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EACI News Weekly 第51号(12月25日号)
東アジア共同体研究所(East Asian Community Institute )
http://eaci.or.jp/
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「いいね!」で、東アジア共同体研究所の最新情報をお届けします。
Facebook : http://www.facebook.com/east.asian.community.institute
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【目次】
【1】《今週のニュース 12/19-12/25》
政治(2)、経済(2)、国際(2)、社会(3)
【2】《UIチャンネル放送予告 No.133》
12月28日(月)20時
鳩山友紀夫×木村朗(鹿児島大学教授)対談「鳩山政権崩壊と東アジア共同体」
http://live.nicovideo.jp/watch/lv246274432
【3】《EACIレポート》
高野孟研究員1月10日講演「 どうなる?2016年の世界と日本」(千葉県鴨川市)
【4】《研究員コラム》
緒方修(東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センター長)
「KOZA RIOT 米国が見たコザ暴動」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【1】《今週のニュース 12/19-12/25》
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【政治】
■辺野古審査で沖縄県が国を午後提訴
(中日新聞 2015.12.25)
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2015122502000246.html
■【辺野古移設】翁長知事の審査申し出、国地方係争委が却下
(ハフィントン・ポスト/朝日新聞 2015.12.25)
http://www.huffingtonpost.jp/2015/12/24/henoko_n_8875830.html
【経済】
■ 急拡大するアジアのガソリン需要、米国産原油の受け皿に
(ロイター 2015.12.25)
http://jp.reuters.com/article/oil-exports-usa-asiapac-idJPKBN0U809220151225
■ アジアで急増する女性起業家 香港では48%が女性経営者
(Forbus 2015.12.18)
http://forbesjapan.com/articles/detail/10622
【国際】
■ 露印首脳会談開催 「蜜月」アピール、関係緊密化図る
(毎日新聞 2015.12.25)
http://mainichi.jp/articles/20151225/ddm/007/030/164000c
■ アジア各国首脳、今年最も多く海外訪問したのは安倍首相とモディ印首相―中国紙
(レコードチャイナ 2015.12.24)
http://www.recordchina.co.jp/a125601.html
【社会】
■中国の大気汚染 日中韓連携を生かしたい
(西日本新聞2015.12.24)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/syasetu/article/214842
■ ミャンマーの歌姫アモンは「世界が近くなっている」と歌う
(ハフィントン・ポスト 2015.12.24)
http://www.huffingtonpost.jp/2015/12/21/ah-moon-myanmar-in-japanese_n_8858310.html
■「東アジアが平和ビジョン共有」 済州で韓日中アートイベント開催
(中央日報 2015.12.24)
http://japanese.joins.com/article/030/210030.html
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【2】《UIチャンネル放送予告 No.133》
12月28日(月)20時
鳩山友紀夫×木村朗(鹿児島大学教授)対談「鳩山政権崩壊と東アジア共同体」
http://live.nicovideo.jp/watch/lv246274432
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
12月28日(月)20時からの第133回UIチャンネル放送は、鹿児島大学教授の木村朗氏をお招きして、鳩山友紀夫×木村朗対談「鳩山政権崩壊と東アジア共同体」をお送り致します。
■《UIチャンネル放送予告 No.133》
12月28日(月)20時
鳩山友紀夫×木村朗(鹿児島大学教授)対談「鳩山政権崩壊と東アジア共同体」
http://live.nicovideo.jp/watch/lv246274432
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【3】《EACIレポート》
高野孟研究員1月10日講演「 どうなる?2016年の世界と日本」(千葉県鴨川市)
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年明けの1月10日に当研究所の研究員である高野孟氏が千葉県鴨川市で講演会に登壇します。(以下、主催者「大山村塾」HPより)
〈塾長新春時事放談〉 どうなる?2016年の世界と日本
第18回講演会 1月10日(日)
会場: 鴨川市大山公民館 13 : 3 0 ~16 : 0 0 (開場13:00)
13:30~15:00 講演
15:10~15:50 質疑応答
資料代:1000円
講師:高野孟 ジャーナリスト・大山村塾塾長 (たかの・はじめ)
●「イスラム国」を壊滅させる方法はあるのか? 米欧露が結束しないとテロが世界中に広がる!
●中国は暴発するのか? 崩壊するのか? 東・南シナ海の緊張をこれ以上高めるな!
