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現在DEEP JEWELSで活躍する 山崎桃子インタビューがとにかくデンジャラスなので読んでください!!(聞き手/松下ミワ)


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――
現在DEEP JEWELSで活躍されている山崎桃子選手ですが、朝倉兄弟を輩出した『THE OUTSIDER』出身であり、バックボーンがストリートファイトということで、一度話をうかがってみたかったんですよ。

山崎 フフフフフ。なかなかいないですよね、そんな人(笑)。

――
『THE OUTSIDER』に上がるまで、スポーツ経験は何もなかったんですか?

山崎
 なかったですね。中学校1年生のときに、一応バスケットをやっていたんですけど、“ちょっといろいろ”あって、すぐにやめちゃったんで。

――
……その“ちょっといろいろ”が気になりますっ!

山崎
 私、両親の離婚で中学生のときに転校しているんですけど、もともとの中学校でバスケ部だったんです。だから転校先の中学でもやりたかったんですけど、入部したときにいわゆる“ハブり”みたいな。

――
つまり、仲間はずれにされちゃった、と。

山崎
 そういうタイミングで、たまたま“マジメじゃない友だち”に「一緒にサボろうよ」と声をかけられたりしたので、そっちの遊びが面白くなっちゃってやめちゃったんですよね。

――
転校してからの展開があっという間ですね(笑)。

山崎
 まあ、ウチの中学校ってもともと悪い感じだったんですけど、私がいた当時は校内争いみたいなのが凄くて。なんか大きく3つのグループで抗争していたんですよ。その3つで格付けしあうみたいなことをやっていましたね。

――
校内抗争! それは女子だけでですか?

山崎
 女子だけです。そこでケンカをするんですけど、抗争する中でメンバーの引き抜き合戦とかもあったり。「アイツ、あっちに行ったぞ」みたいな感じでバチバチで。
――その格付けの方法はやっぱり……。

山崎
 ケンカですね(キッパリ)。

――
やっぱり(笑)。

山崎
 ちなみに、違うグループからケンカを売られて、そこで初めて私が校内女子初のタイマンを張ったという感じです。

――
女子初のタイマンが山崎選手だった!

山崎
 でも、そのときの相手は大したことなくて。ちょっとやり合ったら、相手の子が「私、桃子ちゃんとは仲がいいから、あんまりできない……」とか泣き言を言い出して。こっちだって、向こうが勝手にケンカを売ってきたから買っただけであって、「じゃあ、やめようか」みたいな。それが中1のときですけど……。

――
ちょ、ちょ、ちょっと待ってください!中1ってちょっと前までランドセルを背負ってたのに。

山崎
 2年生に上がった頃には本格的になってきて、みんな「暴力で解決していこう」みたいな感じでした。

――
暴力で解決(笑)。いいですねえ~! 

山崎
 フフフフフ。

――
そういった争いは集団で行なわれるんですか?

山崎
 いや、私の場合は全部タイマンです。というか、向こうのグループは1人じゃ何もできないヤツばかりだったんで、こっちは「おまえら、一人ひとり来いよ」と。だから、相手が結束できないように校内3つの場所に散らばってケンカをしたこともあります。まあ、先生たちも大変だったと思いますよ。アッチでもコッチでもタイマン張ってるんで、どこから止めたらいいかわからないみたいな(笑)。

――
現実の話には聞こえないです(笑)。

山崎
 とは言っても、私の頃はそれでも落ち着いていたほうらしくて。じつは母もその学校出身だったんですけど、昔はもっと凄かったらしいですからね。

――
山崎選手のお母さんといえば、山崎選手がハブられているときに「自分から仕掛けてこい!」とアドバイスするような血気盛んな方みたいですね(笑)。

山崎
 そうなんです(笑)。1人リーダー的な存在の子がいて、その子が「あいつをハブろうぜ」と言ったら、みんなが口を利いてくれなくなるということがあったんですよ。それを母に相談したら「やってこい」と。

――
「やってこい」(笑)。

山崎
 まあその相手がかなり体格がよかったんで、勝てなかったんですけどね。

――
どのくらいの体格差だったんですか?

山崎
 無差別もいいところですよ。当時の私って身長146センチ、体重38キロしかなかったんです。でも向こうは160センチ近くはあったし、総合格闘技の階級で言ったらたぶん3つ以上上ですね。

――
ちなみに、展開としてはどんな攻防なんでしょう?

山崎
 そのときは、とりあえず髪をつかんで。

――
まず、髪をつかむ!

