岡田斗司夫ゼミからのお知らせ

岡田斗司夫の毎日ブロマガ「“語る” “分析する” “評論する” 以外の “映画の楽しみ方” を『ラ・ラ・ランド』で紹介します」

2019/02/18 06:00 投稿

  • タグ:
  • 岡田斗司夫
  • 岡田
  • ニコ生ゼミ
  • ブロマガ
  • ニコ生
  • ラ・ラ・ランド
  • 映画
  • ライアン・ゴズリング
  • エマ・ストーン
  • ミニチュア
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2019/02/18
───────────────────────────────────
今回は、ニコ生ゼミ02月10日(#268)から、ハイライトをお届けいたします。

動画や全文が気になった方、【ブロマガチャンネル】メルマガ専用 岡田斗司夫アーカイブ(月額2,160円)のご入会はこちらから!

─────────────────────────────

 “語る” “分析する” “評論する” 以外の “映画の楽しみ方” を『ラ・ラ・ランド』で紹介します
 
 60e86db60f049600cb44de4212e8411e8d46ac3f

『LA LA LAND』のオープニングで、映画のメインタイトル画面が出ていって、そこからカメラが下りてきたら、そこに主人公のミアのプリウスが見えます。

 そのプリウスの一台後ろにあるのが、もう一人の主人公・セブの赤いオープンカーですね。

 ここまでワンカットなんですけども。


 という事は、ミアとセブの役者さん、ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンは、あらかじめ車の列に並んでいてダンスシーンにもいたのかっていうと、実はそんな事は無いんですよね。


 これもミニチュアを作ってみて、初めて分かるんですけども。

 実は車の列の最前部と最後部に、それぞれ大きめの車があるんですね。

 7909cdc232e59dbc44a8dfc876473242d9559cfb 7db52bb46226252059f417e011371ec47fc02f64

 最後部にはトラックがあって、最前部の左側には青いバンがあって、最前部の右側には白いちょっと大き目のバンがあります。

 
 それで、これは何かっていうと、そこから向こうが見えないようにしてるんですね。

 つまり、人が動いて踊りまくっているように見えても、巧みにその向こうはトラックとかバンで隠しているんですよ。

 あんまり向こうの方が見えないように。


 それで、その範囲内だけでお話を作ってるんですけどもですね。

 実は後ろの方の位置のお姉ちゃんがポーズを取って、カメラが上に上がって、並んでいる車たちをガーッと映すシーンをよく見たら、黄色いトラックと赤いオープンカーまでしか映ってないんですよ。

 4cbcd2480c11afa69f21c4ea531276f0cb41b984

 つまり、お姉ちゃんの位置がここだから、本当の事を言えば左道路・右車線、後ろから3台目の白いバンとか、銀色の車が映っていないといけないんです。

 だけどカメラが上に上がっているから、黄色いトラックまでしか映らないんですね。


 そうすると、このカメラが上に上がった時に、左道路・右車線の車後ろ3台が後ろに下がってですね。

 e542f05436a30793076e83acb8c936bc036fb9ad

 その後にようやっとミアの乗っているプリウスと、セブが乗っている赤いオープンカーが前へ着けてから、もう一回カメラが下りてくるんですね。

 7036e16bff442ec0b3ba12a6dc7c871f5e477ede


 それで、こういうちょっとした工夫をやっているので、「主役の人たちも、この渋滞の中にいたんだ」、「同じように渋滞の中で夢を持っている仲間なんだ」っていう。

 「あのワンカットの中で全てが入っている」っていうのは、こういうディオラマを作ったり、配置図を作ったりしたら、「こうやって撮っていたのか、うまいなあぁ」というのが分かるんですよね。


