今回は“がぁさん”という人が描いた『ハニハニハッ! 1~サテライトNOAH漂流記~』というSFマンガを紹介します。
これはKindleには無いんだけども、携帯マンガサイトとかで見れるから、そちらで検索してみてください。
今回の記事はニコ生ゼミ1月29日分(#163)より一部抜粋しました。
─────────────────────────────
「買うなら今のうち! カワイイ絵柄のハードSF、がぁさん作『ハニハニハッ!』」
この作品は難しい話なんだけど、表紙の絵はやたらと可愛いんだ。
月と地球を往復するだけの“サテライトNOAH(ノア)”という観光用の宇宙船があるんだけども、このノアが動いている最中に謎の武器が暴発してしまって、月と地球が滅んでしまった。
そして地球そのものが消滅してしまった。
何とかノアは地球の公転軌道に残る事はできたものの、次に月とランデブー出来るのが千数百年後ぐらいになってしまった。
生き延びていたクルー(乗組員)達は、最後に冷凍睡眠を使って眠りについた。
そして機関士の主人公は、一回しか使えない時間を止める装置を使って、それから千年後に目覚める。
すると宇宙船の中で、人類は原始人みたいになっていて、言い伝えだけが残る世界になっていたんだ。
表紙の女の子は、もう一人の主人公の“ハニハニ”なんだけど、この“ハニハニ”は“第五十代イケニエ”なんだ。
それで“伝説の救世主さま”というのがいる。
主人公の機関士の事なんだけどね。
主人公の機関士は「何年か経つと復活する」と言われていた。
それで千年後に復活した時に、昔の世界の言い伝えが、ものすごくねじれて伝わっていたんだ。
とりあえず救世主さまは、メガネっ娘が好きだと。
救世主さまは、オッパイの大きい女の子が好きだと。
救世主さまはお酒を飲む時があるが、お酒を飲んだ時は加水分解といって水を大量に飲ませれば冷静になる。
そんな、いろいろと変な言い伝えと科学知識だけが伝わっている。
ヒロインの友達に、ちょっと年上の“第四十九代イケニエ”というのがいて、名前が“アンアン”って女の子なんだよ。
その女の子は、ハニハニよりもちょっと年上でオッパイが大きい。
だけど最近はオッパイが垂れて来たから、第四十九代をクビになって、第五十代のハニハニの番になった。
その後ろには第五十一代イケニエの“リカリカ”って女の子がいる。
だけど、この子はまだまだオッパイが小さいという事で、村の長老たちに「お前はイケニエにはなれない」と説教されている。
この三人の女の子たちが「私こそイケニエよ!」って言いながら主人公の取り合いしながら、一千年ぶりに目覚めた主人公がこの宇宙船を再起動させて、もう260人しか生きていない人たちの生活を取り返そうとする。
そんな物凄いハードSFなんだよ。
だけど出てくる女の子が、もうほとんど半裸か全裸なんだ(笑)。
この作品は不幸な事に、一巻で打ち切りなんだよね。
がぁさん って人は、『だいらんど』とかいろんなマンガを描いていて、それらすべてのアイデアがバツグンに面白い。
それで、絵がずーっと可愛いんだよ。
だから楽しく読める。
そのわりに、中に描かれている技術的な内容がすごく正確なんだよ。
僕がビックリしたのは、『ハニハニハッ!』の中でコンピュータにシステムの再起動をさせるシーン。
中のコンピューターを見つけて、「コンピューター!システムを再起動しろ!」と言って、コードを入力するんだよ。
そうしたらコンピューターが「コマンド確認中」になって、「機関長ユージ・ハヤカワ確認しました」「システムを再起動します」って出る。
「ネットワークNOAH再構築中…」
「ユニットID00012取得失敗」
「ユニットID00032取得失敗」
「現在のネットワーク稼働率ではシステムの運営に支障きたし…ま…す…」
そう言いながら、自分の彼女が昔プログラムしたキャラクターに会う事が出来るというね。
こういう、ちょっとした今の僕らが知っているコンピューター知識と、架空の世界を繋げるのがすごく上手い。
このマンガの中には、そんな超技術が出てこないんだよ。
今の僕らの身近にある物から、ぜんぶ10年後ぐらいの技術で出来ている。
原始人たちの為に、もう一回“地球文明”を立ち上げようとする主人公の動きが、なかなかカッコいい。
だけど、一巻だけなんだよね。
作者の がぁさん は、この作品の続編を諦めて、もうKindleだけで新作を発表する荒技に出ているけども、この人はその方が良いのかも分からないね。
この人の作品は、たま~に完結する場合がある。
その時は本当にパズルがピッタリ合うような面白い話になるので、ぜひとも読んでください。
コメント
コメントを書く