●アメリカ大統領選挙で初の女性大統領誕生? しかし深刻な「滅びゆく帝国」の悩み...…。
●国と県の全面対決に突入する「辺野古基地」問題! 沖縄の米軍基地を自分の問題として考えたい。
●大震災から5年。いま東北は? 福島第一原発は? 原発再稼働より自然エネルギーの地産地消を! など、多彩な論点に切り込みます!
連絡先 事務局 首藤武宏080-4376-0027
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【4】《研究員コラム》
緒方修(東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センター長)
「KOZA RIOT 米国が見たコザ暴動」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
KOZA RIOT 米国が見たコザ暴動
riotを研究社のリーダーズ英和辞典で引くと、最初に「暴動、一揆(騒動):[法]騒擾(そうじょう)(罪)(3人以上の共同による):飲み[ばか騒ぎ]、混乱」とある。コザ暴動の前日の夜は、至る所飲み会が開かれていた。毒ガス撤去集会の打ち上げ、Aサインバー関係者の集まり、琉球警察などの忘年会など。米兵たちは一時滞在中のコザで連日飲み狂っている。負け戦のベトナム戦争でヤケのヤンパチ、酒だ女だ、俺たちゃ明日この世からいなくなるかもしんねえ。邪魔なホステスは殺せ、気に入らないバーには手榴弾を投げ込め、こんなことが日常茶飯事だった。
そこへ沖縄人のガールフレンドを伴った米兵が交通事故を起こす。12月20日、午前
1時頃だ。人びとの怒りはこの12日間、くすぶっていた。この年の9月、糸満の主婦(金城トヨさん)が酔っぱらった米兵に歩道で!轢き殺された。12月7日、犯人の米兵に無罪の判決が出された。
「アメリカ―はウチナーンチュを虫けらと思っているのか。この恨み晴らさでおくべきか」
暴動、一揆、騒擾、混乱、の要因はガソリンの霧のように充満していた。そして本当に
マッチ一本で火が付き、riotが起きてしまった。
「美しい火祭り」
「コザ暴動プロジェクト」の締めくくりで、コザ「蜂起」の直接体験者の3人を招いた
シンポジウムが開かれた。12月20日(日)。ちょうど45年前、このあたりは催涙ガスが漂い、米軍のヘリコプターが低空飛行で民衆を威圧していた。島袋三叉路からゴヤ十字路、さらに左へ曲がったゲート通り、そして嘉手納空軍基地の中まで炎が舞い上がっていた。被害は黄ナンバー(米人用)の車を中心に約80台、米軍警察や空軍の消防車も含まれている。基地内のミドルスクール、事務所の2棟が焼かれた。約5千人が興奮して朝まで走り回っていた。実際に見ていた果物屋の古堅宗光氏、カメラマンの松村久美氏、元琉球新報記者の高嶺朝一氏。それに研究者の比屋根照夫氏、コーディネーターの今都義氏が加わって2時間があっという間に過ぎた。
古堅「果物のセリに行くため、2時半には家を車で出る。島袋三叉路から呉屋十字路まで上空が真っ赤に染まっていた。革命が起きたのではないか、と高揚感でハンドルを持つ手が震えた。市場ではセリどころではない。みんな殺気だっていたが冷静なところもあった。米人夫婦が通りかかったが誰も手を出さなかった。黒人兵を殴ろうとした者がいたが、止められた。コザ暴動の特徴は
1、リーダーらしいリーダーがいなかった。
2、死者が出なかった。
3、略奪が一切なかった、ことだ。」
松村「みんがわっしょい、わっしょい、タックルセー(懲らしめろ、殺せ)と騒いでいた。ストロボが光った。我に返って私も写真を撮らなくちゃと思った。しかしカメラバッグにストロボが入っていなかったことに気が付いた。写真なんか撮らなくてもいいや、となぜか愉快になって美しい火祭りを楽しんだ。解放区のようだった。コーラの瓶にガソリンを入れて撒く人、民謡酒場から出てきた歌手が、街頭でキンキラキンの衣装のまま踊っているのを見たが、写真に収めていない。朝になって宿舎に帰り、その後、写真を撮った。」
高嶺「新入社員だった。毒ガス移送反対の集会を取材後、コザで飲んで、那覇まで繰り出そうか、とタクシーに乗った。武装米兵を満載した車が何台も向かって来る。午前2時頃だったろうか。あわてて取って返し、酩酊したまま取材した。朝刊の2~3版から記事が載り、号外も出した。参加した人たちはAサインバーに勤めているマネージャーやボーイ達が多かった。日ごろ米兵にいじめられていた反発だ。逮捕者も多い。」
