ひとりがくや エイバタコラム 2024年4月号

楽屋での皆との会話が好きである。

楽屋という空間では、本番に向けての着替え、化粧、準備、というのが一番の目的であろうが、ふと緊張が抜けた時間の共演者との会話は、いつも以上に、その人の人となりが出るのでとても楽しい。

書いていて思い出したが、稽古場の休憩時間、喫煙するメンバーが喫煙所でする会話が羨ましいし、妬ましい。

なぜなら、休憩中の喫煙所では、稽古場での緊張した雰囲気がタバコの煙により弛緩しニコチンとタールが脳をリラックスさせ、時にプランナーと演者がフランクな会話をして盛り上がり、そこで新しいプランを思いつき、稽古場に持って帰ってきたりすることがあるからだ。

ズルい。特権だ。そんな事があるなら、僕もタバコを始めたいと思ってしまう。実際にタバコ吸わないのに喫煙所になるべくいようとしていた事もある。

タバコ休憩が有りなら、タバコは吸わないけどリラックスしたい人向けに、グラスビール休憩とかを許可して欲しいと考えていた時期もある。少しグビッとやった方が、開放的な会話が出来るに決まっている。

話が逸れてしまった。

楽屋での会話も似たところがあると思う。本番を乗り越えたという、図太い巨大な葉巻を皆で持ち寄り、仲間意識という煙を燻らせながらする会話は格別だ。

最近では、僕も楽屋内では最年長になることも多く、その楽屋の空気を作ったり、意見やルールをまとめることも増えてきた。

(その点、まわりに同年代と年長者が多かったミュージカル『ベートーヴェン』の大部屋は本当に居心地が良かった。)

そうなのだ。楽屋は楽しい場であるけれど、それ故に、ルールが存在する。カンパニーや主催団体、劇場によって大きく異なるが、スタッフさんと皆が気持ちよく過ごせるように、ある程度のルールは自然に必要とされるのだ。　

[ゲスト (ID:132845887)]

ヤバイ！面白い！と言いながらコラム読んだの初めてです！笑

[カノン (ID:121515374)]

今月も面白過ぎて読み進めるのがもったいないくて、読んでは閉じを繰り返してしまいました。情景や感情の描写がリアルで見たかのように画としてスルスル入ってきます。

渡辺さん可愛い(笑)
｢unknown｣ではTDコンビMC楽しかったです。

チェストは収納力がある分見えないと退出時に忘れものしちゃいそうですよね(汗)

古めのルールは食事の席でのマナーや作法等と同じ感じかもしれないですね。
初対面の人に自分がどれだけマナーを守っているかによって最低限常識のある、信頼しても大丈夫な人だと思ってもらえるようにというのは意識はするし、見られていると思っています。

ところで｢スプレー失礼します！｣は古めの部類なんですね！？普通に当たり前のように大声で言ってました(汗笑)
でも、最初覚えたきっかけは子供時代に先生から客席にお尻を向けないこと等と一緒に教えられた気がするので、昔から言われているのでしょうね。もしかしたら、今では薄れてきていて学生とかの子はポカンとしてるのかな、、、

[こまい (ID:422907)]

今月も読みごたえのあるコラムありがとうございます。
そしてunknownコンサート本当にお疲れ様でした！
まさかこんなにたくさん活躍が見れるとは！！っていう大ボリュームで、でも全編ほんとカッコ良くて楽しくて、笑ったりキャーってなったりで、体感が秒でした……大阪も本当に楽しかったです！
1人楽屋の悲喜こもごも……具体的で語彙も面白いし、情景の仔細や空気感もすごい伝わってきて、笑いながら読んでしまいましたw 大樹さんの表現力やっぱすごい。ちょっと落語の小咄っぽい感じもしたり…笑。

演劇業界の慣習も、やっぱり感性のお仕事されてる現場だけあって、微妙な空気の読み合いとか、いかにみんなで面白く楽しく過ごすかみたいな、ところどころにそれぞれのサービス精神を感じて、すごいなぁ…って思いました。大樹さんは人一倍って感じもしますし、そこが素敵だなっていつも思います！笑

次は雄大くんのコンサートに出演と聞いて本当にビックリしました。黄泉の帝王とTDの絆ステキ！笑
今度は振付も……とお聞きして、unknownでのおかぴー（ヤス）を経て鍛えられた大樹さんの八面六臂（笑）心から楽しみにしてます、頑張ってくださいね♪