Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム。今回のテーマはWWE元スーパースター「CMパンクのUFC電撃契約」に関する現地情報まとめ! 



山本宜久17000字ロングインタビュー、ジャンボ鶴田物語、地下格闘技インタビュー、他コラムが掲載!!  入会すれば今すぐに読める12月度更新記事一覧 
http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/201412


UFC181PPV放送中、元WWE世界ヘビー級チャンピオン、CMパンクことフィル・ブルックス(36)がUFCと契約したことが発表された。PPVの第1試合が終わり、会場が暗転すると、解説のジョー・ローガンが、スーツ姿で登場したパンクをテレビ視聴者に紹介したのである。この画面は会場のビジョンには映し出されず、テレビ中継だけで流された。

パンクは、今年126日の「ロイヤルランブル」を最後にWWEを離れていた。6月に現WWEディーバのAJリーと結婚したが、まさに挙式当日にWWEから解雇通知が届いたというから、パンクとWWEとの関係がいかに冷え切っていたかが伺われる。

シカゴに育ったティーンエイジャー時代から、UFCとプロレス、両方の大ファンだったとパンクは語っている。プロレスの道を選んでここまでやってきたけれど、いくら成功しても、MMAにチャレンジしていないことにはずっと後悔があったのだという。「僕の知り合いなら、僕がずっと前からMMAをやりたいと言っていたことは知っているはずだ。だから今回のUFC入りの決心はすごく簡単だった」とパンクは語っている。

これまでに多くのプロレスラーがMMAに参戦してきた。シルベスター・ターキー(ザ・プレデター)、ケン・シャムロック、ダン・スバーン、桜庭和志、ボビー・ラシュリー、バティスタ、バンバン・ビガロらには、しっかりしたアマレスのバックボーンがあった。ショーン・オヘアといった選手でも、ストリートファイトでならしたという経歴があった。ところがパンクには格闘技のバックボーンが何もない。ヘナー・グレイシーに柔術を習っていると伝えられているが、経験は23年、WWEのツアーの合間をぬっての練習ということもあり、数か月おきに12週間通っている程度なのだという。格闘技経験どころか、プロレスラーとしてもタフガイとは言いがたく、バックステージでケンカをしたとか、酒場で暴れたと言った逸話もほとんど残されていない。