 まぁ、そういうのは無粋な行為なのかもわからないですけども、僕は何か好きです(笑)。

 やってみて楽しかったです。


 これは別に まとめ でも何でもないんですけどね。

 “映画を楽しむ”っていうのは、“内容を語る” とか “分析をする” とか “評論を語る” っていうのも、もちろん王道は王道でもあるんですけども。

 何か自分が感動した時とか、「面白い」と思った時っていうのは、その “面白い” っていうモノを徹底的に観察すると。


 だって僕らは、好きなマンガを見たら模写するじゃないですか。

 それで好きな特撮映画とかを見たら、プラモデルを持って「ブーン!」とか「グーン!」とかやりますよね。


 やっぱり “真似する” っていうのが、全ての基本だと思うんですよ。

 それがクリエイティビティの基本であり、それが鑑賞の基本だと思うし。

 歌を聴いたら、やっぱり歌いたくなるのと同じように。


 でも映画を見たら何もしようがないから、思わず評論をしたり、他人の感想を読んだり、そっちの方に走っちゃうんですけど、「その前にする事があるぞ!」って僕は思うんですね。

 何か映画を見て「カッコイイ!」と思ったら、自分でそのシーンの絵を描くだけでもいい。

 ざっとした構図を描くだけでも、「何でこのシーンってカッコ良く出来たのか?」っていうのが、自分なりに分かるんですよね。


 本当はまぁ、ディオラマまで作る必要は無くて、本当の事を言えば配置図を描くだけで充分です。

 ハッキリ言いますけど、これで充分です。 

 ec9bf17c5fadace0b5ab2d2dc1e6740f04e077bc

 配置図を描くところまでやる人は、もうすでに病気っぽいと思うんですけども(笑)。

 それでもこれをやると、「あ、それで感動したんだ」と分かります。


 車の列の後方上側の位置でカメラを180度旋回というのを2回やっているから、フレーム感があるし。

 あと逆に、これ以上のロケ地は、この高速道路の幅以上のロケ地を撮ろうとしたら本当に大変だから、これが映画の予算内での夢の見せ方なんだと。


 “どこまでも踊りが続いているように見せる” っていうのは、この高速道路の四隅にちゃんと大型の車を配置して、それより向こうを見えなくして、その後ろにさらに2列、その後ろにさらに1列、ダンサーを配置してるから、どこまでもどこまでも踊っているように見えるんだと。

 そういうのが分かればですね、なんかこの “夢の近づき方” みたいなものも分かるのではないでしょうかという。


 そういう話をですね、今日は作ったディオラマを自慢しながら語ってみました。

 このディオラマは、永遠に僕の所で保管します(笑)。

 37b7f5504242a4a7de30b7145b21d16d9bad1d00

─────────────────────────────
──────

動画や全文が気になった方、【ブロマガチャンネル】メルマガ専用 岡田斗司夫アーカイブ(月額2,160円)のご入会はこちらから!
http://blog.livedoor.jp/okada_toshio/archives/51552665.html

───────────────────────────────────

いかがでしたか?

「え?!それってどういうこと?」「そこのところ、もっと詳しく知りたい!」という人は、どんどん、質問してみて下さい。

番組内で取り扱う質問はコチラまで!

よい質問は、よい回答にまさる、と言われます。
みなさんの質問で、僕も予想外の発想ができることも多いです。
だから僕は、質疑応答が大好きです。

みなさんからの様々な質問をお待ちしています

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
企画編集:のぞき見のミホコ(FREEex)
     ヤムアキ
     起こしのヤスタカ(FREEex)
     マグネシウムのタツヤ(FREEex)

───────────────────────────────────


岡田斗司夫
and
Special Thanks To読者のあなた
───────────────────────────────────
Copyright(C) OkadaToshio. All Rights Reserved.
───────────────────────────────────
■お問い合わせ
有料メルマガの購読、課金、メール未達に関するお問い合わせは、
『ニコニコヘルプ』のページよりお願いします>http://qa.nicovideo.jp/category/show/501

ブロマガ会員ならもっと楽しめる!

  • 会員限定の新着記事が読み放題!※1
  • 動画や生放送などの追加コンテンツが見放題!※2
    • ※1、入会月以降の記事が対象になります。
    • ※2、チャンネルによって、見放題になるコンテンツは異なります。

岡田斗司夫ゼミからのお知らせ

岡田斗司夫

月額:¥550 (税込)

コメント

コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事

岡田斗司夫ゼミ

岡田斗司夫ゼミ

月額
¥550  (税込)
このチャンネルの詳細