2020年のオリンピック開催都市が東京に決まった。よかった。何がよかったって、滝川クリステルはやっぱりキレイだなぁと、あらためて確認できたことだ。
いや、わざとふざけてるわけでもなくて、確実に思ってることってそんなもんなんですよ。今回のオリンピック招致に関しては、賛否いろんな意見がある。被災地の復興はどうするのか。オリンピック開催する金があるならまずそっちじゃないかと言われたら、確かにそうだよなと思う。
でも一方で、オリンピック開催による利益、そのお金がさらにいい形での復興をもたらすと言われると、そうかもしれないと思ったりもする。オリンピック開催で世界から注目され、そのプレッシャーが復興を早めるかもしれない、とか。まあ招致活動での安倍首相の健康問題発言なんかは「マジかよ!?」とイヤな気持ちになったが、だからといって「オリンピックなんてとんでもない!!」とまでは思わない。逆に「東京開催決定!! よっしゃあ!!」ともならない。
だから、何かこう断言するようなものは持ってないってことだ。あーでもないし、こーでもないし、という。2020年に東京でオリンピックが開催されるとき、他の都市でやるときよりはまあ、僕の気持ちも盛り上がるんじゃないかとは思う。さすがにそれはね。特に柔道とかレスリングは気になりますよ。でも、何がなんでも見に行かなきゃとか、そういう感じにはいまのところなってない。
柔道、レスリングが開催されてる日でも、開会式や閉会式の日でも、後楽園ホールでプロレス見てるかもしれない。ディファ有明で格闘技の取材してるかもしれない。で、会場に向かいながら「やっぱ外国からの観光客増えてんな」とか「電車混んでると思ったら開会式か」とか、そういうところで“オリンピックを感じる”ことになるような気もする。
もっと正直なこと言っちゃうとですね、現時点では2020年のオリンピックより2019年のラグビーW杯日本大会のほうが気になってるんですよ。そんなに詳しいわけじゃないんですけど。どうすんだジャパン。強化は進んでるのか。さすがに自国開催で2敗1分とかじゃ納得できんぞ。というか、そもそも“国民的注目”を集めることはできるのか。こっちのお金は復興に回せと言われないのか。
そんなわけで、オリンピックに関してはボンヤリしてるわけだが、メディアを見るとあれですね、ソーシャルメディアも含めてボンヤリしてない人がたくさんいますね。賛成にしろ反対にしろ熱い。“断言”がビュンビュン飛び交ってる。中には、ヒドい言葉づかいで自分と違う意見の人を罵る人なんかもいるみたいで。
だけど、すべての物事に対してはっきりした意見を持ち、断言できる人なんていないですよきっと。“断言”が飛び交ってるから、そうじゃなきゃいけない気がするだけで。中には流行ってるものに対して「俺は全然興味ない」なんて、わざわざ表明しちゃうような人もいますが。そうまでして立ち位置はっきりさせたいのか。
大賛成以外は大反対ってわけじゃない。最高以外は最低ってわけでもない。『ガッチャマン』はどうしようもなくつまんなかったけど剛力彩芽はかわいいよねとか、昭和の新日本プロレスっておもしろかったけど、予定調和な終わり方(両リン、両者フェンスアウト、唐突な延髄斬り)も多かったよねとか、そういうこともあるわけで。
剛力彩芽がかわいいからって『ガッチャマン』が好きってわけじゃないし、凄いことばっかりだったわけじゃないけど昭和のプロレスはおもしろかった。で、昭和のプロレスはおもしろかったんだけど、いまのプロレスも大好き。でもそういう感覚ってわざわざ言ったりしないし、だから伝わりにくかったりもする。「安倍、何言ってやがんだよ」と思いながら東京オリンピックを楽しみにしてたって、べつにいいんじゃないのというか、そんなもんじゃないのか。
こういう“断言問題(仮)”について考えるときに、いつも頭に浮かぶのは伊集院光のラジオ番組『深夜の馬鹿力』だ。人気コーナーの一つに『少しおもしろい』というのがある。深夜ラジオらしい抱腹絶倒大爆笑じゃない。深い話、泣ける話、真面目な話でもない。なんだか少しおもしろいネタ投稿。最近はおもしろくなりすぎてる感じもあるんだけど、これがいいんですね。極端なところに行かないものを大事にして、それをリスナーに提示するという、そのあたり、さすが伊集院だなと。“少しおもしろい”って、単にコーナー名じゃなくて(大げさにいうと)概念みたいなものじゃないかとさえ思う。
少しおもしろいとか、ちょっと気になるとか、わりと好きとか、自分はあんまり好きじゃないけど他の人が好きなのはわかるとか、そういうことっていっぱいある。僕の中では東京オリンピックもその一つ。「だったらわざわざコラムに書くなよ!」なんて怒られそうだけれども、だからまあ、それがね。
2020年、たぶん僕は東京オリンピックを、いつものオリンピックより「少しおもしろい」と感じながら東京で暮らしてるんだろうなと、そういうふうにボンヤリ思います。
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