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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2017/07/28
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今回は、映画『アマデウス』について語ります。


今回の記事はニコ生ゼミ6/11(#182)より一部抜粋しました。

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「映画『アマデウス』VS ロシア秘密警察!? 聖地巡礼でプラハに行きました」


 少し前に、ウィーンとプラハに行ってまいりました。

 僕は映画『アマデウス』が好きなので、アマデウスの聖地巡礼で行ってきたんですよ。
 
 
 まず中世というのは、ローマ帝国が滅んでからルネッサンスまでの千年間のことなんです。
 
 はっきり言って、栄光の古代ギリシャ、ローマが衰退した後、ギリシャローマを誉める言葉なんですよ。

 ゲルマン民族が支配するのは暗黒時代なんですよ。


 ルネサンスの時代を経て、現代啓蒙主義の時代に至る。

 これがルネサンス期に作られた中世の定義。


 つまり、ローマ帝国、ギリシャが文明の最高であって、ゲルマン人とかその他の民族が作った文化というのは、たいしたことない。

 “暗黒の中世”という概念なんですね。


 栄光の古代と、復権後の現代の中間に横たわるこの暗黒時代は中世と呼ばれ、古代から中世近代への三時代区分法が西洋史の大きな枠組みです。


 『アマデウス』の中でオペラ『ドン・ジョヴァンニ』が演奏される有名なシーンがあります。
 
 これ、実はプラハのエステート劇場がロケ地でした。


 『アマデウス』という映画は、ウィーンが舞台なんです。

 だけど、今のウィーンて、結構近代都市なんですよ。


 そしてミロス・フォアマンという監督はチェコの出身で、チェコから亡命してイギリスに行って映画を撮っているもんだから、ロケ地としてチェコを使いたかった。
 
 チェコには当時のウィーンの面影が、まだ残ってたんですね。


 ロケは、実際にモーツァルトがタクトを振って、『ドン・ジョバンニ』を6日間演じた、プラハにあるエステート劇場を借りました。
 
 ところが当時のチェコは、共産主義のソ連の支配下にありまして、スタッフとかエキストラにも秘密警察が大勢いたんですね。


 当時、エステート劇場のロケの初日、リハーサルで本当はモーツァルトの曲がかかるはずだったんですけども、いたずらでアメリカの国歌が流れた。

 アメリカから映画の人が来てるから、それで歓迎するという。

 エキストラ600人が立ち上がってアメリカの国歌を歌うというドッキリがあったんですよ。
 

 600人のエキストラが一斉に立ち上がって、みんな笑顔でアメリカ国歌を歌う。
 だけど、その中で「何があったんだ!?」って言う顔をして、30人だけ立ち上がらなかったんです。
 
 そいつらが秘密警察のスパイだったんですね(笑)
 
 その他にも撮影とかのスタッフをいれたら、5人か10人に1人くらい秘密警察のスパイだった。
 すごい状態ですね。

 
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