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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/07/10
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おはようございます。

今日は『解決!ズバッと』はお休み。
情報サイト『探偵ファイル』に掲載したコラムをお届けします。


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「キングコング西野はプロの『色魔』!」

(元記事はコチラから)


 先日、探偵ファイルで噛みついたキングコング・西野亮廣くんと対決した。
 探偵ファイルに原稿が掲載されたら、数時間後に西野君がTwitterで悲鳴を上げだしたのだ。

 
 頑張ってもの作りをしているクリエイターの妨害は、本意じゃない。
 さっそくTwitterで西野さんに公開コメントしたら、

 「じゃあ校舎裏に来いや!」

 という流れになり、僕のニコ生番組に呼びつけてしまった。

 会うまでは互いの情報をできるだけシャットアウトして、本当にガチで初対面で、スタジオまで来てもらった。

 生放送開始の60秒前、さすがに挨拶したけど、それすら2秒程度。

 で感想はと言うと・・・

 まずは冒頭に言われた。

 「岡田さん、ほんまにカンベンしてください。
 周りの芸人からどんだけ『時代遅れ』『オタキングにボロカスに言われたな』と言われたと思います?」

 ふーん、芸人さんって、自分だけでなく同業者の評判や風評、そこまで見てるんだ?
 これは面白い。
 いや、西野君には申し訳ないけど、本当に興味深い。

 とまぁ、そういう流れではじまったんだけど、すぐに気がついた。

 こいつ、本物の嫌われ者や!
 いろんな才能があふれている、本当にクリエイターとしては素晴らしい人なんだけど。
 でも、なにより一番の才能が「人の感情を逆なでする、プチ自慢」

 もうね、ニコ生のコメント欄が「こいつ、嫌い」「自慢もいい加減にしろ」「なにを言っても自慢にしかならない」ばっかり。

 芸人さん特有の「自虐混じりの自慢」じゃないんだよね。
 混じりっけなし、もう本当に自虐要素ゼロのピカピカの自慢。
 
 「タモリさんに可愛がられた」
 「坂本教授にニューヨーク個展では世話になった」
 
 こういう自慢は恥や衒いがあるので普通、できない。
 だけど自分に自信がありすぎるので、まったく引っかかりがなく口から滑り出る。

 でも、その自慢という難所を抜けた向こうに、なにかある。
 画を描くこと自体はもともと好きじゃない。
 それより、ずっと硬派キャラで通してきた中学時代に、やたら女の子、というか女体に興味がありすぎて、妄想で女子をハダカにして画を描いたのが創作のルーツだという。

 あ、これだ。この人に足りないのは、ここだ。
 「人に見せれる才能」ばかりを売り込んでしまっている。
 逆だ。
 「人には見せれないような才能」こそ、彼を魅力的に見せるのに。

 たぶん、あまりに多才すぎるので、「人に見せられないような才能」なんかに固執しなくてもやっていけたんだろう。
 
 もったいないなぁ。
 もう自分では恥ずかしすぎて、とてもじゃないけど「人に見せられない才能」を見せることで、彼の多才やイケメンや自慢癖というエグ味が中和されるのに。

 僕が提案するキングコング・西野亮廣くんの新キャラは「春画師」だ。

 もともと、女体を描くのが西野クリエイティブのルーツ。
 しかし中学時代の絵は、恥ずかしすぎて大部分を捨ててしまった、という。
 あの自己肯定120%の西野ですら、保存できない「恥ずかしさ」。
 これこそ、商売や野望抜きの、彼のクリエイティブだと思う。

 春画師とは、ヌード専門の絵描きだ。
 江戸からの伝統を、ぜひ天性のエロ人間・西野君に引き受けてもらう。

 ヌード写真を公開できないアイドルや、可愛いので有名なカフェ店員。
 アイドルやグラドルの写真集には、きわどいカットがいくつもある。
 カメラには写ってないけど、現場では絶対に乳首見えてるはず、とかね。
 でも一般には見せるわけにはいかない。

 そういうアイドルには「報酬を払っている関係者には見せてるけど、定価を払ってくれるファンには見せない」というジレンマが発生している。
 このパラドクスな関係性をオープンにし、逆に「西野の目には何が見えているのか?」を作品化するのが、春画の狙いだ。

 もちろん、西野君自身のファンにも脱いでもらい、それを描く。
 この企画のメリットは「見ている側に得がある」ということ。
 西野君が個人的にモテても、実はファンにはメリットが無い。
 それどころか、「有名になってカネ稼いで、おまけにモテやがって」というやっかみ・嫉妬を生んでしまう。

 しかし、そのモテ力で女性を脱がせて描いてしまうと、モテ力が周囲への貢献になる。
 「役に立つモテ」になるわけだね。

 さっそく西野君に「お前は平成の春画師になれ!」「これならパリで個展開けるぞ」と焚きつけた。
 西野君はクレバーだから(そこもイヤミなんだけど)、すぐに芯を掴んで納得していた。
 春画師・西野亮廣のデビュー、あんがい早いかも知れない。


以上、情報サイト『探偵ファイル』よりお届けしました。
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