米ワシントンで21日にあった日米安全保障セミナー。日本の外務、防衛両省も参加する中、元米国務副長官リチャード・アーミテージ、元米国防次官補ジョセフ・ナイら知日派の代表格が登壇した。
セミナー後、日本や韓国の報道陣に囲まれたナイは、米軍普天間飛行場の辺野古移設に向けた県知事仲井真弘多の埋め立て承認と名護市長選の結果などに関して語った。
「もし県民が計画を受け入れ、移設がうまくいくののならいい。だが普天間問題で同盟を壊していいかといえば答えはノーだ」
ナイは「普天間問題は同盟の副次的な問題だ」と表現した。一次的問題とは北朝鮮や中国への対応であり、米軍の日本駐留による安全保障を提供することで「大きな未来図」を描くことだと説明した。
米政府は仲井真の埋め立て承認で移設計画は「前進した」との公式見解を示しているが、かつて普天間問題を担当したナイは実現性に依存慎重な見方を示した。
アーミテージは4年前の同じセミナーで、足踏みする普天間問題に関してこう述べていた。「日本がどんな決断を下しても同盟関係は続く。米国はプランB(代替案)を持つべきだ」
この日は歴史認識問題に端を発した日本と韓国などととの関係悪化と日米関係への影響を取り上げて「同盟は問題を抱えている」と苦言を呈し、「日本の外交や政治家が米政府高官の言動を必死になって読み解いている。かつてない事態だ。」と報告した。
民主党政権時代、普天間の県外移設を検討することは「日米同盟の危機につながる」と日本側で盛んに喧伝されたが、両国の信頼関係に深刻な影響を与えようとするのは全くの別次元の問題であることを米の知日派重鎮らはよく理解しているようだ。
1月、名護市であったシンポジウムに日米関係が専門の米ジョージワシントン大教授マイク・モチヅキは、
コメント
コメントを書く