竹富町教育委員会が保守色の強い育鵬社(扶桑社子会社)版中学公民教科書を拒否し、沖縄県の石垣市と八重山郡(竹富町、与那国町)の3市町で構成される八重山共同採択地区からの分離を求めた問題で、沖縄県教育委員会は21日の定例会で分離を認め、竹富町単独での採択地区を設定した。

竹富町教委は使用教科書を検討する採択地区協議会の十分な議論が行われないまま教科書が採択され、さらに沖縄の米軍基地負担にあまり触れていないなどとして、同県内で反発の声が上がった経緯もあり、育鵬社版を拒否した翌年度の2012年度から独自で選んだ東京書籍版を寄付で調達してきた。

 一方、竹富町教委の分離には文部科学省が反対。採択地区を構成してきた石垣市、与那国町の両教委も「分離は好ましくない」とし、20日には石垣市が上野通子文科省政務官と面会し、八重山地区の中学校公民教科書の採択問題で県教育委員会が竹富町を単独採択地区化する方針を示していることに「全く理解ができない判断だ」と批判。上野政務官も「八重山は一体でやるべきだ」と従来の国の認識を示したという。(沖縄タイムス)

沖縄・八重山の教科書問題って何?/いきさつと論点は
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沖縄・八重山教科書問題はいま(上)~政府、竹富町に圧力
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(アジアプレス)