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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2016/08/01
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おはようございます。

今日は朝日新聞2010年3月20日の『悩みのるつぼ』から、セレクトしてお届けします。

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相談文「再婚するならA、B どっち?」

 45歳、バツイチの会社員です。

 現在、付き合ってる彼は二人いて結婚はしたいのですが選ぶことが出来ないでいます。
 ただ状況としてはA、Bとすると、一応メイン(?)はAで今私にBという存在がいることは知らず、Bはいわゆる元彼でAの存在を承知の上で付き合っています。

 Aは3つ年上で頼りがいがあり、仕事上でも尊敬されていて夫となる相手としては申し分ないと思います。
 ただ肝心な「好き」という気持ちが少ないのです。

 あけすけに言えば一緒にいたい、抱かれたいと思う気持ちが余り無いのです。
 特にセックスの面ではAは少しEDの気があるので、まともな営みをもてるのは数回に1回という状態です。

 逆にBは5つ年下で私が何かと指摘するような場面も多く、夫とするには不安な面が多々あるのですが、それとは関係なく「好き」で少しでも時間を割いて会いたい、抱かれたい相手ではあります。

 来年、息子が社会人になるのを機に結婚して新たな人生を歩みだそうと思っているのですが肝心な相手を決めることが出来ない。
 無いものねだりなんでしょうか?

 結婚をせず、ダラダラと二股で付き合っていくつもりはないのです。
 キチンとはしたいのです。

 でもこんな我儘な私は、二人共別れて一人になって考えた方がいいのでしょうか?

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岡田斗司夫の回答文

 間違えてますよ。
 二股ではありません。

 あなたがやっているのは三ツ股です。
 ここを誤解しているのが悩みの原因です。

 あなたは今、三人の男と付き合っている。
 年上で頼りがいがあるけど男性的魅力が足りないA、年下で頼りないけどセクシーなB、そして面倒を見ていたけど、もうすぐ去ってしまうC、つまりあなたの息子です。

 今までのあなたは、三人の男性とのバランスで安定していました。
 年上Aからは「いつでも結婚ができる」という安心感を、年下Bからは「女性としてまだ魅力的」という自信を、そして息子Cを女手一つで育てることで「母として社会人としてきちんとしている」という誇りを得ていました。

 ところが息子Cが独立すると、このバランスが崩れます。
 「息子が大人になるまで、結婚は考えられない」。
 Aに対しても、自分自身にも通用した言い訳がもう利かない。
 さぁどうしましょう?

 今までの言い訳にしたがってAと結婚すると、Bと別れなければなりません。
 息子Cが独立する今、Bまで失うと、あなたの幸福は1/3になってしまう。

 大きすぎるダメージですよね。
 「AもBも選べない」のは、これが原因です。
 もともと「AもBもCも得ていた」のに、どれか一つなんて選べるはずがない。

 まとめます。あなたの選択肢は以下の二つ。

 (1)Cのかわりの「結婚しない理由」を見つけて、ABとの関係を続ける。
 (2)ABを手放さない「悪女」になる覚悟を決める。

 (1)を選ぶなら、副業や資格をとるための勉強、習い事やボランティアなど、自分自身の人生を楽しむための一歩を、踏み出すチャンスになるでしょう。

 (2)を選ぶなら「Aを繋ぎとめるために結婚し、そのうえでBとも付き合う」ということになります。
 言うまでもありませんが不倫は民法違反。
 人生のパートナーとなるAにイヤな思いをさせないよう、細心の注意を払ってください。

 ただし、あなたはもう45才。
 息子の独立が自明の理であるように、モテぢからも減り、二人、一人と人数が減っていくのは、防ぎようがないでしょう。

 男性以外からも幸せをもらえるように、できれば自分で自分を幸せにする方法を見つけてください。
 健闘を祈ります。


以上、朝日新聞『悩みのるつぼ』よりお届けしました。