アメリカのインディプロレスの“現在”を伝える連載! アメリカインディープロレス専門通販「フリーバーズ」(https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds)を営む中山貴博氏が知られざるエピソードを紹介していきます! 今回のテーマは「TOO SWEETじゃなくてTOO DEEP!! 世界一卑猥なハンドサインをご存知?」です!<関連記事>
・デスマッチ仁義なき戦いに警察も出動! GCWシュート事件とは何か
・カナダの狂乱のハードコア団体『IWS』――人生の栄光と転落
・アメリカのデスマッチキングは銀行強盗犯…ニック・ゲイジの最狂人生
・知ってるようで知らないアメリカ第3の団体ROH・アメリカ第3の団体ROHを変えた2人の日本人プロレスラー
・あの日本人もここからWWEに? 時代の最先端を走る「PWG」!!プロレスラーのハンドサインといえば、ちょっと前にWWEとヤングバックスのあいだでトラブルになったTOO SWEETが頭をよぎる方が多いだろう。日本に比べ、キャラクター性を重視する海外のレスラーたちは「ハンドサイン」をよく使う。古くは、スタン・ハンセンのロングホーンやハルク・ホーガンの一番ポーズなどから、WWEではストーンコールドの中指を立てるファックサインや、ロックの「かかってこい」ポーズ、最近ではダニエル・ブライアンの「YES!」が流行した。10年くらい前に、ラッパーのジェイZが両手の親指と人差し指をそれぞれ合わせ、手の平をかざすダイヤモンドを形取ったハンドサインをしていたところ、DDP(ダイヤモンド・ダラス・ペイジ)が「それは自分が商標登録しているセル・ハイ・ファイブ・ポーズの盗用だ」と裁判になったこともあった。
いまアメリカのインディシーンではTOO SWEETならぬTOO DEEPというお下劣で卑猥なハンドサインが密かに注目を集めている。使い手は黒人と白人の2人組「The Gym Nasty Boys(ジム・ナスティー・ボーイズ)」だ。
TOO DEEP……放送しずらいハンドサインの意味はのちほど取り上げるとして、まずはTOO SWEET騒動を振り返ってみよう。
2017年9月25日、カリフォルニアの長閑な昼下がりのことだった。ラグジュアリーな白いリムジンに乗り込んだ彼らはまだ開場していないアリーナに無許可で侵入し、WWEを見にきたファンたちの前に現れた。予期せぬ登場に興奮したファンたちは大声で叫びながらTOO SWEETポーズをして、彼ら「バレットクラブ」を歓迎したのだった。
WWE一行は、前日のPPV「ノー・マーシー」ロサンゼルス大会を終え、そこから車で1時間程のオンタリオという街で毎週月曜の定期番組「RAW」のライブ収録を行うために準備をしている最中であった。
マーティー・スカールは拡声器を使って「WWEを見に来たのか? それともバレット・クラブを見に来たのか?」とファンたちを煽り、アメリカのファンたちは「バレット・クラブー!!」と応える。元WWEのCodyは演説を始めるわ、ヤングバックスは自分たちのTシャツをファンに配ったりとやりたい放題。最後はWWEを見に来たファンたちと一緒にパレードのようにアリーナの周りを練り歩いた。この模様を撮影していたヤングバックスは、その日のうちに自身のYouTube番組「Being The Elite」に投稿したため、すぐさま世界中にこの『バレット・クラブRAW侵略事件』は広まることになった。
これは1998年にトリプルH率いるWWEのDX軍がライバル団体WCWの会場を侵略したときのパロディとも言えるのだが、WWEの首脳部はこの暴挙をジョークとは認めなかった。
この続きと、RIZINと競技、ロイヤルランブル総括、安田忠夫・新日編、田上明、K-1崩壊などの記事がまとめて読める「13万字・記事詰め合わせセット」はコチラ
この記事の続きだけをお読みになりたい方は下をクリック!
コメント
コメントを書く