比屋根「那覇にいた。ざわざわした雰囲気、明るい高揚感だった。新聞記者の友人に電話した。沖縄はとうとうやった、と興奮していた。朝、コザへ向かった。市街戦のようだった。民衆蜂起だ。沖縄の思想劇、民衆劇。米兵が不愉快な顔で後片付けをしていた。」
当時、高校2年生だったN氏登場。
「車を引き出した。3台だ。これまで誰にも言ってない。翌朝はいつものようにトレパンをはいて基地内を走った(基地には畑の方から入ることが出来る)。米兵から銃を突き付けられ、何してる、出て行けと怒鳴られた。丸刈り、トレパンだから高校生(のジョギング)だって分かっているのに。学校へ行くと授業どころではない、ずっと討論会だった。」
古堅「その後、米軍の締め付けが厳しくなった。Aサインバーの連中と全軍労がぶつかる場面もあった。コザは白人だから、黒人だから、と区別しない。怒りは人ではなくて車に向かい、軍部に向かっていた。」
松村「黒人はオシャレで仲間意識が強い。ひかれて黒人街に通い始めた。これからコザに住んで記録を残すことを考えている。」
高嶺「支局に赴任して半年で、なにか起こると感じた。石やコーラの瓶が米兵に向かって投げられる場面を度々見ていたからだ。しかし米軍はまったく(暴動が起きるなど)想像していなかった。コザ暴動は分岐点だった。米軍は沖縄を日本に返すことによって基地を確保した。最近怖いのはどこへ行っても辺野古の話ばかりだ、このままでは爆発する。辺野古は沖縄の人の力で止めさせなければならない。」
国会の鉄柵にバイクで激突死
Aサインバーのバーテンダーだった青年が復帰1年後、国会の鉄柵にバイクで激突して死んだ。日本テレビのディレクター森口豁氏の作品「かたき土を破りて」、「激突死」がシンポジウムの前に上映された。
上原安隆氏。昭和22年生まれだから生きていれば68歳だ。上京し、長距離トラックの運転手のかたわら趣味のバイクを乗り回していた。コザ暴動の時、放火容疑で逮捕された経験がある。
友人によると「孤立無援の思想」(高橋和己)などを読んでいた、という。コザ生まれ。基地の街で矛盾を感じながら育った。双子の兄がいる。彼は弟が亡くなった国会の鉄柵の前で考え続けた。
死ぬ理由が分からない。政治には絶望していた。国会に向かって80キロで突っ走り、激突。その瞬間、瞼にコザ「蜂起」の炎が舞い上がったかもしれない。遺書はなかった。
国防総省諜報報告書
沖縄市企画部平和文化振興課は97年、98年に米国国立公文書館を訪れ、全体で195枚にもおよぶコザ暴動関係史料を入手した。アメリカ社会は自ら不利になりかねない資料も公開している。米国憲兵隊からの聞き取り調書、琉球警察の事故報告書、米国大使館などへ事件を伝える電報、当時のランパート高等弁務官の私信など。300ページにわたる英文(左ページ)と邦訳(右ページ)―沖縄市役所発行―の中から引用する。
国防総省諜報報告書より承認官のコメント
(C)入手されたすべての実状の情報に基づくと、現時点では、1970年12月20日のコザ騒動は、自然発生的で、非計画的、そして潜在的な反米感情の爆発のように思える。さらに米軍と沖縄双方の当局筋には、一見意味のないように見えた数多くの事件が思いのほか大きな影響を沖縄人に与えていたようにも思える。例えば、過去6か月間にタクシー強盗、米軍人による飲酒運転、その他の「暴力的犯罪」などが、かなり詳しく地元マスコミによって報道されている。これらの報道が沖縄人の心に「醜いアメリカ人」のイメージを植え付けただろうと思われる。大多数の沖縄人はこの騒動に参加しておらず、そこで用いられた暴力を容認していない。しかしこれらの大多数の人々は、群衆のとった行動を今のところ非難もしていないのである。実際のところ、爆発は長期間にわたって蓄積されてきたものであり、少なくとも「沖縄の人々の窮状」を世界の人々に注目せしめた点で、ある程度正当化できるものであるというのが、大多数の沖縄の人々の意見であるように思われる。そしてこのようなことが二度と起こらないという保証はないのである。(後略)
*と言っている割には、その後45年間米軍はなんら学習していない。
新華社通信―沖縄の人々、米“侵略”軍に厳罰を下す
(前略)
闘争の中で、沖縄の人々は、その攻撃を米占領者に突きつけたが、一方では沖縄の人々の安全と財産の保護に努力を払っていた。暗い中で、彼らは注意深く他の車両から米軍車両を選び出し、住宅地域から離れた場所でそれらを燃やした。人種差別にさらされている黒人兵らに対して、彼らは異なる態度をとった。
