだろうか?

 世の中には、痛みを感じない人というのがいる。
 骨粗しょう症の反対で、骨が異常に強い人もいる。
 そういう突然変異の人は7000万人~1億人に一人という低い確率で生まれてくる。
 オランダには、車にぶつかっても、車は壊れて本人は平気、という「超人」が産まれてくる村があるという。

 うらやましいと感じるかもしれないが、そんなことはない。
 痛みをぜんぜん感じない人は、そのせいで、怪我がたえない。
 赤ちゃんの頃に、うっかり自分の舌をかみきってしまったりする。

 骨が異常に強い人は、骨の成長が止まらないので、手術が必要になる。
 頭蓋骨が成長しすぎて接合部がぶつかって神経が圧迫され、10歳くらいで聴力を完全に失ってしまったりもする。
 非常に生きにくい。
 ある種の身体障害とも言えるだろう。
 これまでは、幼くて突然死んでしまった子供は、からだのどこかが弱かったのだろうと考えられていたけれど、逆に、からだの一部が強すぎたのが原因かもしれないのだ。

 でも、このミュータント遺伝子にも利用法はある。
 まったく副作用がなくて、ものすごくよく効く鎮痛剤を作ったり、骨粗しょう症の人たちに遺伝子治療をする薬を作ったりすることができる。
 製薬会社の次のステージは、このミュータント遺伝子だ。

 『Xメン』の世界では、人類の中の何%かはミュータントだ。
 アメリカ人は、ほんとうに超能力ものが好きだなぁと思っていた。
 正直、僕は超能力の存在を信じていなかった。
 しかしいま、ミュータント遺伝子の研究は、生物界最大の投資先だ。

 この夏の話題作『ジュラシックワールド』は、遺伝子工学で作られた恐竜がテーマだ。
 マーベルのスーパーヒーロー『スパイダーマン』だって、クモの能力を人間に取り込んで生まれた。
 ハリウッド映画ではおなじみの「遺伝子操作で生まれたスーパーヒーロー」だけど、まさかそれが本当になる日が来るとは思わなかった。

 さて、このように「強い遺伝子」「特徴のある遺伝子」を組み合わせてできた子どもを、「遺伝子組み換えベイビー」と呼ぶ。

 いわばデザイン・ベイビーだ。
 親の容姿や健康に関係のない赤ちゃん。
 親がアジア系で黒髪でも、赤ちゃんは青い目に金髪。
 食べても太りにくい筋肉体質。
 身長は高いけど、骨が強くて骨折しにくい。
 アトピーや免疫性の病気にも無縁の皮膚。
 もちろんハゲないし、下痢や便秘にもならない。

 ハーバード大が開発した「クリスパー/キャス9」というゲノム編集がそれを可能にした。
 ヒトの胚(受精卵)にこういう操作をすることは「分子生物学のスキルがあり、胚の扱いを知ってる研究者なら誰でもできる」(カリフォルニア大J・ダウドナ教授)ということだ。

 もちろん、こういう研究にはタブーが存在する。
 ヒトの胚をどこまで操作するのが許されるのか。
 倫理的・宗教的な問題も多い。
 しかしいま、そのようなタブーに縛られず研究が急速に進んでいる、という噂の国がチャイナ(中国)だ。

 数年後、金髪で青い目のチャイナベイビーを、見る日が来るのかも知れない。


以上、情報サイト『探偵ファイル』よりお届けしました。
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