現役格闘家・大沢ケンジ選手と、フリーライター高崎計三氏の判定談義第二弾!前編はコチラ
人間ってホント流されるんです。自分も実況を聞いてるうちに「あ、これは判定になったらGSPは負ける。ジョニヘンの勝ちなんだ」って流されましたから(笑)。
――そういったお客さんの反応を気にしてジャッジが空気を読むところってあると思います?
大沢 あると思います!(即答)
――なるほど(笑)。
大沢 これ、名前は出せないですけど、◯◯さんとか。
――うわっ、経歴的に凄く空気を読みそう(笑)。
大沢 ◯◯さんの場合は試合内容が微妙なとき、ドロー裁定があったらかならずドローを選ぶんですよ。(お客や選手の反応が)怖いから。
――ハハハハハ。
大沢 ボクは現役選手ということもあるから、なるべく勝ち負けをつけたいんですよ。ドローはつけない。ちょっとの差でも勝ち負けを決めるんですが、ドローの振り幅が広いジャッジはいますよね。あと昔のパンクラスはドローの幅はメチャクチャ広かった。代表が酒井さんになってから勝ち負けをつける傾向になりましたけど。
高崎 昔のパンクラスはドローが多かったですよね。ismの試合数が多い選手の戦績を見るとほかの選手に比べてドローの数がすごく多い(笑)。
大沢 パンクラスの考え方としてとにかくKO一本以外の勝ちを拾うなという考え方もあったと思うんですね。
高崎 そうですね。パンクラスルールってダメージやコントールの上にKO一本を狙う姿勢というのがありますから。
大沢 だからドローがあるとジャッジもそんなにプレッシャーはないと思うんですよ。微妙な内容だったらドローをつければいいから。
高崎 選手の立場からするとドローってあったほうがいいと思いますか?
大沢 ボクがないほうがいいと思いますけどね。指導者として自分のジムの選手が負けを拾ったようなドローのときにけっこう満足してるときがあるんですよ。負けならいろいろ反省するんでしょうけど、「おまえなんか満足しちゃってるけど、負けだよ」って(笑)。それにお客さんの立場からすると勝ち負けはつけてほしいですよね。
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