アメリカンプロレスの“現在”を伝える連載! アメリカインディープロレス専門通販「フリーバーズ」(https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds)を営む中山貴博氏が知られざるエピソードを紹介していきます! 今回のテーマはクリス・ジェリコ性的暴行疑惑の顛末です!



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暮れも押し迫った大晦日に、衝撃的なニュースがSNS上を駆け巡った。

「クリス・ジェリコが女子レスラーをレイプした」

プロレス界の大物の1人、AEWのクリス・ジェリコが、過去に女子選手に対し性的暴行を加え、それが原因でその女子選手は会社をやめていたとの疑惑であった。また、こともあろうにAEW社長のトニー・カーンが、そのことを隠蔽するため、ジェリコらと秘密保持契約(NDA)を結んでいたとの噂も広まる。

この噂が流れた当日、試合があったジェリコに対し、悪ノリした観客たちは「NDA! NDA!」と叫び悪態をつき、ブーイングを浴びせるなど、疑惑の主ジェリコを責め立てた。

日本はといえば、おりしもダウンタウン・松本人志による性加害疑惑が世間を騒がせていたこともあって、噂段階にもかかわらず、敏感に反応しすぎてしまったファンらがジェリコとカーンを手厳しく非難してしまうほどだった。

いわゆる主要プロレスメディアとして信頼されている、レスリング・オブザーバーやファイトフルのようなニュースサイトが発した情報ではなく、あるプロレスジャーナリストの発言したゴシップ的な内容を、あるファンが拡大解釈し、投稿したことから広まった「クリス・ジェリコ性加害疑惑」。危うく人気プロレスラーがキャンセルされ、闇に葬り去られそうになった、この疑惑騒動のあらましはこうだ。

ことの発端は、世を騒がせた“あの事件”であった――。<まだまだ続く>

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