12月27日の日本武道館公演に向けてDEZERTの3ヶ月連続企画の第3弾!
ラストの今回は千秋×Sacchan!
どういうつもりで音楽をやっているのか?
そんな1曲をお客さんに向けて歌詞にした武道館で配布される「オーディナリー」
いつかこの曲を心の底からフロアに向けて歌えるのを目標に、8年の時を経て約束が果たされる!
■前回のインタビューでは「DEZERT Presents【This Is The “FACT”】TOUR 2024」の名古屋、大阪の話を聞きましたが、11月15日にMUCCを迎えての東京での最終公演も終了しました。MUCCとの2マンで得たものは?
千秋:むしろ初めて武道館のステージに立たせてもらったのはMUCC先輩のイベントだったんですよ。もう5、6年ぐらい関わらせてもらっていて、1番対バンした事がある先輩バンドでもあるんですよね。相変わらず大人げなくLIVEは攻めてくる中で、MCでは「みんな武道館に行こうね!」って言ってくれたりして、本当の先輩だなっていうのを改めて実感しました。
Sacchan:良い意味でMUCCと絡む時は、フロアの雰囲気やイベントの雰囲気含めて、DEZERTの調子が良い事が多いんですよね。事務所が一緒という所もありますが、ライヴ以外でも例えば制作物や、音源制作などに対してもアドバイスや、ライヴの音の事、機材の事などもかなり相談に乗ってもらったんですよね。それもあって音が良くなったり、良いライヴした時って純粋に喜んでくれる数少ない先輩でもあるので、武道館に対しても送り出してくれるような感じですよね。勿論、引き上げてくれている所もありますが、逆に僕らが良いなと思う事も、先輩風吹かずにMUCCも「いいね」と言ってくれたりしていて、お互い良い関係が築けていると僕は思っています。
■11月の頭に「DEZERT PARTY Vol.15-Vol.16」も開催されました。対バンイベントはまた違った雰囲気だったのでは無いでしょうか?それも先輩のバンドも多かったですよね?
Sacchan:同期のバンドや、年の近いバンド、先輩バンドもいる中で、僕達が武道館公演を控えている事に対し、みんなきちんと拾ってくれるというか、そこに送り出してくれるMCだったりとか、曲とかで表現してくれたりして、温かいイベントだったとは思いますね。
千秋:出演した全バンド、僕らの13年の中で2マンをした事があるアーティストの方達のみを集めたので、こっちの方が結構大変でした。正直、僕なら武道館前に今まで対バンしたバンドを呼んで、その全バンドのお客さんに来て欲しいんでしょみたいな何か嫌らしさを感じるようなイベントにも思うんですが、いざ蓋を開けてみたら、良い意味で勢いとかでは無く、お客さん含めて心地良い2日間になりました。各バンド色んな歴史を背負って来ている中で、こういうイベントを自分達が出来るようになったんだって実感もしましたね。別ジャンルや若いバンドとかも呼んで、お互い絶対負けたくないみたいなギラギラしたイベントもやりたいんですけど、この2日間来てくれたお客さんは今回みたいな空間も楽しかったんじゃないかな。
■千秋さんは全然違うジャンルとも対バン有りなんですか?
千秋:全然やった事もありますし、結構好きです!誰でも良いって言ったらあれですが、魂が近い人だったら誰でも良いです!違う音楽だけど相手の音楽をリスペクトしていて、それを共有出来るアーティストなら、アイドルでもラッパーでも一緒に音楽を鳴らしたい気持ちはありますね。そこに魂というか一緒の気持ちである事が大事です。
■新曲2曲に加え、再録音・新ミックス楽曲を含む全24曲を収録した2枚組アルバム『傑作音源集「絶対的オカルト週刊誌」』をリリースしました。他のメンバーさんには聞いておりますが、Sacchanさん率直にどんなアルバムになりましたか?
Sacchan:シンプルに昔から今現在を網羅しているアルバムなので、それ以外の意図が無いぐらい名刺に代わるアルバムになっています。このアルバムで特に今ライヴでやりたい曲が入っていますね。
■Sacchanさんを中心にこのアルバムの何曲かPICK UPして聞いてみたいと思います。心臓編に収録されています9曲目の「Call of Rescue」ですが、スタッフがリミックスを希望して、ドラム、ベースも録り直してイントロも変えたとラジオでも言っていました。出来上がったものを聴いて如何でしたか?