この沖縄の人々の英雄的闘争は、反米愛国闘争での日本人民の革命的精神や巨大な闘争力を十分に示し、また米帝国主義の張りぼてのトラ的性格を暴き出した。この闘争は、仮に日本の人々が、一致協力して断固たる闘争に立ち上がれば、確実に米帝国主義と日本軍国主義を打ち負かすことが可能だという、広範な大衆の自信を強めた。
*この言葉、チベットやウィグルを弾圧している中華帝国主義の習近平にそのまま聞かせてやりたい。
モスクワ放送―「ランパート高等弁務官の脅し」
(前略)
帝国主義者は、永遠に徹底して帝国主義者であり続ける。彼らの政策の特徴は、自国においても外国においても同様に、民主主義を弾圧し、人種差別を生み出し、大衆の利益を無視するものである。
さらにランパート高等弁務官の脅しは米帝国主義の特質を示している。すなわち、その侵略性、黄色人種に対する悪意、そして日本国民の現前で傲慢に日本国民の利益を無視することなどである。しかし、植民地化時代はとうに終わっているのだ。今日の日本は、最早米国の脅迫に屈していたペリー提督時代の日本ではない。ゆえに、ランパート高等弁務官の声明は、結果的に、沖縄の完全な無条件下の、日本への即時復帰を求める日本国民の闘争をさらにかきたてるものに過ぎないのである。
*気が付いたが、いまやアベ大統領とスガ高等弁務官が沖縄を弾圧しているかのようだ。
米軍は、コザ暴動には必ず首謀者がいるに違いない、と推測していた。これについては「琉球検事」(東洋経済新報社)の著者・七尾和晃氏が「真犯人」を名指ししている。瀬長亀次郎だ。私はこの著者は頭がおかしい、と推測している。なぜならその時、亀次郎は刑務所の中にいた。同一人が同時に監房内とコザの街頭に存在することはあり得ない。それとも七尾氏はオカルト現象の信奉者なのだろうか。
約2週間後、1月7日と8日に琉球警察は10人の容疑者を逮捕した。当局は騒乱罪の適用を検討した。150人以上に事情聴取した。
琉球列島沖縄高等弁務官より陸軍省あて
(前略)
7.(C)[注] 評価。騒乱罪適用によるコザ暴動者の逮捕と裁判にかけられる可能性は、左翼の過激な行動にタガをはめるのに有益な効果を上げるかもしれないが、同時に大衆の目をコザ暴動に向け続けさせ、現在の沖縄の緊張を高めることになる。それでもやはり我々はコザ[暴動]の容疑者を法廷に引き出そうとする琉球警察や検察官の自主的な動きに対し、決して、いかなる口出しもしてはならない。
[注:7、(C)の文章は×印で消されている]
*注にあるように、この評価には×印が付いている。「琉球側に任せろ」という「評価」に対して、高等弁務官が反発したようだ。
他にも同じような例を見付けた。コザ事件後の対策案の中に、「コザ暴動委員会の設置」を提案する民政官あての覚え書きがある。琉球列島高等弁務官府―法務局局長JAGC中佐リチャードK・マクニーリーが12月28日に書いたものだ。
「委員選択の注意点として、少なくともある程度は[政治を越えた人びと]を探すべきですが、なお地元各界を反映する人物でなければなりません。つまり全員が沖縄自由民主党支持者であってはなりません。」
これにもランパート高等弁務官は不許可であった。
騒乱罪適用は見送られた。日米とも復帰前のトラブルを避けたかったのだろう。
コザ暴動のシンポジウムに参加する前に、一人で辺野古へ向かった。キャンプシュワブの前は、日曜日なので座り込みのテント内にほとんど人はいない。ゲートも閉まり、作業も止まっている。11時半頃、那覇からの支援バスが到着した。今日は27人。ぽつんと一人でいた私は関係者と思われて挨拶された。午前中にピースボートのメンバーがやってくる、と聞いたが、まだだ。本土から自転車で来た青年、東京から出かけてきた家族。おじいちゃんが挨拶。「娘がこちらに嫁いでいます。ここにはどうしても寄らなくては、と思いました。がんばってください。」84歳ということだった。止むに止まれず辺野古まで訪れる人々が絶えない。蜂起(riot)の種火は燃え続けている。
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【目次】
【1】《今週のニュース 12/19-12/25》
政治(2)、経済(2)、国際(2)、社会(3)
【2】《UIチャンネル放送予告 No.133》
12月28日(月)20時
鳩山友紀夫×木村朗(鹿児島大学教授)対談「鳩山政権崩壊と東アジア共同体」
http://live.nicovideo.jp/watch/lv246274432
【3】《EACIレポート》
高野孟研究員1月10日講演「 どうなる?2016年の世界と日本」(千葉県鴨川市)
【4】《研究員コラム》
