伝統的資本主義は、人、物、金で物づくりを基本とし、金融修正資本主義は、人、金を基本とします。物が欠けるだけでなく、人の関与する環境が一変します。物づくりでは、分業体制により、多くの人が従事し、平等に尊重される体制にありますが、金融では、限られた優秀な人材で巨大な利益を上げることができます。日本は、物づくりが行き詰まり、失われた年月が過ぎましたが、政治の機能しない年月が過ぎ去っただけで、民間の知恵は素晴らしく、官僚に代わって、巨大な債券国家に押し上げました。問題は、小泉、竹中改革によって、大きな企業内身分格差を生み、現在4割近くの人が非正規になっているのに、企業内部留保は260兆円を超えていることです。このような状況の中で、巨大な金融緩和は、確かに税収は増えますが、金融に関与する度合いによって、より大きな格差を企業と国民、大企業と中小企業に生じさせます。また、輸入物価上昇、消費税増税で対応するのは、いままで債券国家に押し上げてきた国民の努力をないがしろにすることはなはだしいといえます。企業の減税より国民の減税を先ず優先すべきなのではないか。国家の問題点はどこにあるか、冷静に、理性的に見れば、セイフティーネットーの充実が先行すべきであるのに、強いものをより強くする政策は、真逆のことをしているように思えてならない。
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THE JOURNAL
(ID:18367902)
伝統的資本主義は、人、物、金で物づくりを基本とし、金融修正資本主義は、人、金を基本とします。物が欠けるだけでなく、人の関与する環境が一変します。物づくりでは、分業体制により、多くの人が従事し、平等に尊重される体制にありますが、金融では、限られた優秀な人材で巨大な利益を上げることができます。日本は、物づくりが行き詰まり、失われた年月が過ぎましたが、政治の機能しない年月が過ぎ去っただけで、民間の知恵は素晴らしく、官僚に代わって、巨大な債券国家に押し上げました。問題は、小泉、竹中改革によって、大きな企業内身分格差を生み、現在4割近くの人が非正規になっているのに、企業内部留保は260兆円を超えていることです。このような状況の中で、巨大な金融緩和は、確かに税収は増えますが、金融に関与する度合いによって、より大きな格差を企業と国民、大企業と中小企業に生じさせます。また、輸入物価上昇、消費税増税で対応するのは、いままで債券国家に押し上げてきた国民の努力をないがしろにすることはなはだしいといえます。企業の減税より国民の減税を先ず優先すべきなのではないか。国家の問題点はどこにあるか、冷静に、理性的に見れば、セイフティーネットーの充実が先行すべきであるのに、強いものをより強くする政策は、真逆のことをしているように思えてならない。