Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム。今回のテーマは次々に報じられるMMAの薬物汚染……について!
ジョン・ジョーンズがコカインで、ニック・ディアスがマリファナで、アンデウソン・シウバがステロイドで薬物検査に失格し、再びMMAの薬物問題に脚光が当たっている。その後もジョン・フィッチ、ヘクター・ロンバードと、大物選手の失格があとを絶たず、ニュースを追いかけているだけでも疲れてきてしまうほどだ。いったい何が問題なのだろうか。そして実態はどうなっているのであろうか。
そこで今回は、特にアンデウソン・シウバの失格に焦点を当てて、さまざまな角度からの意見を集めて紹介してみたい。
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- 英The Guardian紙でJosh Gross記者は次のように論じている。
ジョン・ジョーンズとアンデウソン・シウバという2人のスター選手が、試合前の薬物検査に失格していたにもかかわらず試合を行ったことについて、ソーシャルメディアを中心に、ネバダ州コミッション(NAC)が試合が中止にならないように意図的に結果を隠蔽していたのではないかとの疑惑がささやかれている。NACはプロモーターからゲート収入の6%、およびPPVをふくむテレビ放映権収入等に応じて最大5万ドルの州税を徴収することと定められており、1月のUFC2大会で、NACにはには50万ドル程度の税収があったとみられている。
NACエグゼクティブディレクターのボブ・ベネットはこのような疑惑を「突飛なものだ」と否定している。
UFCはこれまで、パフォーマンス増強薬(PED)対策では段階的に前進してきた。州コミッションの管轄外の海外大会などでは、UFCは自ら、さまざまなレベルでの薬物検査を実施してきた。しかし今年に入ってUFCは、年間を通じた競技期間外の抜き打ち薬物検査プログラム実施計画を白紙に戻している。VADAといった第三者機関や米国アンチドーピング機構といった専門機関に委託するのではなく、UFCでは今後もこれまで同様、州コミッションによる緩い規制に頼ることとしたのである。
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