執念の20周年! DEEP100おめでとう佐伯繁インタビュー(聞き手/ジャン斉藤)
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――佐伯さん! 昨日のDEEP100回記念大会はおつかれさまでした!
佐伯 DEEP100の話? なんかのウワサ話でも聞きに来たと思った。
――ハハハハハハハ。佐伯さんを取材すると、たいてい雑談になっちゃうんですけど、情報が正確だからウワサの答え合わせにはなるんですよね。
佐伯 いろんなウワサがあるからね。それをツイッターで書き込む選手や関係者がいるでしょ。合ってる情報ならいいんだけど、合ってない情報が多いから。合っていたら文句は言わないし、「どうしよう?」って思うじゃん。間違って書かれると訂正したくなるし、それはそれで面倒くさいし……。
――「訂正するなんて逆に怪しい!!」とか言い出す人もいますし。そういうウワサって曲がって伝わることも多かったり。
佐伯 だいたい伝言ゲーム的になってるじゃないですか。4人目ぐらいで、まったく違う話になりますよ。
――それにツイッターではとうてい説明できないレベルのものもありますもんね。たとえば●●●の件とか原稿用紙何枚必要なんだっていう。
佐伯 ハハハハハハ。 あの件の全貌を知ってるのは業界でも2~3人ですよ。プロモーターが選手と直接話せない場合もあるでしょ。
――マネジメントがあいだに入ってる選手の場合ですね。
佐伯 そうそう。ボクらとしても選手が内心どう思ってるか気になりますよ。でも優秀なマネージャーは、こっちが選手に言いづらいことをうまく変換して伝えてくれる場合もあるんだよね。
――団体側が選手に直接伝えると、わだかまりができちゃうこともあったりして。
佐伯 そうなんですよ。選手の要望をちゃんと伝えてくれたりね。
――選手と団体のあいだの交通整理がうまいわけですね。
佐伯 本当にマネージャーって大変な仕事で。これはハッキリ言うけど、物事がちゃんとわかって筋を通して話を進められるマネージャーはそんなに多くはない。たとえばトライファイトの遠藤(正吾)さんなんかはちゃんとしてるんですよ。
――斎藤裕選手や石渡伸太郎選手をマネジメントしている遠藤さん。
佐伯 遠藤さんは勝手に話を進めないし、 ちゃんと筋を通して主張する。いろんなタイプのマネージャーはいるんだけど、中には昭和体質な人間もいますよ。細かいことを選手に伝えない。
――「言わなくても、わかってるだろ!」とう感じで。
佐伯 たとえばキックの道場って会長と選手の立場がハッキリしてるでしょ。
――いわゆる徒弟制度的な。
佐伯 会長の言うことなら、なんでも聞くっていうか。 でも、MMA って意外とそういう感じはないですよね。
――移籍なんかも含めて、かなり自由ですよね。
佐伯 自由だからこそ、何か聞いてないことがあると不満が出てきちゃう。キックの場合だと、会長が決めたんだから仕方ないとなるんだけど。 どっちがいいかはわからないけど、そういう体質はありますよね。
――でも、選手と直接やり取りすることもあるわけですよね。
佐伯 チケットのやり取りをするときとか。そういうときに選手が悩みを相談することもあります。
――選手って基本的に「いまの環境でいいのか」って常に自問自答してるところはありますよね。
佐伯 これはいつも言ってるんだけど、選手が一番悩んじゃうのは負けたとき。勝ったときは何かトラブルがあっても「まあ……いいか」って済んじゃうんですよ。あと「周りがこう言ってる」っていうパターン。 でも、その周りってよくわかってないわけですよ。
――周囲の意見に惑わされちゃうんですね。
佐伯 たとえば、選手本人は判定で負けたことに納得してるんだけど、周りが「あの判定はおかしい」ということで本人も「判定がおかしい!」と変わっちゃう。 「なぜRIZIN に出られないのか」といえば、それなりに理由があるわけだけど、 周りが「出られないなんて、おかしいよね」と言われれば、そのうち不満も溜まっていくだろうしね。
――DEEPの場合はRIZINに出やすいイメージもあるから、よけいに。
佐伯 それもね、べつにウチがRIZINにゴリ押しして出ているわけじゃないんだよ。正直パンクラスさんや修斗さんは「この選手をRIZINに出して……」というところまでは考えてないと思うんですよね。
――それは団体の仕事ではないですからね。
佐伯 それにRIZINって大会まで2ヵ月切ってからマッチメイクが決まる事もあるからパンクラスさんや修斗さんは次の試合が決まってる場合があるでしょ。ウチのカード発表が遅いっていうわけじゃないんだけど、「この選手がRIZINに出られそうだな……」ってときは様子を見てるから。
――DEEPのマッチメイクをとりあえず保留にするわけですね。
佐伯 そうそう。 たとえば昨日の大会(DEEP100)でもRIZIN出場に王手をかけた選手はいるんだけど、全員が出られるってわけじゃない。その場合はウチで試合を組むわけだけど、RIZINで「この階級の試合が組まれそうだな」「この選手にオファーがありそうだな」と雰囲気を読む。でも、絶対にRIZINからオファーがあるわけじゃないから、そこは選手に確認を取りますよ。「RIZINからのオファーを待つか、確実にDEEPで試合をするか」と。
――そこは佐伯さんがハンドリングしているわけですね。修斗やパンクラスはその調整はしない。
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コメント
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(ID:19092843)
佐伯さんのお話し面白かったです。
文字になると冗長にならなくていいですね(笑)
これはジャンさんのハンドリングがうまいわけでもありますが。
また聞いてください!