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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「【『ラ・ラ・ランド』OPミュージカル徹底解説 3 】 黄色いワンピースに隠されている人間ドラマ」

2019/02/21 06:00 投稿

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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2019/02/21
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今回は、ニコ生ゼミ02月10日(#268)から、ハイライトをお届けいたします。

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 【『ラ・ラ・ランド』OPミュージカル徹底解説  3 】 黄色いワンピースに隠されている人間ドラマ
 

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 さて、ここで注目すべきポイントはどこかというと、「みんな踊りまくってるにも関わらず、反対の車線を見たら誰も踊ってない」というところなんですよ。

 つまり、この俳優を目指してた女の人が歌ってたのは、曲全体の中では “1番” の歌なんです。


 この高速道路は、2車線の道路が2つ、中央分離帯を挟んでくっついているんですけど、分離帯の左側ではまだ誰も踊り出してない。

 彼らが踊りだすのは、次の “第2ボーカル” が出てきてからです。

・・・

 第2ボーカルは音楽家志望です。白いシャツを着て、ネクタイを締めてる、ヒゲの兄ちゃんですね。

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 「hear 'em ev'ry day~♪」と歌い始めます。歌詞を直訳すると「ここでは」っていう意味なんですけど、まあ字幕版ではこれを「ハリウッドでは」と訳してます。

 そんなふうに、「ハリウッドでは、毎日いつも、谷間に音楽が流れてる。ダンスホールには先達のバラードだ」と歌うんですけど。

 この第2ボーカルのヒゲの兄ちゃんは、車を出ると、すぐにこの中央分離帯を超えて、左側の車線に行くんです。

 すると、今度は左側車線の車から黒人の姉ちゃんが出てきて歌い始める。

 そして、ここでようやっと、この左車線の道にも段々と熱狂が伝わっていくんですね。


 『ラ・ラ・ランド』のオープニングって、「1人が出てきて踊り出したら、高速道路の人達が一斉に連られて出てきて踊る」みたいに思うんですけど、細かく観察すると、実は慎重に慎重に「段々と熱狂が広がっていく」というふうに、かなり丁寧に撮っていることがわかります。

 カメラワーク的にも、すごく丁寧に撮ってるんですね。

 この曲の1番が “映画スター” を描いているとしたら、2番はミュージシャンとか舞台で歌を歌う人を取り上げてる。

 そして、間奏のリズムの部分では、ダンサーを取り上げてる、というふうに、実はそれぞれのハリウッドに来る人達というのを1種類ずつ丁寧に取り上げてるんですね。

・・・

 そんなふうに、段々と熱狂が反対側の車線にも伝わっていく。

 「オーディションに落ちても、貧しくても~」と歌う女の子は、デニムのシャツを着て、頭にターバン巻いている黒人の女の子です。

 彼女の声はすごい低音なんですね。この低音の声と彼女の服装で、この人が歌手かダンサーを目指しているということがわかります。

 ネクタイのこの男も、黒人のターバンのお姉さんも、目指しているのは舞台なんです。


 そして、ここからどんどんダンサーが増えていくパートになります。

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 この2人が踊っていると……これね、後で話すんですけども。

 この中央分離帯はともかく、この高速道路の端っこというのは、かなり危険な状態なんですよ。

 その高速道路のフチに立って、大勢が踊り出します。

 実は、この下は高さ50メートルくらいの絶壁になっているので、かなり危険なところで踊っています。

 そして、段々とクレーンカメラが上がっていって、いろんな人が、もう両方の車線いっぱいに飛び出して踊っているのがわかります。

 熱狂が全ての人に伝わって行くわけです。

・・・

 この時に注目して欲しいのは、ここで踊っている黄色い服のお姉さんです。

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 彼女は第1ボーカルの人なんですね。

 一番最初に歌っていた人。

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 そして、その反対側でクルクル回っている、もう1人の黄色いワンピースのお姉さん。

 彼女は、オープニングのラストでパンツ丸見えになりながらも決めポーズやってくれるお姉さんなんですけど。

 この2人の黄色いワンピのお姉さんを見ていると、このシーン全体の流れがメチャクチャわかりやすいんです。


 この2人、服が目立つし、あとは全てのシーンで、カメラが移動する先にちゃんと付いて行って踊るという、メインのアクターなんですね。

 なぜかというと、このオープニングは「黄色いワンピで始まって、黄色いワンピで終わる」というミュージカルシーンだからなんですよ。

・・・

 一番最初に出てくるサングラスをかけた黄色ワンピの女の人というのは、黄色いワンピースではあるものの、白い水玉柄が入っている。

 この映画の中では夢というのは黄色で表されているんですね。

 DVDのパッケージを見たらわかるんですけども、ミアとセブが2人で踊っているシーンがあるんです。

 そのシーンでも、ミアはちゃんと黄色いドレスを着ています。

 そんなふうに「黄色 = 夢」というのを、この映画全体では示しているんですけど。


 「その夢に対して信じきれない気持ちがある」ということが、第1ボーカルの女の人の着ている黄色に水玉の服に表れているんですね。

 それに対して、最後の決めポーズを取る黄色いワンピの女の人というのは、もう模様の入っていない真っ黄色のワンピースなんです。


 この、サングラスを掛けていた、黄色ではあるものの白い水玉という “疑い” が混じったワンピースを着た、夢を諦めかけている人が歌い始めた曲を、最後は真っ黄色なワンピースを着た女の人が受け継いで終わる。

 そんなふうに、1人の人物の流れとしても綺麗に見られるようになっているんですね。

 ここら辺、カメラが移動しても、必ずこの2人はついて来るので。

 最初からこの2人を追いかけて見ていると、このミュージカルシーンの意味も分かりやすくて面白いです。

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