
RIZIN神戸で見事な一本勝ちをもぎ取った桜庭大世インタビューです!(聞き手/松下ミワ)
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――桜庭選手はモテたくて格闘技を始めたとおっしゃってましたけど、そろそろいい感じなんじゃないでしょうか?
――まだ足りない!
桜庭 今回みたいな試合をあと3~5回して、ちゃんといい試合で勝てたら、そこからお遊びモードになろうかなとは思ってますけど。
――それは勝ったほうがいいのか、悪いのか(笑)。
桜庭 まあ、褒めてはくれるかなと思ってはいますけど……。
――え、褒められてないんですか?
桜庭 いや、お父さんとかまだ会ってないんで。お父さんはボクが負けたほうが喜ぶんですよ。
――そ、そうなんですか!?
桜庭 今回の試合も、お父さんと仲良い人は「よくやった!」みたいな感じで褒めてくれたんですけど、その人に「お父さん、またグチグチ言ってました?」と聞いたら「『これでまたアイツ調子に乗る』とかボヤいていたよ」って。
桜庭 いつも勝ったほうが褒められないんですよねえ。いい試合して負けたほうがお父さんは喜びます。
――その価値観は非常に桜庭和志っぽいですね(笑)。試合を振り返ると、序盤なかなか片足タックルを取れなかったですね。
桜庭 タックルに関しては、まあ本気で狙ってたわけじゃないと言ったらアレですけど、「倒さなくてもいいや」くらいに思っておいたほうが気持ちがラクだなと思っていて。
――取れなかったときの精神的ダメージが大きくなりそうだから。
桜庭 適当に散らして手を出しておけば相手は引くじゃないですか。そのほうが気持ちの余裕が生まれて、もっといい動きできるんじゃないかと思ってました。で、確実に入ったときは「入った!」と思うし。あんまり100%で取りに行かないようなイメージでしたね。
桜庭 そうそう、なんかいい方向に転がるのは全部ラッキーと思っといて、全部イヤなほうを想定して練習してって感じだったんで、最終的に倒せてよかったです。
――ボクシングベースの宇佐美正パトリック選手相手に、打撃でもかなり打ち合ってましたよね。

桜庭 あれは前に出てよかったですね。あれがパンチだけだったらもっと出せてなかったというか。それも、下への散らしと蹴りがあったからだと思います。
――なるほど。そうやって、どんな展開になったら面白いかを探り探りやってたということなんですか?
桜庭 でも、やっぱり判定には行きたくなかったんで、どっかでガーッと前に出なきゃいけないなと思いながらやってましたね。
――もちろん、寝技になったら一本獲る自信もあって。
桜庭 それは、はい(笑)。たぶんありました。
――その寝技のムーブが「まるで桜庭和志だ」みたいな声も挙がってましたけど、大世選手としてはどうなんですか?

桜庭 それ、周りとも話してたんですけど、べつに誰が獲ってもヒザ十字はヒザ十字だし。ただ、お父さんと被って何か言われるのもわかるし。あと普通に一緒に練習しているから、やっぱり動きも似るのかなとも思ったし。どうなんですかね?
――我々が勝手に重ねているだけかもしれないです(笑)。
桜庭 でも、みんながいいように妄想してくれればいいなと思ってるんで。ボクは一緒に練習している人たちの強いところを全部真似しようと思ってるので、それがたまたま父さんと被ったりもするし。本当にみんながいいほうに妄想してワクワクしてくれればいいです。
――そして、あの試合を受けて「桜庭大世だけ、どこかMMAという競技とはべつの次元で戦っているみたいだ」みたいな声もあって。
桜庭 え? なんですか、それ? いいほうの意味ですか?
――もちろん、いいほうの意味です(笑)。そのあたり、自覚とかあります?
桜庭 ないですけど……なんかうれしい(しみじみと)。なんか、カッコいい感じがします。でも、それどういう意味なんですか?
――たとえば、テイクダウンひとつにしても、それこそ桜庭和志さんの動きそのものなんですけど、それが非常に新しく感じるし、どこか勝ち負けを超えたところで戦ってるようにも見えるというか。
桜庭 まず、ボクはひとつのジムに所属してるわけじゃないんで、MMAの先生がいないんですよね。だから、戦い方って自分の頭の中でつなげるしかないんです。もちろん、打撃、寝技、レスリングの先生はそれぞれいますけど、パーツを自分でつなげなきゃいけない。だから、もしかしたら普通のMMAとは違うのかもしれないです。あとは、やっぱり練習で一番獲れる技を試合で出そうと思ってるんで。……足関って、MMAではあんまりやらないもんなんですよね?
――最近はなかなか見る機会は少ないですね。RIZIN神戸大会では金太郎選手が足関で一本獲ってましたけど。

桜庭 でも、ボクは寝技の練習で足関いくし、それでいつも極めてるならそれを出したいなと思って。
――逆に、桜庭選手からすると「なんでみんな足関いかないの?」と思ったりもするんですか?
桜庭 いや、そこはいかない理由もわかってますよ。上から殴られたりするから。だけど、それを気にするより極めたほうがカッコいいかな、と。自分的にはポジションを取りにいく練習はしてないから。極めにいく練習をしてる。ボクはそれで育ってしまったんですよ。
――そこは、なんでそう育ってしまったんですかね?
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