Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回はアメリカメディアでジャパニーズプロレスはどう取り上げられているのか? 必読!
アメリカ主流メディアで語られ始めたジャパニーズ・プロレス
昨年から今年にかけて、アメリカでの新日本プロレスの人気はジワリと確実に広がりを見せているようだ。新日本プロレスワールドでは英語版のストリーミング中継が行われ、また米ケーブル局AXNでは約1年前のワールドプロレスリングが実況ジム・ロス、解説ジョシュ・バーネットという強力な布陣で毎週じっくり放送されている。こうした状況をうけて、ローリングストーン、スポーツイラストレイティッドなどの大手メディアが、新日本プロレスの選手のインタビューを掲載したり、新日本を中心に日本のプロレスがらみの記事を掲載することが散見されるようになってきた。
そこで今回は、プロレスメディアではなく、こうした米大手メディアに掲載されたインタビュー記事で選手たちがどんなことを語っているのか、そのごく一部をつまみ食いするように紹介してみたい。
●フィン・ベイラー(プリンス・デービッド)
スポーツイラストレイティッド 2015年4月14日
プロレスは国によって違いがある。イギリスのプロレスは、技術的に正確だ、メキシコはハイフライ、日本はハードヒットだ。WWEはこうしたさまざまなスタイルのハイブリッドであるように思う。当然そこにテレビ番組としてのプロダクションが乗ってきて、トータルパッケージになっている。
(WWEパフォーマンスセンターで故ダスティ・ローデス氏に指導されたことについて)
ダスティはこう言っていた。「フィン、キミのリングでの仕事ぶりは高いレベルにある。しかし、しゃべりのレベルが低い。もっとバランスをとらないといけない」。彼はいつもストレートで要点をついてきた。こんなことも言われたよ。「プリンス、君が来る前に、みんなが君の話をしている様子を聞いていたから、てっきりルー・テーズみたいな男がやってくるのかと思っていたよ」。ダスティからはたくさんのことを学んだし、自信を与えてもらった。
日本を離れることになる数年前から、WWEからは声をかけられていた。ただ、その時にはまだ仕事場を変える機が熟していないと思っていたんだ。日本でのキャリアにも満足していたし、まだまだ技術を磨く必要があると思っていた。でも去年、また声をかけられた時に、今しかないのかな、と思うようになった。100%の確信があったわけじゃないんだ。ただ、今決めなければ、もう決められないのではないかと感じた。
子どもの頃には絵に夢中だった。高校で成績が良かったのも、美術だけだ。プロレスをのぞけば、人生の進路として考えられたのは芸術だけだった。18歳で高校を卒業した時には、アートスクールに願書も出していた。でも第1志望はプロレス学校だったから、そちらに専念することにしたんだ。自分の人生の中で、アートはずっと、後の楽しみにとってあるんだよ。
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