同じ毒舌カリスマでも、マツコ・デラックスさんと有吉弘行さんはポジションが違います。
「自分の言ってることは、バカにはわからない」「わかる奴が増えたら、バカに見つかったと思え」と発言する有吉さんは、「閉鎖的」かつ「社会運動」です。
「私の悩みは、どうせみんなにわかってもらえない。わかるヒトが増えるような世界になって欲しい」と願うマツコさんは、「閉鎖的」かつ「個人の成長」です。
ビートたけしさんは「誰にでもわかる言葉を使いながら、たけし軍団を維持」「個人の成長を信じず、社会運動に参加しない」という、家康と同じバランス型です。
本書でも紹介した東浩紀さんは「閉鎖」「開放」でいうと中間のバランス型。しかし個人よりも社会の改革を目指すので、右寄りになります。
若手評論家の宇野常寛さんは仲間よりも読者に親切なので開放型。語る言葉も「社会よりも個人」なので、やや左上のポジションです。
現代アーティストの村上隆さんは右下、つまり「閉鎖的」かつ「社会運動」です。
あえて「世界史の中の日本人アーティストという役割」を引き受ける村上さんは、自分のファンを引き上げようとはしません。世界アートという戦場で負けっぱなしの日本を独りで立て直す、という無茶苦茶な目的で頑張っています。
同じく世界で評価されたアーティストの岡本太郎さんは、「個人の成長」と「開放的」です。縄文時代の美を発見し、現代人の「アートによる人間性の開放」を「爆発」と表現した岡本さんは、徹底的に人間を肯定し、その成長を信じています。
自分の芸術を安売りし、テレビに出演するのも「大衆を信じる開放性」があるからです。
最後に、本書の著者、岡田斗司夫の位置を説明します。
私は「大衆」を信じていません。モテない男性は、努力次第でモテるとはどうしても信じられない。全員が成功することを夢見させて、みんなに不要な努力をさせる社会風潮には嫌悪を感じます。
なのでポジショニングは、右寄りです。
また「同じ仲間とずっとつるむ」ことも苦手です。仕事も仲間も環境も、数年ごとにリセットして関係を作り直します。同じ関係のヒトとずっといるのは「自分の成長」に繋がらない、と考えているからです。
ポジションは、やや上位寄りになります。
あなたの好きなカリスマは、どのタイプですか? また、あなたがカリスマになる場合、どのタイプになると思いますか?
カリスマ論
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