Sacchan:良い意味でアップデートはしてないんですよね。よりライヴっぽさが出た感じで、この曲は結構ライヴでは表現が変わる生き物の曲だったりするので、そこに少し寄れた感じがします。
■脳味噌編の3曲目「「君の子宮を触る」」は、Sacchanさんがリミックスしたと聞いております。今回リミックスに向けて拘った事などありますか?
Sacchan:当時のオリジナルの音源も僕がミックスしているのですが、当時の年齢では技術が追いついていない所もあり、衝動でミックスしている部分がかなり大きいので、若干聴きづらい所もあって。そんな当時悔いが残った部分を直したい意味で、再度ミックスをやらせてもらった所もあります。
■その悔いは解決しましたか?
Sacchan:やっぱり録り直したかったです!(笑)どうにもならない所はならないですね!(笑)ただ録り直したら録り直したで、嫌なおとなしさとかも出ちゃうかもしれないので、今はここがベストって感じです!
■脳味噌編の6曲目「大塚ヘッドロック」ですが、SacchanさんのリコーダーもRe-Recordingだったとの事で、狂気的なリコーダーは吹けましたか?
Sacchan:納得行かなくて2、3回録り直させてもらったんです。
千秋:パンチインしようとしていたもんね!(笑)
Sacchan:後半の部分でパンチインを考えましたが、最終的には1発で行きました(笑)。リコーダーも何本も持ち込んでちゃんと音色も選びました。結局一番安いレコーダーになりました。
■このアルバムには新曲2曲「心臓に吠える」と「私の詩」が収録されています。特に「私の詩」は、合唱をSacchanさんがアレンジもしたと聞いております。この2曲はSacchanさんにとってどんな2曲になりましたか?
Sacchan:曲調は両極端な2曲ではあるんですが、その良さを表現出来るバンドなのでDEZERTっぽい2曲です。サウンド面ではヘビーな「心臓に吠える」と、俗に歌ものの「私の詩」。あそこまでコーラスワークを入れたりすると抵抗があるバンドはいると思いますが、DEZERTだから出来るのと、僕元々高校3年間は合唱部だったんですよ!
■すいません。風貌や雰囲気を見ると余り想像が出来ない。
Sacchan:千秋くんに聖歌隊みたいな合唱みたいなものを入れたいんだよねって話があった時に、得意分野でもあったので当時の合唱のスキルが生きました。当時の合唱部の先輩も呼んでレコーディングで入れてもらったりもしたんです。
■武道館で配布する楽曲「オーディナリー」、この曲はどんな曲なのでしょうか?
千秋:この曲は2016年にデモが作られて、2017年の「千秋を救うツアー」の初日の千葉LOOKと、2019年のツアーでも演奏しているんですよ。2015年のZepp公演が終わった時に、実は僕らの中では一番苦しい時期で、この1500人を、自主でどうやって倍にして行くかは、楽曲というよりかは、方法論として考えはじめた時期だったんです。その中でとある業界の方に、君は何で尖っているの?バンドとして何を発信したいの?みたいな子供をあやす感じに言われてムッとしたんですが、その結果が今の数ですし、ワーキャー言われたいのか、魂を売ってでもTVに出て音楽したいのとか、そんな岐路に立たされたんですよ。その時、俺はどういうつもりで音楽をやっているのか?そんな1曲をお客さんに向けて歌詞にしてみたんです。
ただ、いざその曲をライヴでやってみると、他の曲がとげとげしいので浮くんですよね。それもあって音源化は先送りにされたんですけど、いつかこの曲を心の底からフロアに向けて歌えるのを目標にしてやって来たんです。それでどこかのタイミングで、この曲はフロアのみんなへのメッセージだから、これがちゃんと形になる時に曲を出します。もしかしたら日本武道館でワンマンライヴをする時があったら、その時に無料配布をするって僕は言ったみたいで、じゃあ今回約束を果たす為にも8年の時を経て日本武道館で配布する事に決めました。
■DEZERT PARTY、MUCCとのツーマンでも最後にこの曲は演奏しています。8年前と気持ちが違う中、お客さんの反応ってどうなんですか?
千秋:みんな音源持ってないからね!8年前のその時のタイミングで聴けてないお客さん以外は新曲みたいな感じにはなりますよね!曲調やテンポは変わってはいますが、メンバー全員、バンドの変化みたいなものを噛み締められた瞬間だと思いますね。この8年で考え方が変わったり、取り巻く環境も変わったりしたけど、俺が音楽を世に出す理由っていうものに関しては、結局8年前と何も変わらなかったんですよ。あの時と歌詞も一語一句変わっていないので、自分の人生に対してやっと自分の事を好きになりましたね!
