2012年8月、ダナ・ホワイトはFOX Sportsのインタビューに答えて、テストステロン補充療法(以下、TRT)は「素晴らしい」もので、「絶対的に公平」な、スポーツサイエンスの進化の産物であると語っていた。
TRTとは、何らかの理由で通常量のテストステロン(ステロイドホルモンの一種)を生成できなくなった人が、成人通常値に戻すための治療としてテストステロンを注射するもので、MMAファイターが行う場合には、州のアスレティックコミッションの認可が必要である。
ところが、2月16日のUFC on Fuelロンドン大会前の記者会見で、ホワイトはこれまで表明していたTRTに対するスタンスを突如として一転させ、次のようにコメントした。
「選手の一部に、トレーニングキャンプの間中、テストステロン値を無軌道に引き上げておいて、試合前になってちゃっかり通常値まで落としている選手がいるという。それはイカサマだ。気に入らない。だからTRTを受けているUFCファイターに対して、キャンプの間中、いやというほど検査を実施してやることにした」
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