名前:松本 龍(まつもと・りゅう)
政党:民主党
選挙区:衆議院福岡1区
生年月日:1951年5月17日
お気に入りの店:キングハーベスト(港区赤坂)
ホームページ:http://www.m-ryu.com/
─《THE JOURNAL》でお馴染みの甲斐良治「季刊地域」編集長と付き合いがあるとききました
私の友人である作家の高山文彦(たかやま・ふみひこ)氏に紹介された店「キングハーベスト」で甲斐氏と初めて出会いました。高山氏と甲斐氏はともに宮崎県高千穂町出身で仲が良かったそうです。店を出た私を甲斐氏が追いかけてきて、「よろしくお願いします」と声をかけてきたことをよく覚えています。
私自身も九州出身で、高校まで地元の学校に通っていました。そして高校卒業後は中央大学法学部に進みました。
─中央大学出身者は国会議員にたくさんいますね
ここ数年で議員の入れ替わりが激しく、以前に比べて同窓生の数は減っているようです。
─2009年の政権交代前後で国会の雰囲気はかわりましたか?
2005年の小泉旋風の時も似たような状況でした。その後の自民党の二の舞にならないように、われわれは気を引き締めなければいけません。特に若い議員には一生懸命勉強してもらいたいです。
─一部の地域や業界からはすでに「公約違反」の声が聞こえてきます。今後公約をどのように達成していきますか?
優先順位をつける必要があります。急ぐこととじっくり時間をかけて進めることは一緒くたに扱ってはいけません。
たとえば私は2003年から高速道路無料化について反対してきました。約7割の国民が反対していた政策を、なにも急いで進める必要はありません。政府は高速道路の使用料金を下げた結果、物流コストにどの程度影響を及ぼしたか検証するなど社会実験をするべきです。
─高速道路料金は具体的にどう進めたらよかったと考えますか?
まずは通常料金を下げ、官僚が決めた金額を民間にさらし、採算が取れるようならさらに値下げするように徐々に進めていけばよかったと思います。損益分岐点を見ながら、おのずと適正価格を出すような進め方もあったでしょう。
─政権交代から半年以上経ち、今夏には参院選が予定されています。民主党政権に必要とされていることは何だと思いますか?
自民党と同じ事をしてはいけません。そんなことがあれば国民から総スカンに合ってしまうでしょう。情報公開を徹底することなど、自民党政権と違うやり方を貫かなければ失敗します。「公共事業を地元選挙区に持ってくるから選挙はよろしく」という話は先祖返りは絶対にダメです。新しい視点が必要です。
─今夏の参院選は厳しくなりそうですか?
私は7期目になりますが、前回の衆院選で"風"を初めて感じました。こんなに応援してもらっていいのかと思いました。責任の重さをひしひしと感じ、逆につらかった程です。しかし参院選は追い風は全くないと思った方がいいです。厳しいたたかいになるでしょう。
─いまの政治に求められていることは何だと思いますか?
痛んだ地域社会を立て直すことがわれわれの政治に求められているのだと思います。
カルロスゴーンがリストラをして企業を立て直していた頃、日本全体の景気が良くなったと言われることがありました。地域社会はまったく実感がなく、企業の経営者は土地を売ったお金で社員の給料を出していました。家族同士が顔見知りの地域社会ではいくら景気が悪くなろうと社員のクビを切るようなことはできませんでした。小泉元首相が「痛みをわかちあってくれ」という頃には、すでに地域企業に力はありませんでした。
今一度小さな地域社会にスポットをあてることが大切です。
衆院選がいつあるかもわかりません。私自身いつでもその心構えをし、こまめに歩きこまめに仕事をしていきたいです。
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THE JOURNAL編集部
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