山本KIDや堀口恭司、中井りんにストラッサー起一など多くの日本人UFCファイターをマネジメントする石井史彦氏の不定期インタビュー連載。 今回はUFCと泥沼の騒動に発展して引退を宣言。日本の大晦日興行襲来も噂されるヴァンダレイ・シウバの去就についてうかがった!




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ドーピング検査問題で北米MMAから事実上“追放”されてしまったヴァンダレイ・シウバについておうかがいします。

石井 いろいろと騒がれているヴァンダレイ・シウバの件ですけど。まずネバダ州のアスレチックコミッションがヴァンダレイのライセンスを発行しない、と。

――ヴァンダレイはドーピング検査を拒否した結果そうなりました。そして公聴会を欠席したことでもうアメリカで試合をすることは絶望的になった。

石井 その結果ヴァンダレイは引退表明したわけじゃないですか。引退宣言するのはいいんですけど、現時点で契約が残っていると思われるUFC以外で試合をすることはできない。もし試合をする場合はUFCにおうかがいを立てるしかないんです。引退宣言をしたとしてもUFCとの契約自体は残っちゃうんですよね。

――ケガで引退した三崎(和雄)選手もズッファ(UFC親会社。参戦していたストライクフォースを買収した)との契約自体はまだ有効なんですよね?

石井 杓子定規に言えばそうなると思います。要するに「リタイア=フリーエージェント」になってしまうと「今日引退しました。明日ベラトールに行きます」となっちゃうじゃないですか。復帰するならばUFCと交渉して、そこで同意してくれればリリースしてもらえるんです。

――特殊な例でいうと、ミルコ・クロコップはUFCと独占契約中でありながらDREAMに出ていたときもありましたよね。