■前回、千秋さんにお聞きしましたU-NEXTとのコラボの件ですが放送が開始されました。良いバンドだったって所をちゃんと放送してもらえましたか?
千秋:実はまだ見てないんですよ。武道館終わってから見ようかなって思っています!
■12月27日に日本武道館公演が決まっております。まずはSacchanさんにとって日本武道館はどんな場所ですか?
Sacchan:バンドをはじめた時は、聞いた事ある凄い所ってイメージしかなくて。バンドを始めて、対バンイベントに出て、ワンマンするならどうしたら良いだろうとか、100人規模のライヴハウスでワンマン出来たら、次は400人キャパを意識してとか、なんか割と順を追って来ていて、そろそろ武道館で出来るのかもしれないという片足を突っ込めた所で初めて意識した部分はあります。実際に決まってみて、親からも連絡が来たり、武道館の話は必ず周りや関係者からされるので、パワーがあるネーミングの場所だと今まさに実感している所はあります。
■合唱部の皆さんからも連絡来たんじゃないですか?
Sacchan:先輩1人からしか来ていません。(笑)
■千秋さん、とうとう日本武道館公演が近づいて来ました。再度、前回から心境の変化などはありますか?
千秋:もう無いです!武道館に来てくれた人達や、関わってくれた人達に対して、音楽なので歌も大事ですけど、人間なので言葉を残したいと考えていますね。本心で思う事のバランスを考えた時に、出た言葉が「頑張って」と「ありがとう」の2個しか出てこなくて、ガキの頃、この2個を僕みたいに斜めで見ている人は、何か社交辞令みたいな言葉に思っちゃう訳ですよ。13年間やって来て、一番大事なのは来てくれるお客さんですが、僕らの力だけじゃ立てない、ある種の僕が歌う理由みたいなものを「オーディナリー」の歌詞にも入れているんですけど、この1ヶ月間ライヴをしている中でそこに確信を持てた2つの言葉になりました。
■千秋さんは前回、日本武道館は結婚式みたいなライヴがしたいと言っていました。Sacchanさんはどんなライヴがしたいですか?
Sacchan:驕る事なく割としっかり普通にやりたいと僕は思っているんです。今まで少し大きな会場だと、演出を意識しすぎてそこに悔いが残った事が多かったので、1年前の武道館を発表した渋谷公会堂では、いつも通りのライヴをするので、それに付随出来る演出をするに考え方が変わった所があってそれがバチッとはまったんですよね。今回も、そこに対して演出をしっかりはめて行こうというライヴをもう一回やりたいと思っています。それであれば、自分達も入り込めるだろうし、お客さんにもしっかり届けられるライヴになると自信があります!
■最後に、バンドとしては13年、SacchanさんにとってDEZERTとはどんな存在でしょうか?
Sacchan:お金という意味ではなくて、自分の中心にあるもの生活でしかないです。DEZERTって言われると人生です!
■そして本当の最後の質問、千秋さん3ヶ月連続でインタビューして如何だったでしょうか?
千秋:これが武道館の最後のインタビューだと思います。色んなインタビューを今回受けましたが、みんな優しいし、言いたい事は言えたし充実した機会でした。3ヶ月読んでくれた人もいれば、今回だけ読んでくれた人、その中で1人でも気になってくれた人がいるだけでも嬉しいし、そういう出会いを大切にしたいなって改めてインタビューを受けて思いました。
■本当に千秋さん変わりましたよね!日本武道館を目の前にしているバンドだったら調子に乗っても良いぐらいの状況ですからね!
千秋:変わっちゃったんです!(笑)周りのお陰ですよ!ただ調子に乗りたいですよ!乗れるならずっと調子に乗っていたい!ただ 5年後分からないですから!(笑)頑張るってなんですかとか言っているかもしれない!
■5年後の千秋さんがまだ変わってないのを楽しみにしています!(笑)その時もまた取材させてください!(笑)
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12月23日(月)18:00 DEZERT
12月24日(火)18:00 gaizao / DEATHROLL
12月26日(木)18:00 【Bloom feature】 ギャロ / M4GNET4R / ORSEAS
12月27日(金)18:00 浅葱
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