2015/12/27
10:25 pm
「薄桜鬼SSL」を観た。加藤和樹くんと劇場入り口でばったりでびっくり。
セカンドに出演した役者さんが大勢いて頼もしかった。
舞台は、雰囲気を楽しめた。
舞台上に和気あいあい感がありその空気が客席にも伝染し、劇場空間は暖かかった。
これは僕が好きな雰囲気で、この舞台、そこが充分にあってほほえましかった。
若い俳優たちがみんなで集まってとにかくなんかやってやろうって学園祭の乗りで、
こういう芝居はいいなと思った。
一番大事なものがあったのだからそれで十分だ、と思いながら、
それは俳優たちに救われただけで、
つい演出家をはじめスタッフはもっと粘り強く考えて細かいところまで気を配ってほしかった。
そうすればもっともっと面白くなったのにと、ちょっと残念。
脚本をもっと緻密に構成してくれたらと思う。
何しろ始まってからお話が始まるまでが長い、
全部で105分芝居なのに前説で約70分ぐらい使ってようやく、
男子校が共学校になり、初めて入学したたった一人の女生徒が風紀の乱れを呼んでいるので
この女生徒を退学にさせると理事長が宣言するという事件が起こり、
この問題が本題だったのか、と?マークが頭に灯りながらも、
その後はこの問題を軸に物語は展開し解決しお芝居は終幕を迎える。
プロローグから2/3経過までのクリスマスパーティの準備のドタバタは単にドタバタしてただけ。
本題は早めに提示してほしい。
横道から入ってもいいから本題に向かってストーリー走らせてほしい、
と脚本書いた人に言いたくなった。
演出にリズムが無くもたもたして少し退屈する場面があった。
舞台冒頭の2学期の終業式に遅刻する・しないだけで延々と時間使って物語は動かない。
ここは入り口なのでさっさと進めたらと思った。
でも僕の観た回では役者が校門の大道具に腕をぶつけて門が壊れるというハプニングが入り
笑いが取れていっぺんに劇場は和やかになり
この部分の長さがあまり気にならなかったというラッキーに救われたけど。
ステージングも気になった。
狭い舞台に俳優が十数人と登場しその俳優のさばきが出来なかったのだろう、
会話している二人の俳優を取り囲む大勢の役者たち、
会話してる俳優の表情をただ立って見ているだけ、
なんか動かしてほしい、なんかやらせてあげてほしいと思った。
キャリアの少ない俳優たちなのだろう、緊張感保てずに素になっている俳優もいた。
その会話している俳優もセリフは舞台から客席に向かってしゃべる、会話なのに。
これらも含め演出家の責任だろう。
でも舞台は役者の誠実な仕事で救われる。
旧男子校に入学したたった一人の女子高生を演じた女優が健気でとても頑張ってて可愛かった。
この女優さん失礼ながら色気フェロモン皆無で
舞台始まった当初はなんでこの人がたった一人の女子高生って疑問だったけど、
時間が経つにつれそのつたないけど懸命に声張り上げ必死にピョンピョン飛び跳ねる様に
感情移入して抱きしめてあげたくなるほど可愛さ感じた。
でもこの女子高校生のキャラクターについてもちょっと考えたらわかる工夫が抜けていた。
全校の男子高校生と男教師からあこがれの対象になり
すべての男子から告白されるというそんなJKがどんな態度をとるか考えてみてほしい。
もし誰か一人の男子高校生と恋におちたら彼以外のすべての男性に無視か距離を置かれる、
だったら、恋は盲目というから分からないことではあるけど、
すべての自分を好きでいてくれる男子にそのまま好きでいさせる作戦をとるに違いない。
みんなから声を掛けられ自分を売り込まれる、レスポンスする、の受け身対応の繰り返しが続く。
でも彼女からあなたのものにはならない、みんなと仲良くしていたい、
というメッセ―ジが発信されるような場面はほぼ無い。
小さなシチュエーション作り向かってくる男子に自分の考えてる事ふんわりと伝えてあげればいいのに。
そうすれば、彼女の魅力もっと出るし
それでも向かってくる男子生徒がよりピュアに見えるのに。
という感想を持ちながら加藤和樹くんといっしょに楽屋に行ったら、びっくり。
ほとんど全員が出てきて和樹を取り囲みみんなで写真撮ってワイワイガヤガヤ、和樹くん男に人気ある。
車で来た和樹とお別れし、前回の「青春鉄道」飲み会に来て知り合った章平くん、
だいぶ前に銀座のお寿司屋さんから西麻布のイタリアンで味方良介くんと一緒に一晩飲んだ木村敦くん、
初対面の稲垣成弥くんを焼肉に誘ったら、
舞台の話は全くせずにただ大量に焼肉食べられた。
お店が家族経営みたいで、お母さんと思える方がサービスしてくれていたら、
そのうちおばあさんが出て来て、
僕らのテーブルに近寄りまじまじとみんなを眺め、みんないい男だねえ、と感心された。
一瞬、僕も、と誤解した。
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