おはよう! 岡田斗司夫です。
そのクライマックスにふさわしい企画「大阪フィルハーモニーによるSF音楽の夕べ」は問題続出だった。
フルオーケストラ編成ので聞けたらどんなにすばらしいだろうか。
しかし、いくら探してもオーケストラ用譜面など見つからない。
すっかりヘソを曲げてしまったNHKプロデューサーに聞いても無視されるだけ。
ゼネラルプロダクツで企画するウルトラシリーズのグッズ・模型の商品化窓口が赤坂見附の日音だったからだ。
いかにも音楽に関係してそうな社名ではないか。
130名編成の譜面はこの世に存在しない。
「でも」と内藤さんは明るい声で言った。
「任せて下さい、岡田さん。日音はそっちが本業なんですよ!」
今までは、編成を減らしてくれという注文しか受けたことがなかった冬木氏は大喜びで仕事を受けてくれた。
まさか本当に譜面を調達してくるとは思わなかったのだろう。
プロデューサーがあきれた顔をしながらも、受け取ってくれた。
が、リハが始まったとたんに、愕然とした。
違う!
全然違う!
颯爽としていない。
聞けたもんじゃない!
僕は思わず叫んでいた。
最初の音、もっとはっきり強く。
ウルトラQはモノクロの国産初のSF本格ドラマ、続くウルトラマン は目の覚めるようなカラーの怪獣痛快ヒーロー譚。
冬木徹のホルンの音は来るべき21世紀の予感なんです。
わかりませんか?」
こいつら、モーツァルトの楽曲解釈なら一晩中でも語れるくせに、ウルトラセブンに関しての知識は皆無なんだ!
つまりオーケストラのプロでも、SFの素人!
大金かけたこの企画、まさかの失敗か?
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