緒方修(東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センター長)
「KOZA RIOT 米国が見たコザ暴動」
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【1】《今週のニュース 12/19-12/25》
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【政治】
■辺野古審査で沖縄県が国を午後提訴
(中日新聞 2015.12.25)
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2015122502000246.html
■【辺野古移設】翁長知事の審査申し出、国地方係争委が却下
(ハフィントン・ポスト/朝日新聞 2015.12.25)
http://www.huffingtonpost.jp/2015/12/24/henoko_n_8875830.html
【経済】
■ 急拡大するアジアのガソリン需要、米国産原油の受け皿に
(ロイター 2015.12.25)
http://jp.reuters.com/article/oil-exports-usa-asiapac-idJPKBN0U809220151225
■ アジアで急増する女性起業家 香港では48%が女性経営者
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【国際】
■ 露印首脳会談開催 「蜜月」アピール、関係緊密化図る
(毎日新聞 2015.12.25)
http://mainichi.jp/articles/20151225/ddm/007/030/164000c
■ アジア各国首脳、今年最も多く海外訪問したのは安倍首相とモディ印首相―中国紙
(レコードチャイナ 2015.12.24)
http://www.recordchina.co.jp/a125601.html
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■中国の大気汚染 日中韓連携を生かしたい
(西日本新聞2015.12.24)
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■ ミャンマーの歌姫アモンは「世界が近くなっている」と歌う
(ハフィントン・ポスト 2015.12.24)
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(中央日報 2015.12.24)
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12月28日(月)20時
鳩山友紀夫×木村朗(鹿児島大学教授)対談「鳩山政権崩壊と東アジア共同体」
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12月28日(月)20時からの第133回UIチャンネル放送は、鹿児島大学教授の木村朗氏をお招きして、鳩山友紀夫×木村朗対談「鳩山政権崩壊と東アジア共同体」をお送り致します。
■《UIチャンネル放送予告 No.133》
12月28日(月)20時
鳩山友紀夫×木村朗(鹿児島大学教授)対談「鳩山政権崩壊と東アジア共同体」
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年明けの1月10日に当研究所の研究員である高野孟氏が千葉県鴨川市で講演会に登壇します。(以下、主催者「大山村塾」HPより)
〈塾長新春時事放談〉 どうなる?2016年の世界と日本
第18回講演会 1月10日(日)
会場: 鴨川市大山公民館 13 : 3 0 ~16 : 0 0 (開場13:00)
13:30~15:00 講演
15:10~15:50 質疑応答
資料代:1000円
講師:高野孟 ジャーナリスト・大山村塾塾長 (たかの・はじめ)
●「イスラム国」を壊滅させる方法はあるのか? 米欧露が結束しないとテロが世界中に広がる!
●中国は暴発するのか? 崩壊するのか? 東・南シナ海の緊張をこれ以上高めるな!
●アメリカ大統領選挙で初の女性大統領誕生? しかし深刻な「滅びゆく帝国」の悩み...…。
●国と県の全面対決に突入する「辺野古基地」問題! 沖縄の米軍基地を自分の問題として考えたい。
●大震災から5年。いま東北は? 福島第一原発は? 原発再稼働より自然エネルギーの地産地消を! など、多彩な論点に切り込みます!
