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「今も昔も変わらない?! 90年前にアメリカを熱狂させた嘘だらけのタブロイド紙」
それは当たり前で、じつはニューヨークだけで、毎日出てくる新聞が12紙あったっていうんですね。
それぐらい、アメリカ人っていうのは新聞が大好きだったんですよ。
もともとタブロイド紙はイギリスにあったんですよ。
イギリスに『デイリー・ミラー』っていうタブロイド紙っていうのがあったんですけども、これは安っぽいゴシップばっかりやるような新聞だったんです。
その時にイギリスに行って発見したんですよね。
「イギリスにはこんなえげつない新聞がある」って。
そうするとものすごいこれがヒットして、内容はもう犯罪、有名人のゴシップ、スポーツしか載せないっていうやつですね。
まとめサイトだから、みんなそっちばっかり見るわけです。
普通のニュースとか新聞とかを読まなくなって、僕らもまとめサイトとか、あとスマホのニュースサイトばっかり見ますね。
で、『イラストレイテッド・デイリー・ニュース』が生まれて。
すぐに便乗商品としてウィリアム・ハーストがイギリスの『デイリー・ミラー』をパクった『ニューヨーク・デイリー・ミラー』っていうのをすぐに出したんですね。
『市民ケーン』のモデルになった、あのオッサンですね。
たとえば記者が会ったこともない人のインタビューと、あと首だけすげ替えた合成写真っていうのが『ニューヨーク・イブニング・グラフィック』の売りなんですね。
その当時に、不動産王が若い嫁さんをもらったと。
その若い嫁さんが裁判に呼ばれたっていう事実があったら、『ニューヨーク・イブニング・グラフィック』はすぐにヌードモデル呼んできて、誰もいない裁判所に行かせて、裁判所で素っぱだかのその女の子の写真を撮って、首だけその不動産王の奥さんの首に入れ替えて、で、「不動産王の若い嫁、裸で裁判で証言」っていうのをトップニュースとして載せたんですね(笑)。
こんなえげつないことをやったんだから、売れに売れたと。
いかがでしたか?
「え?!それってどういうこと?」「そこのところ、もっと詳しく知りたい!」という人は、どんどん、質問してみて下さい。
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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2018/07/28
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「今も昔も変わらない?! 90年前にアメリカを熱狂させた嘘だらけのタブロイド紙」
本日は、『アメリカを変えた夏、1927年』というすごく面白い本を紹介します。
(中略)
リンドバーグの話に入る前に、“アメリカで大騒ぎになる” っていうのがどういう事かっていうのを、アメリカのマスコミの誕生から語らなければなりません。
1927年のリンドバーグが何でこんな大騒ぎになったのかって言うと、実はその時の1920年代の後半っていうのが、アメリカ人が最も活字を読んだ時代と言われているからなんですよね。
30年代に入るとラジオが出てきて、アメリカ人は受動的なメディアであるラジオを聞くばっかりになっちゃったんです。
けども20年代の後半っていうのは、ほとんどすべての人が毎日 夢中になって活字を読んでいた。
30年代に入るとラジオが出てきて、アメリカ人は受動的なメディアであるラジオを聞くばっかりになっちゃったんです。
けども20年代の後半っていうのは、ほとんどすべての人が毎日 夢中になって活字を読んでいた。
なんせ、1920年代のアメリカ人が平均的に購読している新聞の部数が1.4部って言われたんですね。
つまり、国民がみんな1部以上、たぶんだいたいの人が2部から3部ぐらいの新聞をとってたんです。
つまり、国民がみんな1部以上、たぶんだいたいの人が2部から3部ぐらいの新聞をとってたんです。
それは当たり前で、じつはニューヨークだけで、毎日出てくる新聞が12紙あったっていうんですね。
