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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2017/04/18
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おはよう! 岡田斗司夫です。
今回は、海外で不発だった『シン・ゴジラ』について語ります。


今回はニコ生ゼミ3/19(#170)より抜粋しました。

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「なぜ『シン・ゴジラ』は海外で不発だったのか?【前編】」


 日本中の映画賞を総ナメ状態の『シン・ゴジラ』。
 日本アカデミー賞も、あんなに取るとは思いませんでした。

 しかし、アサヒ芸能の電子版である“アサ芸プラス”というところに、とんでもない記事が載っていました。


 配給会社も出演者もホクホクといったところだが、実は日本での大ヒットに隠れる形でかなり残念な話もあるという。
 
 世界的に名の通っている『シン・ゴジラ』が、海外で予想以上の大爆死を繰り返しているというのだ。
 
 ふたを開ければ、台湾・香港といったアジアで不発。
 
 さらにゴジラに馴染みの薄いヨーロッパでは、なんとかスペインで興業にこぎつけたが、なんと興行収入が91万円という残念過ぎる売り上げ。

 つまりほとんど話題になっていない。
 
 だからといって、国内の評価が下がるわけではないが、「国防を怪獣を使ってでしか説明できないのは幼稚」など、欧米では辛辣な意見も少なくなかっただけに、やはりテーマが受けなかったことは間違いない。

 
 こんな記事が載っていました。
 スペインの興行収入91万円っていうのはすごいですね。

 これに反論するならば、「国の在り方を怪獣映画で語る」というのは、僕は“高度な抽象化”だと思うんですよ。

 “幼稚”とは全く真逆の方法なんですよね。
 
 もし、“国の防衛”とか、そういう政治的な大テーマを怪獣映画の形で語るのが幼稚だというんだったら、人間の愛憎を白鳥のダンスで語る『白鳥の湖』も『オペラ座の怪人』も、すべて幼稚っていうことになっちゃう。
 
 「高等数学をロリータファンタジーで語る『鏡の国のアリス』はどうなるんだ? それだって幼稚じゃん!」って思っちゃうんですよ。
 
 コケたのは事実。

 でも、このコケた理由を「幼稚と受け取られたからだ」とするのは、それはもう“一部の人の意見”に過ぎないと思うんですよ。


 (後編へ続きます)

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この後も解説は続きます。

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