政治的には険悪な状態が続いている日本と中国・韓国との関係だが、微小粒子状物質PM 2.5による大気汚染が深刻な中国と、その越境汚染が懸念される韓国・日本との間で、連携して対策に取り組む動きが盛んになっていると、5月18日付読売新聞が伝えている。
日中韓の環境相は昨年5月と今年4月の会合で協力強化で合意。それを受けて、埼玉権環境科学国際センターは、以前から中国の学術機関との間で行っていたPM 2.5の共同観測態勢に韓国の大学も参加させ、3カ国で共通の危機と方法で観測したデータを日本が一括して分析して情報を共有することができるようになった。
また、自治体レベルでの協力も進んでおり、4月に訪中した東京との舛添要一知事が北京市長との間で大気汚染対策などの技術協力で合意したのをはじめ、川崎市と瀋陽市、三重県四日市市と天津市の間でも技術協力や職員の交流が始まった。さらに、日中経済協会では中国からの大気汚染対策の訪日使節団を受け入れたり、ネット上で日本企業の大気汚染・省エネルギー関連技術・設備の一覧を発信してビジネス・レベルの交流を深めている。 [高野孟]
●《高野孟のTHE JOURNAL》
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