それぐらい、アメリカ人っていうのは新聞が大好きだったんですよ。
なんでアメリカ人はそんな新聞が好きだったのかって言うと、タブロイド紙っていうのが生まれたからなんですね。
もともとタブロイド紙はイギリスにあったんですよ。
イギリスに『デイリー・ミラー』っていうタブロイド紙っていうのがあったんですけども、これは安っぽいゴシップばっかりやるような新聞だったんです。
それでアメリカ人が第一次世界大戦の時に、みんなヨーロッパ戦線行きますね。
その時にイギリスに行って発見したんですよね。
「イギリスにはこんなえげつない新聞がある」って。
何かイギリスって先進国かと思ってたら、「見てよ、見てよ、この新聞。 王様のゴシップとか殺人事件とか、あとエロい話とかそんなのしか載ってねえよ。これ、すげえよ」というふうなことで、これをアメリカでやろうということになってですね。
『イラストレイテッド・デイリー・ニュース』っていうのがアメリカで生まれました。
そうするとものすごいこれがヒットして、内容はもう犯罪、有名人のゴシップ、スポーツしか載せないっていうやつですね。
いわゆる今の僕らで言うまとめサイトみたいなもんなんですね。
まとめサイトだから、みんなそっちばっかり見るわけです。
普通のニュースとか新聞とかを読まなくなって、僕らもまとめサイトとか、あとスマホのニュースサイトばっかり見ますね。
それとまったく同じように、みんなが面白がるような、怪しげな本当か嘘かわかんないようなニュースっていうのを毎日毎日 写真入りでガンガン載せるっていうタブロイド紙が生まれたんです。
タブロイドっていうのは、新聞のいわゆる大きさの半分のサイズのことをタブロイドサイズって言うんですけども、その新聞っていうのが生まれたと。
そこでは何よりも写真が大事だというふうに言われたんですね。
で、『イラストレイテッド・デイリー・ニュース』が生まれて。
すぐに便乗商品としてウィリアム・ハーストがイギリスの『デイリー・ミラー』をパクった『ニューヨーク・デイリー・ミラー』っていうのをすぐに出したんですね。
『市民ケーン』のモデルになった、あのオッサンですね。
この2紙がものすごく読まれて、いよいよ最大で、最も粗悪で最も売れたと言われるタブロイドの、『ニューヨーク・イブニング・グラフィック』が生まれました。
『ニューヨーク・イブニング・グラフィック』の特徴は──これ本当に書いてあることですよ──「事実と関係ないこと」だそうです(笑)
『ニューヨーク・イブニング・グラフィック』の特徴は──これ本当に書いてあることですよ──「事実と関係ないこと」だそうです(笑)
たとえば記者が会ったこともない人のインタビューと、あと首だけすげ替えた合成写真っていうのが『ニューヨーク・イブニング・グラフィック』の売りなんですね。
で、たとえば映画スターでルドルフ・ヴァレンチノっていうのがいるんですけど、このヴァレンチノが死んだら、すぐに墓場から蘇ったヴァレンチノに当紙記者が独占インタビューっていうのがトップ記事で載るんですね。
その当時に、不動産王が若い嫁さんをもらったと。
その若い嫁さんが裁判に呼ばれたっていう事実があったら、『ニューヨーク・イブニング・グラフィック』はすぐにヌードモデル呼んできて、誰もいない裁判所に行かせて、裁判所で素っぱだかのその女の子の写真を撮って、首だけその不動産王の奥さんの首に入れ替えて、で、「不動産王の若い嫁、裸で裁判で証言」っていうのをトップニュースとして載せたんですね(笑)。
こんなえげつないことをやったんだから、売れに売れたと。
この3紙、タブロイド紙が売れに売れたおかげで、アメリカ中タブロイド紙が溢れて、ついに『ニューヨーク・タイムズ』、今でもある『ニューヨーク・タイムズ』も方針転換して、1926年あたりから、ありもしない記事を載せるようになってきたんですね(笑)。
アメリカ中の新聞がグイーッとねじ曲がり、それのおかげでアメリカ人のほぼ全員が活字をもう本当に浴びるように読んだ時代っていうのが1920年代後半でした。
で、そんな時代にもうひとつの大きい出来事が―――。
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