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今回は、ニコ生ゼミ12月23日(#262)から、ハイライトをお届けいたします。
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「とんでもなく面白い児童小説『ブラッカムの爆撃機』 その2」
そんな爆撃機のチームの中でも嫌われ者として有名だったのが、本のタイトルにもある、ブラッカムという機長がいるチームでした。
その上、アイルランド人なんですよ。
アイルランドというのは、やっぱり、イギリスの中では仲間はずれということはないんですけど、ちょっと差別されてる場所なんですね。
彼はアイルランド人でカソリックだったもんですから、他の人と反りが合わずに、しょっちゅう喧嘩を起こしていました。
そして、ブラッカム機長のチームというのも、着陸の順番とかも守らずに、何度も事故を起こしかけてるような、そういうダメなヤツらだったんですね。
ドイツで現地集合したら、一番最初に着いたヤツが爆弾を落としたら、次のヤツは、その爆弾が落ちて燃えているのを見て「あの辺が燃えてるけど、あそこでいいんだよな?」って、次々に落とす。
まあ、そんなやり方でやってたんですけど。
そんなもんだから、現地につくまでに、何割かはすでにいなくなっているんですよ。
イギリスを出発した時は500機くらいのチームだったはずなのが、100機くらいいなくなっています。
帰りも現地解散なんですよ。だから、バラバラに飛んで行くんです。
それぞれの飛行機の機長の判断で「こうやれば生き残れる」とか、「こうやったら危ない」というふうな勘所が違うんですね。
なので、バラバラに飛んで帰ります。
これが不思議なもんで、夜空を飛んでいると、他所の飛行機の無線まで聞こえるんですね。
だから、インターコムの感度を上げたり、インターコムの音量を上げると、他の飛行機と話が出来ちゃうこともあるんですけど。
でも「まあ、あいつらは嫌なヤツだから」ということで、無視して飛んでたんです。
青い影が雲の上をグーッと移動しているんですけど。
つまり「ブラッカムの爆撃機の他に、何かがもう1機いる」っていうことなんですよ。
よくよく目を凝らして見ると、ドイツの戦闘機の “ユンカース” が、今まさに上昇して、ブラッカムの機体を襲おうとしてたんです。
さっきも言ったように、なんとか他の飛行機にもインターコムが通じるので。
すると、それを聞いた瞬間に、ブラッカムの爆撃機はクーンと左旋回して、一気にキリモミの急降下に入ります。ユンカースもそれを追いかける。
そして、両方の機体がほぼ同時に、お互いに向けて機銃を放ちました。
「その瞬間、光の糸が2つの飛行機を結んだ」と書いてあるんですけども。
どちらがやられたのかというと、意外なことにユンカースの方に弾が当たってしまします。
日本空軍では “匂いガラス” と言ってたんですけども。
アクリル、プラスチックなんですよ。
なので、火がコックピットに近づくにつれて、コックピットの風防、ガラス面がゆっくり溶けて、小さくなていくのが見えるんです。
ガラスが溶けて見えなくなると、中のパイロット達の恐怖の表情までが見えてしまうんですね。
よく聞いていると、「〇〇、早く脱出しろ! 何やってるんだ!?」と言う声が聞こえるんですけど、それに対する返事は一切ない。
つまり、後ろの方の席にいるヤツは、もう死んでしまっていて、そいつが場所を塞いでしまっているから、脱出ハッチを開けることも出来ないんです。
なので、ユンカースのパイロットは、もう乗っているしかないんですよ。
そして、ゆっくりと飛行機が燃えて行く中でジワジワと焼き殺されて行くしかないんですね。
そんな声も、ゲイリー達には聞こえてしまいます。
「ナチ野郎が火炙りだ!」とか、「ドイツ語で『助けてお母さん!』と言ってみろよ!」と言っているのも聞こえます。
ゲイリーのチームは何も出来ずに、「このドイツ機はなんで墜落しないんだろう?」と見つめることしか出来ませんでした。
というのも、撃たれたユンカースは、片側のエンジンがやられただけなので、まだ十分飛べるんですね。
でも、コックピットがもう火炙りになっているから、中の人間が生きて行けない環境になってる。
そんなドイツの戦闘機ユンカースは、墜落せずに、ついに中で生きているのがパイロット1人だけになってしまいました。
この体当たりを機長が避けると、ユンカースはそこからゆっくりと高度を落として墜落して行きました。
この時、ドイツ人のパイロットは、もう気を失い掛けているのか、ドイツ語で何かを呟くのが聞こえたんです。
「ママ、腕が取れちゃったよ」と言っているんですよ。
「ママ、操縦桿が熱くて、焼け付いてしまったから引っ張ったら、腕が全部とれちゃったんだ」と。
そんな言葉を最後に、そのユンカースは墜落してしまうんですね。
“ホラー小説” なんですよ。
ここまでで、無料放送は終わりなんですが、ここから先は、この話はホラーになっていきます。
まあ、どんな話になるのか続きを知りたい人は、Amazonで買って読むか、この場で入会して有料放送の方を聞いてみてください。
「え?!それってどういうこと?」「そこのところ、もっと詳しく知りたい!」という人は、どんどん、質問してみて下さい。
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