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ついに念願のUFCへ! 9月23日の日本大会でUFCデビューすることになった朱里インタビュー!! プロレス、キックボクシング、そしてMMA……ファイトスポーツを縦横無尽に駆け巡る朱里のこれまでの格闘技人生を振り返ってもらった。『ハッスル』のドン底生活は涙なしには読めないです!



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――UFC契約おめでとうございます!

朱里 ありがとうございます!

――朱里選手は『ハッスル』でレイザーラモンHG・RGの妹分「KG」(カラテガール)としてデビューしましたが、プロレスだけじゃなくてキックボクシングでも活躍されて、ついにはUFCと契約することになるなんてあのときは想像もできませんでした。ちなみに朱里選手が初めてメディアに取り上げられたのは、『kamipro』誌上で連載されていた掟ポルシェさんの『萌え萌え叙々苑』だと思うんですね(笑)。

朱里 ……あっ、おぼえてます!(笑)。凄く髪が長い方ですよね。なつかしい。あれが初めてなんですか?

――たぶんそうです!(笑)。『ハッスル』からここまでの道のりは波乱万丈でしたよね。 

朱里
 自分で言うのもなんですけど、超大変でしたねぇ。結果を出せたからよかったですけど、最初はいろいろ言われたりしたので。

――言われたんですか、いろいろと。

朱里 キックボクシングに出ると「たかがプロレスラーが」とかみたいに。「こっちはちゃんと練習してるわ!!」って感じなんですけど(笑)。

――プロレスラーということで色眼鏡で見られちゃったんですね。

朱里 初めてMMAに出て浅倉カンナちゃんと試合をしたときも、私が「コブラツイストを出したい」と言ったということで、いろいろと……。

――相手陣営からMMAをナメてるみたいに言われてましたね。

朱里 自分はそんなこと言ってないんです。あれは記者さんから「MMAでもプロレス技を出しちゃうんですか?」って聞かれたので「無理ですけど、コブラツイストが出せたら凄いですよね」って答えたら「コブラツイストを出したい」みたいな記事になって(苦笑)。

――マスコミにいいように書かれちゃったわけですね!(笑)。MMAデビュー1年ちょっとでUFCと契約ですから、最短コースで目標に到達されましたね。

朱里 1年1ヵ月で5試合やりました。パンクラスでデビューしたときからUFCを目標にしてましたけど、「3試合勝てばいける」みたいな話ってあるじゃないですか。

――契約の好材料にはなりますね。決定打とは言えないですけど。

朱里 3試合勝った。でも、動きはない。5試合勝って動きが出てきて……。

――5連勝しても、どうなるかわからない不安ってなかったですか?

朱里 ありました〜。メチャクチャありましたね。ホント不安で。

――ここで契約ができなくても、引き続きUFCは目指してたんですか?

朱里 UFCに出たいという気持ちはありましたけど……いつになるかわからないところがあるじゃないですか。女子なので年齢のこともあるので、もしかしたら違う道を考えたかもしれないですね。

――それは格闘技方面で別の選択肢を考えたと?

朱里 そうですね。パンクラスで防衛戦をやりつつ、UFC以外のメジャーの舞台に上がるとか。

――たしかにいろいろと考えちゃいますよねぇ。5連勝して、日本大会を控えてるのに、これで契約ができなかったら。

朱里 ここで出られなかったら「もう契約できない……」って思っちゃいますよね。やっぱりどうなるかわからないというか、UFCは規模が大きすぎるので、私なんて単なるひと駒にすぎないでしょうから。

――じゃあ契約成立の連絡があったときは……。

朱里 本当にホッとしました。凄く嬉しかったんですけど、記者会見で発表されるまで安心できませんでしたね(苦笑)。

――無事に発表されてよかったです(笑)。

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――それでデビュー当時からを振り返っていただきたいんですが、朱里選手はプロレスをよく知らないまま『ハッスル』に入ったんですよね?

朱里 はい。そもそもプロレスを見たこともなかったです。

――プロレスを見たことないのに『ハッスル』のオーディションを受けるってどういうことだったんですか?

朱里 もともと舞台やモデルの仕事をやりたかったんです。そんなときに知り合いから『ハッスル』のオーディションがあるから受けてみれば……ってことで。何もわからぬまま受けたのが始まりで。そうしたら合格して、何もわからぬまま受け身の練習をやることになって(笑)。

――それはどういうオーディションだったんですか?

朱里 あのオーディションは非公開で行なわれて、10人くらい受けたんですけど。簡単に言うとタレント枠ですね。

――『ハッスル』は芸能人を起用してましたけど、その一環だったんですね。朱里選手は芸能の仕事をしたくて、お母さんとケンカして家出したそうで。

朱里 3ヵ月間、漫画喫茶で寝泊まりしてて。いま振り返ると自分でもバカだなって思いますね。お母さんに凄く迷惑をかけてましたね。

――本当は公務員とか安定した職業に就きたかったんですよね。

朱里 そうなんですよ。お母さんは私にダンサーになってほしかったんですよね。小さい頃からダンスを教えてもらっていたし、きらびやかな世界で活躍してほしいと。

――プロレスも、きらびやかな世界ではありますね。

朱里 『ハッスル』を受けた頃はもう家に戻ってたんですけど、モデルとかそういう世界に入ったはずなのに、急に身体にアザを作って帰ってくるから「いったい何をやってるの?」って(笑)。

――しかも朱里選手が入った頃の『ハッスル』って経営がヤバくなっていくあたりで。

朱里 低迷期ですよね、低迷期。

――低迷期というか、そのまま沈没していくんですけど(笑)。

朱里 まあ、そうでしたね(笑)。

――『ハッスル』とはどういう契約だったんですか?

朱里 デビューしたら1ヵ月給料10万円という契約で。交通費とかはそこから自分で出して。

――その給与額で交通費が出ないってブラック企業すぎますよ(笑)。

朱里 でも、もらえないよりはマシですから。……でも、給料はずっと未払いでもらえなかったんですけど(笑)。

――ハハハハハハハ! 

朱里 最初の2ヵ月だけもらって、あとはずっと未払い。

――というと、1年近く給料なしでハッスルしてたんですか……。



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