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結城登美雄:「ないものねだり」から「あるもの探し」へ

2013/02/01 11:18 投稿

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  • 結城登美雄
  • 地元学
  • ローカル
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 人間というものは身近にあるものよりは、遠くに隔ってあるものを価値の対象にしてしまう心性をもっているという。隣の芝生がいつも青く見えてしまったり、幸せは山のあなたの空遠くにあると思い込んでしまう不思議な心理。「近代化」とは、そうした人間心理の上に成り立ってきた。先進地は西欧で日本は遅れている。だから日本をよくするためには西欧化しなければならぬと、舶来品や外来思想をありがたがり、在来の文化を低くみた。とりわけ戦後はアメリカ一辺倒のモダニズムの嵐が吹き荒れ、気がつけば合衆国日本州になってしまっていた。

 人びとが生き暮らす地域のとらえ方も同じで、農山漁村は閉鎖的で非効率的で、もっと近代化し都市化しなければならぬと、村の暮らしと営みをゆさぶり続けた。その結果、

 

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