連絡先 事務局 首藤武宏080-4376-0027
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【4】《研究員コラム》
緒方修(東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センター長)
「KOZA RIOT 米国が見たコザ暴動」
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KOZA RIOT 米国が見たコザ暴動
riotを研究社のリーダーズ英和辞典で引くと、最初に「暴動、一揆(騒動):[法]騒擾(そうじょう)(罪)(3人以上の共同による):飲み[ばか騒ぎ]、混乱」とある。コザ暴動の前日の夜は、至る所飲み会が開かれていた。毒ガス撤去集会の打ち上げ、Aサインバー関係者の集まり、琉球警察などの忘年会など。米兵たちは一時滞在中のコザで連日飲み狂っている。負け戦のベトナム戦争でヤケのヤンパチ、酒だ女だ、俺たちゃ明日この世からいなくなるかもしんねえ。邪魔なホステスは殺せ、気に入らないバーには手榴弾を投げ込め、こんなことが日常茶飯事だった。
そこへ沖縄人のガールフレンドを伴った米兵が交通事故を起こす。12月20日、午前
1時頃だ。人びとの怒りはこの12日間、くすぶっていた。この年の9月、糸満の主婦(金城トヨさん)が酔っぱらった米兵に歩道で!轢き殺された。12月7日、犯人の米兵に無罪の判決が出された。
「アメリカ―はウチナーンチュを虫けらと思っているのか。この恨み晴らさでおくべきか」
暴動、一揆、騒擾、混乱、の要因はガソリンの霧のように充満していた。そして本当に
マッチ一本で火が付き、riotが起きてしまった。
「美しい火祭り」
「コザ暴動プロジェクト」の締めくくりで、コザ「蜂起」の直接体験者の3人を招いた
シンポジウムが開かれた。12月20日(日)。ちょうど45年前、このあたりは催涙ガスが漂い、米軍のヘリコプターが低空飛行で民衆を威圧していた。島袋三叉路からゴヤ十字路、さらに左へ曲がったゲート通り、そして嘉手納空軍基地の中まで炎が舞い上がっていた。被害は黄ナンバー(米人用)の車を中心に約80台、米軍警察や空軍の消防車も含まれている。基地内のミドルスクール、事務所の2棟が焼かれた。約5千人が興奮して朝まで走り回っていた。実際に見ていた果物屋の古堅宗光氏、カメラマンの松村久美氏、元琉球新報記者の高嶺朝一氏。それに研究者の比屋根照夫氏、コーディネーターの今都義氏が加わって2時間があっという間に過ぎた。
古堅「果物のセリに行くため、2時半には家を車で出る。島袋三叉路から呉屋十字路まで上空が真っ赤に染まっていた。革命が起きたのではないか、と高揚感でハンドルを持つ手が震えた。市場ではセリどころではない。みんな殺気だっていたが冷静なところもあった。米人夫婦が通りかかったが誰も手を出さなかった。黒人兵を殴ろうとした者がいたが、止められた。コザ暴動の特徴は
1、リーダーらしいリーダーがいなかった。
2、死者が出なかった。
3、略奪が一切なかった、ことだ。」
松村「みんがわっしょい、わっしょい、タックルセー(懲らしめろ、殺せ)と騒いでいた。ストロボが光った。我に返って私も写真を撮らなくちゃと思った。しかしカメラバッグにストロボが入っていなかったことに気が付いた。写真なんか撮らなくてもいいや、となぜか愉快になって美しい火祭りを楽しんだ。解放区のようだった。コーラの瓶にガソリンを入れて撒く人、民謡酒場から出てきた歌手が、街頭でキンキラキンの衣装のまま踊っているのを見たが、写真に収めていない。朝になって宿舎に帰り、その後、写真を撮った。」
高嶺「新入社員だった。毒ガス移送反対の集会を取材後、コザで飲んで、那覇まで繰り出そうか、とタクシーに乗った。武装米兵を満載した車が何台も向かって来る。午前2時頃だったろうか。あわてて取って返し、酩酊したまま取材した。朝刊の2~3版から記事が載り、号外も出した。参加した人たちはAサインバーに勤めているマネージャーやボーイ達が多かった。日ごろ米兵にいじめられていた反発だ。逮捕者も多い。」
