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「今も昔も変わらない?! 90年前にアメリカを熱狂させた嘘だらけのタブロイド紙」
30年代に入るとラジオが出てきて、アメリカ人は受動的なメディアであるラジオを聞くばっかりになっちゃったんです。
けども20年代の後半っていうのは、ほとんどすべての人が毎日 夢中になって活字を読んでいた。
つまり、国民がみんな1部以上、たぶんだいたいの人が2部から3部ぐらいの新聞をとってたんです。
それは当たり前で、じつはニューヨークだけで、毎日出てくる新聞が12紙あったっていうんですね。
それぐらい、アメリカ人っていうのは新聞が大好きだったんですよ。
もともとタブロイド紙はイギリスにあったんですよ。
イギリスに『デイリー・ミラー』っていうタブロイド紙っていうのがあったんですけども、これは安っぽいゴシップばっかりやるような新聞だったんです。
その時にイギリスに行って発見したんですよね。
「イギリスにはこんなえげつない新聞がある」って。
そうするとものすごいこれがヒットして、内容はもう犯罪、有名人のゴシップ、スポーツしか載せないっていうやつですね。
まとめサイトだから、みんなそっちばっかり見るわけです。
普通のニュースとか新聞とかを読まなくなって、僕らもまとめサイトとか、あとスマホのニュースサイトばっかり見ますね。
で、『イラストレイテッド・デイリー・ニュース』が生まれて。
すぐに便乗商品としてウィリアム・ハーストがイギリスの『デイリー・ミラー』をパクった『ニューヨーク・デイリー・ミラー』っていうのをすぐに出したんですね。
『市民ケーン』のモデルになった、あのオッサンですね。
『ニューヨーク・イブニング・グラフィック』の特徴は──これ本当に書いてあることですよ──「事実と関係ないこと」だそうです(笑)
たとえば記者が会ったこともない人のインタビューと、あと首だけすげ替えた合成写真っていうのが『ニューヨーク・イブニング・グラフィック』の売りなんですね。
その当時に、不動産王が若い嫁さんをもらったと。
その若い嫁さんが裁判に呼ばれたっていう事実があったら、『ニューヨーク・イブニング・グラフィック』はすぐにヌードモデル呼んできて、誰もいない裁判所に行かせて、裁判所で素っぱだかのその女の子の写真を撮って、首だけその不動産王の奥さんの首に入れ替えて、で、「不動産王の若い嫁、裸で裁判で証言」っていうのをトップニュースとして載せたんですね(笑)。
こんなえげつないことをやったんだから、売れに売れたと。
「え?!それってどういうこと?」「そこのところ、もっと詳しく知りたい!」という人は、どんどん、質問してみて下さい。
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