part49
◎徹底解説16000字!! 福田正人RIZIN審判部長に聞く「RIZINと競技運営の現状」
◎【90年代・新日本プロレス編】安田忠夫「リングでやっちゃえば警察は介入できないじゃん」
◎斎藤文彦INTERVIEWS
ロンダ旋風、中邑&ASUKAダブル優勝!! ロイヤルランブル1万字総括
◎Dropkick読書会
ボブ・サップ『野獣の怒り』と、谷川貞治『平謝り』から読むK-1崩壊
◎田上明さん、どうしてステーキだったんですか? 「ステーキ居酒屋チャンプ」インタビュー
◎原理主義の親玉に訊く「中井さん、なぜそこまで強さを追求するんですか?」■中井祐樹☓大沢ケンジ
◎【パンクラス歴史的死闘】仙三、一度はグローブを置いた後悔「このままじゃ負け犬じゃないか」
◎シュウ・ヒラタのMMAマシンガントーク
ガヌー敗北の裏側/DAZNのUFC中継更新は?/ONE日本大会また消滅
◎プロレスラーは強いんです! 金原弘光が大病から帰ってきた!!
◎小佐野景浩の「プロレス歴史発見」
縁の下の力持ち!! 坂口征二の荒鷲人生
◎2017年の堀口恭司、RIZINで1億円稼いだ説
◎18年目の再挑戦!! 川尻達也インタビュー「五味くん、矢地くん、北岡くんのいるライト級に帰ります!」
◎前代未聞!! 新生K-1ビッグマッチのメイン消滅とは何か■事情通Zのプロレス点と線
◎中邑真輔がWWEで成功するのは、あったりまえじゃん!■二階堂綾乃先生のロイヤルランブル
◎【KNOCKOUT戦略発表会】木谷高明オーナー、大演説「RIZINやK-1はまったく怖くないです!!」
■オマスキファイトのMMA Unleashed
米インディープロレス狂騒曲:WWEに行く必要がない、あるいは行きたくないという選択肢が可能になっている時代/ロンダ・ラウジーのプロレス転向は成功するのか?/「まだUFCなんか気にしているの?」米メディアに渦巻くUFC悲観論まとめ/前回はプロレス風味のフットボールで大失敗! ビンス・マクマホン(72)、XFLで最後のリベンジ
■アメプロインディ通信「フリーバーズ」
TOO SWEETじゃなくてTOO DEEP!! 世界一卑猥なハンドサインをご存知?/デスマッチ仁義なき戦いに警察も出動! GCWシュート事件とは何か
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Dropkickのプロレス格闘技本読書会!! 今回取り上げる本はボブ・サップ『野獣の怒り』と、谷川貞治『平謝り』。この2冊の本からK-1を振り返ります! この記事はDropkickニコ生配信で語られた『プライド』の感想を再編集・加筆したものです(語り・ジャン斉藤)
いきなり話は脱線しますが、『平謝り』という題名もそうですし、頭を下げっぱなしの人生だったと過去を綴る谷川さんですけど、印象的な“平謝り”なエピソードがあって。これはボクが『kmaipro』の編集者だったときのことなんですけど、ボクが聞き手を務めたインタビューで谷川さんが武蔵の悪口を言ったんですよね。「試合がつまらない」とかそういう類の。それを読んだ武蔵が大激怒したらしくてですね、慌てた谷川さんから電話があって「斉藤くんが無理矢理言わせたってことにしてよ〜」とお願いされまして(笑)。
それもずいぶんムチャクチャ話なんですけど、仕方がないから武蔵のマネージャーに謝罪の電話を入れたことがありますね。谷川さんじゃなくてボクが平謝りしていたんですよ!!(笑)。
というわけで本題に入りますと、旧K-1は未払い問題が解決してないこともあるので、谷川さんのことを悪く言う選手や関係者はいまだに多いんですが、なぜ谷川さんだけが悪く言われるかといえば、この2冊を読むといろいろと見えてくることがあるんですね。
まずボブ・サップ本のほうから触れたいんですが、この『野獣の怒り』はもの凄く面白い本です! かなりの完成度。ボブ・サップ本人しか知り得ないことが事細かに書かれていて。まあ本人が書いてるから当たり前なんですけども、そうじゃない本もあるじゃないですか。これはあくまでもボクの憶測ですが、この本は元K-1関係者がサポートしてるんじゃないかなって。いくらボブ・サップいえども、ここまでK-1の内部に詳しくないと思うんですよね。え〜、サップにアシストしたのは誰なんでしょうか?(笑)。
この本のバランスの良さは、サップ本人の都合のいいことばかり書いてるんじゃなくて、たとえばプライベートも赤裸々に明かしてるんです。おしっこプレイが快感だったこととか! K-1の関係者の人間評も面白いんですね。こういうときってポジショントークになりがちというか、仲がいいから褒めるとか“政治”が見えるんですけど、業界の評判どおりの書き方で。
たとえばジョシュ・バーネットのことをエゴイストとけっこうな批判をしたり、谷川さんのことはもちろん無能扱いなんですけども。こうやって「アンチ谷川貞治」のスタンスの人って石井館長を絶賛するケースが多い。でも、サップの石井館長評は絶妙なんです。石井館長を最大限にリスペクトしつつも、ビジネスライクな面があると指摘している。サップ誕生パーティーにおけるエピソードは興味深いので、そこはぜひ本を手に取って確かめてください。
この『野獣の怒り』最大のポイントは、ファイトマネー等の金額を明らかにしていることなんです。多少盛っているかなーと思える箇所もあるんですけど、限りなく事実は多いんじゃかなと。たとえばサップはPRIDEの買収金額を約60億円と書いてますが、これはほぼ当たってるんですね。のちにUFCとのあいだにトラブルが発生したらしくて、榊原さんに全額支払われてないみたいですけど……。
サップの格闘家デビュー当時のギャラは、1年間で10万ドルだったと書かれてます。試合数はとくに決まってなかったり、けっこうザルな契約内容。サップの人気が爆発してもギャラは安かったらしくて、2002年大晦日の高山善廣戦はたったの1万ドル。さすがに交渉して、契約金50万ドル1試合1〜5万ドルの変動制に結び直してるんですね。当時からすれば妥当な額かもしれません。
大好評インタビュー15本、コラム5本、13万字オーバーの詰め合わせセットはまだまだ続く…
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