比屋根「那覇にいた。ざわざわした雰囲気、明るい高揚感だった。新聞記者の友人に電話した。沖縄はとうとうやった、と興奮していた。朝、コザへ向かった。市街戦のようだった。民衆蜂起だ。沖縄の思想劇、民衆劇。米兵が不愉快な顔で後片付けをしていた。」
当時、高校2年生だったN氏登場。
「車を引き出した。3台だ。これまで誰にも言ってない。翌朝はいつものようにトレパンをはいて基地内を走った(基地には畑の方から入ることが出来る)。米兵から銃を突き付けられ、何してる、出て行けと怒鳴られた。丸刈り、トレパンだから高校生(のジョギング)だって分かっているのに。学校へ行くと授業どころではない、ずっと討論会だった。」
古堅「その後、米軍の締め付けが厳しくなった。Aサインバーの連中と全軍労がぶつかる場面もあった。コザは白人だから、黒人だから、と区別しない。怒りは人ではなくて車に向かい、軍部に向かっていた。」
松村「黒人はオシャレで仲間意識が強い。ひかれて黒人街に通い始めた。これからコザに住んで記録を残すことを考えている。」
高嶺「支局に赴任して半年で、なにか起こると感じた。石やコーラの瓶が米兵に向かって投げられる場面を度々見ていたからだ。しかし米軍はまったく(暴動が起きるなど)想像していなかった。コザ暴動は分岐点だった。米軍は沖縄を日本に返すことによって基地を確保した。最近怖いのはどこへ行っても辺野古の話ばかりだ、このままでは爆発する。辺野古は沖縄の人の力で止めさせなければならない。」
国会の鉄柵にバイクで激突死
Aサインバーのバーテンダーだった青年が復帰1年後、国会の鉄柵にバイクで激突して死んだ。日本テレビのディレクター森口豁氏の作品「かたき土を破りて」、「激突死」がシンポジウムの前に上映された。
上原安隆氏。昭和22年生まれだから生きていれば68歳だ。上京し、長距離トラックの運転手のかたわら趣味のバイクを乗り回していた。コザ暴動の時、放火容疑で逮捕された経験がある。
友人によると「孤立無援の思想」(高橋和己)などを読んでいた、という。コザ生まれ。基地の街で矛盾を感じながら育った。双子の兄がいる。彼は弟が亡くなった国会の鉄柵の前で考え続けた。
死ぬ理由が分からない。政治には絶望していた。国会に向かって80キロで突っ走り、激突。その瞬間、瞼にコザ「蜂起」の炎が舞い上がったかもしれない。遺書はなかった。
国防総省諜報報告書
沖縄市企画部平和文化振興課は97年、98年に米国国立公文書館を訪れ、全体で195枚にもおよぶコザ暴動関係史料を入手した。アメリカ社会は自ら不利になりかねない資料も公開している。米国憲兵隊からの聞き取り調書、琉球警察の事故報告書、米国大使館などへ事件を伝える電報、当時のランパート高等弁務官の私信など。300ページにわたる英文(左ページ)と邦訳(右ページ)―沖縄市役所発行―の中から引用する。
国防総省諜報報告書より承認官のコメント
(C)入手されたすべての実状の情報に基づくと、現時点では、1970年12月20日のコザ騒動は、自然発生的で、非計画的、そして潜在的な反米感情の爆発のように思える。さらに米軍と沖縄双方の当局筋には、一見意味のないように見えた数多くの事件が思いのほか大きな影響を沖縄人に与えていたようにも思える。例えば、過去6か月間にタクシー強盗、米軍人による飲酒運転、その他の「暴力的犯罪」などが、かなり詳しく地元マスコミによって報道されている。これらの報道が沖縄人の心に「醜いアメリカ人」のイメージを植え付けただろうと思われる。大多数の沖縄人はこの騒動に参加しておらず、そこで用いられた暴力を容認していない。しかしこれらの大多数の人々は、群衆のとった行動を今のところ非難もしていないのである。実際のところ、爆発は長期間にわたって蓄積されてきたものであり、少なくとも「沖縄の人々の窮状」を世界の人々に注目せしめた点で、ある程度正当化できるものであるというのが、大多数の沖縄の人々の意見であるように思われる。そしてこのようなことが二度と起こらないという保証はないのである。(後略)
*と言っている割には、その後45年間米軍はなんら学習していない。
新華社通信―沖縄の人々、米“侵略”軍に厳罰を下す
(前略)
闘争の中で、沖縄の人々は、その攻撃を米占領者に突きつけたが、一方では沖縄の人々の安全と財産の保護に努力を払っていた。暗い中で、彼らは注意深く他の車両から米軍車両を選び出し、住宅地域から離れた場所でそれらを燃やした。人種差別にさらされている黒人兵らに対して、彼らは異なる態度をとった。