山崎
 そう、髪のつかみ合いから、手をブンブン回すという感じです。その体格差があった相手とのケンカは、向こうがマウントを取ってて、ずっと殴られるという展開で。下から抵抗するけど返せないし。向こうも完封なので「もういいでしょ」みたいな。そんな感じで終わりですね。

――
当時は体重差が不利になるなんてわからないし、ましてやスイープもできないし。

山崎
 ホントにそう(笑)。だから顔がパンパンで、よく顔を腫らしてました。でも、そういう顔で家に帰ると親には凄い笑われましたけど。「ダセえな」って。

――
でも、やっぱり負けると「どうやったら勝てるんだろう?」というのは考えちゃいますよね?

山崎
 めっちゃ考えました! 私、最初のケンカで3連敗したんですよ。でも、いま考えると全員階級が3階級ぐらい上の人なので負けてあたりまえだったんですけど、そのときは「おまえが弱いから負けるんだよ」と親に言われて。じゃあ、どうやって勝つんだよと思ってたので「格闘技を習いたい」と親に言ったんです。そしたら「あんたが格闘技をやりたい理由はケンカでしょ? そんなくだらない理由でみんな格闘技やってないから」って。その言葉に納得しちゃって、まだ格闘技とは縁がなかった感じですね。

――
そういうケンカはいつまでやってたんですか?

山崎
 中学時代がピークです。私、高校は1ヵ月しか行ってないし。だから学歴は中卒なんですよ。高校も定時制の学校だったんですけどね。

――
高校にはあまり馴染まなかったんですか?

山崎
 当時は朝から夕方までバイトして、夜に学校に行くという生活だったんですけど、それがつらくなっちゃって。バイトは続けたんですけど、学校だけ行かなくなっちゃいました。なんか中学みたいに甘くないというか、席だけあって休んでも何も言われないし。

――
定時制の高校って、かなり自主性が問われるんですね。

山崎
 やっぱ、あれを卒業する人は凄いと思いますよ。というか、私も高校に行って何かの職に就きたいというわけでもなかったし。進学のときも私は何も考えてなかったんですけど、仲が良かった子たちは「ウチらは私立行くよ」みたいな。それで焦って「えっ! みんなちゃんと考えてるじゃん」と思ったんですけど、ウチは母子家庭だから私立なんて無理だし、公立は先生から「おまえの成績じゃ受けられない」と言われていたんで、受験すらさせてもらえなくて。

――
それで定時制の高校に。

山崎
 でも、目的もなかったからやめちゃいましたね。

――
定時制となると年代が違う生徒もいるわけですよね。さすがにそこでケンカとはならないですよね?

山崎
 それでも入ったばっかりの頃は、なんか争いっぽいことはありましたけど、私は加わらなかったですね。まあ、そこまでイケイケな子もいなかったし。私自身は、当時から有名になりたいという気持ちがあったから、『前略プロフィール』のヒット数を増やすのに必死だったし。

――『前略プロフィール』というとSNSの先駆けというか、自分のプロフィールページを作成できるWebサービスみたいなやつですよね。

山崎
 それで私のことを知っている子が多かったんで、「桃ちゃんだ」みたいな感じで。だから、べつに因縁をつけられるとかではなかったです。

――
じゃあ、山崎選手のストリートファイトというのは、おもに中学校時代の抗争のことを指しているわけですね。

山崎
 そうなのかな? でも、最後にケンカしたのは18歳ぐらいですけどね。

――
あ、その頃までやっていたんですか(笑)。

山崎
 でも、それはひさびさで。きっかけは私たちの地元で「ザキメン」みたいな感じで集まっていたんですよ。

――
ザキメン! それは「山崎桃子のチームメンバー」みたいなことですか?

山崎
 いやいや、私じゃないですよ(笑)。「伊勢崎町のメンバー」ということで。そこに溜まって「ザキメン」みたいな感じで盛り上がってたら、横浜に溜まってた子たちが「ハマメン、イエーイ!」みたいな感じで言い出して。「なんだよ、それ」と。それで、「やろうよ」みたいな。

――
18歳というと、だいぶ物心ついてますが、どういう戦いになるわけですか?

山崎
 タイマンです。

――
やっぱりタイマン!

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山崎
 ウチら、武器を使ったりとかはまったくなかったんで。というか、私はそういうセコイことはイヤでしたから。

――
お互いのプライドがルールというか。

山崎
 漫画の影響かもしれないですけど、やり合って仲良くなるみたいな感じが好きなんで(笑)。だから、悪い子たちがマジメな子に因縁つけて「土下座しろ」とかは超イヤな気分なんですよね。ケンカに勝ったあととかも「こっちはここまで来てるんだから、金出せよ」みたいなことを言う人もいたんですけど、「いや、それは違うよ」みたいな。

――
正義感が強いですね。

山崎
 そういう正義感はあったんです(笑)。

――
そして、格闘家になるきっかけとなった『THE OUTSIDER』を見始めたのはいつ頃になる感じですか?
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