この沖縄の人々の英雄的闘争は、反米愛国闘争での日本人民の革命的精神や巨大な闘争力を十分に示し、また米帝国主義の張りぼてのトラ的性格を暴き出した。この闘争は、仮に日本の人々が、一致協力して断固たる闘争に立ち上がれば、確実に米帝国主義と日本軍国主義を打ち負かすことが可能だという、広範な大衆の自信を強めた。
*この言葉、チベットやウィグルを弾圧している中華帝国主義の習近平にそのまま聞かせてやりたい。
モスクワ放送―「ランパート高等弁務官の脅し」
(前略)
帝国主義者は、永遠に徹底して帝国主義者であり続ける。彼らの政策の特徴は、自国においても外国においても同様に、民主主義を弾圧し、人種差別を生み出し、大衆の利益を無視するものである。
さらにランパート高等弁務官の脅しは米帝国主義の特質を示している。すなわち、その侵略性、黄色人種に対する悪意、そして日本国民の現前で傲慢に日本国民の利益を無視することなどである。しかし、植民地化時代はとうに終わっているのだ。今日の日本は、最早米国の脅迫に屈していたペリー提督時代の日本ではない。ゆえに、ランパート高等弁務官の声明は、結果的に、沖縄の完全な無条件下の、日本への即時復帰を求める日本国民の闘争をさらにかきたてるものに過ぎないのである。
*気が付いたが、いまやアベ大統領とスガ高等弁務官が沖縄を弾圧しているかのようだ。
米軍は、コザ暴動には必ず首謀者がいるに違いない、と推測していた。これについては「琉球検事」(東洋経済新報社)の著者・七尾和晃氏が「真犯人」を名指ししている。瀬長亀次郎だ。私はこの著者は頭がおかしい、と推測している。なぜならその時、亀次郎は刑務所の中にいた。同一人が同時に監房内とコザの街頭に存在することはあり得ない。それとも七尾氏はオカルト現象の信奉者なのだろうか。
約2週間後、1月7日と8日に琉球警察は10人の容疑者を逮捕した。当局は騒乱罪の適用を検討した。150人以上に事情聴取した。
琉球列島沖縄高等弁務官より陸軍省あて
(前略)
7.(C)[注] 評価。騒乱罪適用によるコザ暴動者の逮捕と裁判にかけられる可能性は、左翼の過激な行動にタガをはめるのに有益な効果を上げるかもしれないが、同時に大衆の目をコザ暴動に向け続けさせ、現在の沖縄の緊張を高めることになる。それでもやはり我々はコザ[暴動]の容疑者を法廷に引き出そうとする琉球警察や検察官の自主的な動きに対し、決して、いかなる口出しもしてはならない。
[注:7、(C)の文章は×印で消されている]
*注にあるように、この評価には×印が付いている。「琉球側に任せろ」という「評価」に対して、高等弁務官が反発したようだ。
他にも同じような例を見付けた。コザ事件後の対策案の中に、「コザ暴動委員会の設置」を提案する民政官あての覚え書きがある。琉球列島高等弁務官府―法務局局長JAGC中佐リチャードK・マクニーリーが12月28日に書いたものだ。
「委員選択の注意点として、少なくともある程度は[政治を越えた人びと]を探すべきですが、なお地元各界を反映する人物でなければなりません。つまり全員が沖縄自由民主党支持者であってはなりません。」
これにもランパート高等弁務官は不許可であった。
騒乱罪適用は見送られた。日米とも復帰前のトラブルを避けたかったのだろう。
コザ暴動のシンポジウムに参加する前に、一人で辺野古へ向かった。キャンプシュワブの前は、日曜日なので座り込みのテント内にほとんど人はいない。ゲートも閉まり、作業も止まっている。11時半頃、那覇からの支援バスが到着した。今日は27人。ぽつんと一人でいた私は関係者と思われて挨拶された。午前中にピースボートのメンバーがやってくる、と聞いたが、まだだ。本土から自転車で来た青年、東京から出かけてきた家族。おじいちゃんが挨拶。「娘がこちらに嫁いでいます。ここにはどうしても寄らなくては、と思いました。がんばってください。」84歳ということだった。止むに止まれず辺野古まで訪れる人々が絶えない。蜂起(riot)の種火は燃え続けている。
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